2025年09月25日

スポーツ新聞の生き残り戦略とプロ化が生むスポーツの未来

今週のゲストはノンフィクション作家の黒井克行さんです。
今回は日本のスポーツメディアの現状と、これから伸びるスポーツについて興味深い話を伺いました。
日本には朝日、読売、日経などの一般紙に対抗して多くのスポーツ新聞が存在しますが、その生き残りの秘訣は応援するチームによる差別化にあるといいます。
例えば阪神タイガースが活躍した今年、地元大阪のデイリースポーツは大きな事件があっても阪神が1面になることがあります。また報知新聞は読売系で巨人を重点的に取り上げ、巨人の担当記者も他社が1〜2人に対し、5〜6人と多く配置しているそうです。
またこれから伸びるスポーツの要素として、黒井さんはプロ化の重要性を挙げます。
野球は既にプロ野球があり、サッカーも1993年のJリーグ発足でプロ化され大きく伸びました。バスケットボールも現在人気が高まっており、以前はNHKのスポーツニュースでBリーグの結果が一瞬で終わっていたものが、プロ化により放映時間も増え、裾野が広がっているということです。

「プロ化することによって企業からのお金が絡む。そしたらスポーツのスポンサーも付く。それだけ広報活動もある。そういうような背景っていうのも大いに関係すると思うんです」

またユニークなスポーツとして、eスポーツに注目しているといいます。ゲームソフト会社がスポンサーとなり、大会では大きなお金が動くこと、世界中にプレイヤーが存在することから、オリンピック種目になる可能性もあると分析します。
一方で、AIが様々な分野に進出する中でも、スポーツは人間が体を動かす基本的な活動であり、人間本来の能力を発揮する場として、今後も重要な役割を果たし続けるだろうと展望を語りました。

staff| 21:00 | カテゴリー:


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