2025年08月28日
図書館の新たな役割と未来への展望
今週のゲストは東京都立多摩図書館情報サービス担当の井上郁哉さんです。
都立多摩図書館では現在、「1年後、5年後、10年後、どんなふうに生きていく?」という青少年向けの企画展示を10月1日まで開催しています。
中高生世代におすすめの本や、将来について考えることができる本を展示しており、学校以外を舞台に活躍する10代が出てくる本や、大学生活、仕事、家族のあり方など、今後の人生に関わる可能性があることについて書かれた本が並んでいるそうです。
「これらの企画イベントについては、図書館の司書がそれぞれアイディアを出し合って、最終的には多数決であったりとか話し合いとか、あとはその司書個人個人がどういった本を紹介したいかとか、職員全員で話し合って決めていっています」
またデジタル化が進む中での図書館の存在意義について尋ねると、井上さんは現代の図書館の変化を指摘しました。電子書籍など図書館に来なくても本が読める時代になってきている一方で、カフェが併設されている図書館やイベントを多く実施している図書館も増えており、本を読んだり借りたりする場所としてだけでなく、人々の日常生活を支えたり、来館者同士の交流の場所となるような使い方がトレンドになっているといいます。
ちなみに井上さんが行ってみたい図書館はフィンランドの「ヘルシンキ中央図書館」。
2019年度のPublic Library of the Yearに選ばれたこの図書館は、本や雑誌だけでなく3Dプリンターやゲームの貸し出し、ワークショップスペースなど、従来の図書館の枠を超えた機能を持っているそうです。
本を通じて人々をつなぎ、コミュニティの拠点として進化し続ける図書館の姿を垣間見ることができました!