2025年08月19日
国土地理院が提供する多機能な地理院地図
今週のゲストは、地図研究家の今尾恵介さんです。
今尾さんは、この5月にPHP研究所より新刊『地理院地図の深掘り』を出版されました。
地理院地図とは、国土地理院が提供するウェブ地図のことです。国土地理院は日本の地図の大元を作っている機関で、従来は紙の地形図を出版していましたが、10年以上前からインターネットで無料で見られる地形図の提供を始めました。
地理院地図の特徴について、今尾さんはこう説明します。
「最初は地形図機能だけだったんですけど、そのうち土地の高さ低さがわかるみたいな機能も加わりました。画面の中心にプラス形があって、そこの経度・緯度、土地の高さが表示されるんです」
さらに、距離測定機能では自宅から学校までの241メートルといった身近な距離から、東京からウラジオストックやロンドンまでの距離も測ることができます。
特に注目すべきは、地形分類図というレイヤー機能。
これを重ねると、泥が溜まってできた沖積地は薄緑色、安定した台地はオレンジ色、盛土は赤、切土は黄色で表示され、土地の履歴が一目でわかるといいます。
J-WAVEがある六本木は今尾さんによると「六本木は非常に安全な場所」だそうです。
「武蔵野台地という非常に昔から台地だったところで、そのてっぺんの面なので、地盤が安定している。周辺には谷が入り込んでいて、その谷のてっぺんが六本木なんです」