2026年02月16日
新刊アートブック『猫の悪口』
今週のゲストは画家・作家の井上奈奈さんです。

井上さんは、京都府舞鶴市生まれ。16歳の時に単身アメリカへ留学され、美術を学び、武蔵野美術大学へ。卒業後は、国内外での個展やアートフェアにて作品発表を続け、近年は絵本作品を発表。本作りを「建築」ととらえ、制作を続けていらっしゃいます。
2月22日「猫の日」に刊行される井上さんの新刊『猫の悪口』は、思い通りにならない存在と共に生きる面白さとおかしさを描いたアートブックです。タイトルに反して、描かれているのは愛猫への深い信頼と日常に潜む可笑しみです。
「猫の悪口というタイトルなんですけれども、本当に言いたいのは悪口ではなくて、思い通りにならない存在と一緒に生きる面白さとかおかしさを書いた一冊で、その蔵本そのもので猫の姿を表現しているようなアートブックになります。」
モデルは7年前からアトリエで共に過ごす元野良猫の「キリグ」!トイレまで見張りに来るような猫特有の習性や実在の家具が登場するなど、内容はほぼ実体験に基づいています。井上さんは、おねだりをする犬とは対照的に、「当然の権利」として悠然と振る舞う猫の距離感が、自身の生活スタイルに合っているとおっしゃいます。
本書は装丁そのもので猫の姿を表現しており、読者はページをめくるたびに、まるで本物の猫に翻弄されるような感覚を味わえます。子どもへの読み聞かせはもちろん、一筋縄ではいかない造本を楽しみたい大人や、全ての猫好きに捧げられた一冊です!「役に立つことはしないが、ただただ見つめ続けてくれる」――そんな猫という不思議な同志への愛が、芸術的な一冊の形となって結実しました。




