2025年03月13日
復旧・生活再建の過程でも被災者を取り残さない
今週のゲストはメディア研究者の 村上圭子さんです。
村上さんは、能登半島地震の取材を続ける中で、災害直後だけでなく、その後の復旧・生活再建の過程でも被災者を取り残さないことが重要だと語っています。
そうした中、2月23日には石川県輪島市町野地区で1日限りのラジオイベントが開催されました。
町野町は、特に被害がひどかった地区で雨の二重被害で、500人ほどが仮設住宅に住んでいらっしゃるということ。
ラジオイベントのきっかけは、町野町復興プロジェクト実行委員会の人がラジオをやってみたいと考えていたからでした。
「情報も伝えたいし人の心も繋ぎたいしっていうふうなことで。ただ担い手や、運営資金など色々な課題があるので、とりあえずお試しでやってみようということで、実験放送をやりました。」
現在は今後の定期的な放送の継続を検討するフェーズに入っているということです。
村上さんは今年1月末に33年間勤めたNHKを早期退職し、フリーのメディア研究者として新たな道を歩み始めました。「災害は暴力的に地域を破壊し、人の命や心を傷つけます。しかし、その絶望の中で人々が再起していく力強さにも学ばせていただいています」と仰っていました。
「被災地に限らず、少子高齢化や地域衰退といった問題に対しても、どうすれば取り残される人を減らせるのか。災害を通じて学んだことを活かし、どのように再生していくのかという汎用的な仕組み作りを考えるためにも、、被災地に色々なアイデアを出していく提案していくことが自分の役割だと考えています」