2025年06月10日
補助犬の訓練と適性
今週のゲストはNPO法人日本補助犬情報センター専務理事兼事務局長の橋爪智子さんです。
補助犬の適性について詳しく伺いました。盲導犬は、実はナビをしているわけではなく、曲がり角、段差、障害物を止まって教えることで視覚障害者をサポートしています。
主にラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーなどの大型犬が活躍しており
各々の特性を踏まえたうえで、ユーザーさんと一緒に歩くことが好きな子が選ばれます。
また訓練の合格率はよくて4割、だいたい2割~3割の合格率となっているそう...。
「すごく難しくて、やはり犬は命ある生き物です。ロボットではないので大量生産ができるわけではないですからね。」
トレーニング自体は、とにかく褒めて褒めて行われるため、厳しいものではないそう。
ただ「この子が本当に補助犬のお仕事をしてハッピーかな、ユーザーさんとペアになることで本当にハッピーになれるかな?」という適性を厳しく見ているそうです。
またユーザーとのマッチングでは、生活スタイル、家族環境、通勤通学の有無など、その方に合った犬が選ばれます。
「出張などがある方には歩くのが早くて元気な子、おうちの周りのお買い物が中心なら、のんびりした子が選ばれます。体の大きさもそうですし、マッチングも非常にしっかりと見ているというのが、大切なポイントになります。」
現在日本で活躍している補助犬は、盲導犬796頭、介助犬60頭、聴導犬50頭の合計906頭のみです。基本的には一対一のペアですが、盲導犬については夫婦で1頭を共有する「タンデム歩行」の事例もあります。