2025年08月06日
コモングラウンドが実現する新しい教育の形
今週のゲストは建築家で東京大学生産技術研究所特任教授の豊田啓介さんです。
豊田さんが提唱する「コモングラウンド」の実証実験として、長野県茅野市と渋谷を繋いだ実験が行われました。
実際の実証実験では、高校生16人が参加し、ヨガの遠隔授業を受けました。参加者はヘッドマウントディスプレイを装着し、渋谷のヨガの先生が目の前にいるように見える状態で授業を受けます。
「ヨガの先生からも自分のポーズが見えてるんですね。ヨガの先生から見ると、ちょっと肘の角度がおかしいなと思ったら、ここをもうちょっと上げて、とかほらここに合わせてって、ほら、ここ、うん、こういうふうってやっぱり言葉が伝わらないじゃないですか。それが姿勢として目の前に見えるので、ヨガとか空手とか、そういうものが遠隔でも教えられる」
この技術により、東京で取得したデータを大阪の人に伝達するなども可能になり、離れたところにいる人が空間を重ね合わせることができるようになります。
「地方でも例えば学校が維持できなくなってると、これ単純に生徒の数が減ってるだけでもなくて、先生が全科目の人を維持できないとか、そういうことの方がむしろ問題だったりする。こういうコモングラウンド環境を使うと、東京の理科の先生が長野でも教えられるとか、山奥の校舎で数学を教えられるとか、いろんなワークショップができるみたいな関係ができる」
この技術の実現を後押しする方法について尋ねたところ、豊田さんからこんな答えが返ってきました。
「食わず嫌い的なことを、もうやめてと言うと変ですけど、、、色々どんどん楽しみながら捉えてもらえるといいかなと思っていて。東大でも体験していただけますし、遠隔授業以外にもエンタメで何ができるかとか、いろんな用途を探りながらやってるので、ぜひやってみて、こういうのもいいんじゃない?というアイデアをいただけるとすごく嬉しいです」