2025年10月07日
焚き火と茶道が通じる??
今週のゲスト、アウトドアライフアドバイザーの寒川一さんです。
寒川さんの著書『焚き火の作法』には、焚き火が茶道と通じるものがあるという一節があります。
茶道と焚火の共通点...それは、焚き火道具を大切に愛でるような使い方をすること、そして焚き火が宇宙や自然の世界と繋がるような感覚を与えてくれるところにある、ということでした。
また、寒川さんは焚き火の音にも着目しています。焚き火のパチパチとはぜる音は、静かな深夜に聞くと深く没入できる感覚があり、音とイメージの世界との相性が良いそう。
著書に書かれている焚き火を上手に熾すための理論についても解説していただきました。火が燃えるためには「燃料」「酸素」「熱源」の三つの条件が必要だということです。そして、うまく着火しない最大の理由として挙げられるのは、やはり「乾燥度」。湿り気は焚き火にとって最大の敵であり、薪の爆ぜる音も、薪の内部の水分が水蒸気爆発を起こす音だという非常に興味深い解説がありました。
最後に、焚き火をする者の心構えとして提唱されている「マナー五ケ条」を教えていただきました。特に重要なのは、焚き火台を積極的に使う「台は小を兼ねる」と、火を完全に灰まで燃やし尽くす「灰まで燃やせ」です。また、次の世代にも焚き火を楽しんでもらうためにマナーを守る「継続できてこそ」という言葉で締めくくられました。
理論と作法を知ることで、焚き火の時間はより深く、よりロハスな体験へと変わるようです。