2025年07月31日
VRで継承する被爆体験と演劇の未来
今週のゲストはタカハ劇団主宰で、脚本家、演出家、役者の高羽彩さんです。
高羽さんは、NHKの戦争体験をVRで残す取り組みにも参加されています。
この企画は、被爆者の個人的な体験を360度動画で再現するもの。VRゴーグルをかぶることで、あたかも自分がその現場にいるかのように被爆体験を見ることができるものとなっています。
高羽さんに、このお仕事がきたのかというと、360度動画の特性が演劇と似ているため。
「見る位置は固定なんですけど視線は自由に動かせる」という点で、舞台演出家としての経験が活かされたそうです。
制作にあたっては、被爆者の体験記をもとに徹底的な考証を実施。
どのくらい明るかったのか、やけどはどんな状態か、それらをなるべく隠すことなく、そのときの悲惨な状況を立体化する作業だったそう。
「これが全てというふうに伝えるのではなくて、これをきっかけに、体験者の話を聞いたり、ご自分で調べたりとかして、その空白部分を何とか一緒に埋めていく作業のきっかけになればという感じで作りましたね。」
こちらの動画は、NHKのホームページで見ることができます。
川口で開催している『NHK戦争を伝えるミュージアム展』では、実際にVRで体験することができます。
最後に、高羽さんの今後の目標「海外進出」について伺いました!
古くから、演劇といえばロンドンのイメージがありますが、最近では現実的なラインでアジアと答える人が多いということ。
「ロンドンは長く市民が演劇を楽しむ文化が温存されているので、学ぶべきところも多いと思うんですけど、今新しい表現がアジアからどんどん出てきているので、面白いものをアジアから発信できたらなと思います。」
高羽さんが考えている出発点は韓国!
韓国演劇界は、日本の演劇界と一緒に何かをやっていきたいねという意識がとても高いそう、すでに交流の下地が徐々にできているとのこと。
今後盛り上がっていくのではないかと話してくださいました。
改めて、タカハ劇団 第21回公演『帰還の虹』が8月7日から上演されます。
公演日程:2025年8月7日(木)~8月13日(水)
会場:座・高円寺1(JR高円寺駅 北口徒歩5分)
チケットも絶賛発売中ですので、ぜひみなさん足を運んでみてください!
詳しい情報はコチラから!