2025年08月12日

ごみ収集現場から見えてくる社会の課題

今週のゲストは立教大学コミュニティ福祉学部教授の藤井誠一郎さんです。

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藤井さんは、1970年広島県生まれ。同志社大学を卒業後、同大学の職員として勤務。
その後社会人学生として、同志社大学大学院、博士課程修了。現在は立教大学で教鞭をとられています。専門は地方自治論、行政学などで、特に、ゴミ収集・清掃事業について、現場の視点から研究を続けていらっしゃいます。著書には『ごみ収集の知られざる世界』(ちくま新書)などがあります。

当初は地域活性化の研究をしていましたが、早稲田大学の研究者がごみ収集車に乗って研究したという話に感銘を受け、自らも現場に飛び込む決意をしたといいます。
東京に来て、新宿東清掃事務所で約9ヶ月間、毎週ごみ収集車に同乗し、実際に作業も体験しました。新宿という大都市の現場では、分別が不十分な地区もあり、ごみの実情を目の当たりにしたそうです。

「これだけの仕事をやっているにも関わらず、社会から誰でもできる仕事だと思われている。みんなの役に立つ仕事をしている割には馬鹿にされているところもありました。それがすごく悔しかった。」

一生懸命働いているのに評価されていない現状を世間に伝えていかなければならないという使命感から、最初の著書『ごみ収集という仕事 : 清掃車に乗って考えた地方自治』(コモンズ)では現場の実態を詳しく描いたということです。

staff| 21:00 | カテゴリー:


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