2025年07月30日
新作『帰還の虹』への思い
今週のゲストはタカハ劇団主宰で、脚本家、演出家、役者の高羽彩さんです。
第21回公演「帰還の虹」が8月7日から座・高円寺1で上演されます。
この作品は太平洋戦争末期1944年の日本が舞台となっており、当時、国民の戦意を高めるための戦争画を書いていた画家たちのアトリエでの一幕を描いた物語で、11年ぶりの再演となります。
この「画家」というテーマ。
過去作『ヒトラーを画家にする話』にも同様に画家が登場しますが、これは、高羽さんがかつて漫画家になりたかったことに由来しています。
「子供のころから絵を描くのが好きで、演劇にハマる前は、漫画家になりたかったんですね。なので、なんだか画家というものにシンパシーを感じますし、表現者を描く時には画家がいいなと思って。」
タカハ劇団ではこれまで戦争を彷彿とさせる時代背景を舞台にする作品が多く公演されています。戦後80年を迎える今年、戦争の記憶継承について、高羽さんが何を思っているのか、伺いました。
「戦争体験してない世代がどう戦争を語り継いでいくのかがすごく試される年になるだろうなと思っていて、まずはその覚悟の意思表明のために、この作品をやろう、戦争に携わる作品にかかわろうという風に思っています。」
「体験者の人たちが一生懸命本当につらい思いをしながら残してくださった証言を何とか残していかなければいけない」と、世代を超えた記憶の継承の重要性を強調していました。
また今作『帰還の虹』は、11年前の初演時と比べ、ウクライナやパレスチナなど、私たち自身も戦争に対する意識が変わっていると思います。
高羽さん自身は「俳優たちの取り組み方が、目の色が違う」とおっしゃっていました。
「戦争っていうものが遠い昔の出来事ではなく今の出来事であって、その中で表現者が何をするべきか、みんな自分の課題として感じているんだろうなということを、ひしひしと感じます。」
改めて、タカハ劇団 第21回公演『帰還の虹』が8月7日から上演されます。
公演日程:2025年8月7日(木)~8月13日(水)
会場:座・高円寺1(JR高円寺駅 北口徒歩5分)
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ぜひみなさん足を運んでみてください!