2025年07月29日
バリアフリー演劇への挑戦
今週のゲストはタカハ劇団主宰で、脚本家、演出家、役者の高羽彩さんです。
時代とともに変化する社会の価値観が、ご自身の創作活動にも大きな影響を与えているといいます。
例えば、作中のギャグの内容。10年以上前は見た目をいじるギャグがありましたが、最近では面白いと思えなくなり、入れることはなくなったそう。
形式面でも大きな変化があり、従来は男性を名字、女性を下の名前で表記する慣習があったものの、「ジェンダーロールに縛られた書き方でしょう」という意識から、現在はどちらも名字または下の名前で統一するようになったとのことです。
また高羽さんは、会話劇を得意とされていますが、中でも心がけているのは
『テンポよく楽しく見れるタイプのお芝居』。笑いの要素を重視しています。
「やっぱ演劇って、携帯見たり寝転がったりしながら見れないじゃないですか。 そうなると、ずっと真面目な顔してね、劇場に座りっぱなしっていうのはつらいでしょうから。なるべく楽しんで、笑ってもらって最後まで見てくれればなって思いますね。」
他にもタカハ劇団では、演劇のバリアフリー化にも積極的に取り組んでいらっしゃいます。
特に『美談殺人』では画期的な演出を試みました。
というのも舞台手話通訳者が登場人物の一人として舞台上で演技しながら、他のキャラクターの台詞も手話通訳するという斬新な手法です。
「舞台手話通訳っていうのが、耳の聞こえるお客さんにとっても必要な存在であることを理解、体感して欲しくて」
こちらの『美談殺人』は演劇動画配信サービス「観劇三昧」で見ることができます!
詳しくはコチラから、是非一度、ご覧になってみてください。
現在、高羽劇団では全公演で舞台手話通訳を実施。音声ガイドや字幕タブレットによる字幕表示も導入しています。
当初は利用者が20人に満たなかったものの、最近の公演では60名以上が利用するまでに増加しています!
来週から始まる公演『帰還の虹』でも、鑑賞サポートが実施されます。
是非合わせてチェックしてみてください!