2020年04月20日

本を読んでもらうための様々な活動。ブックディレクターの仕事とは?

有限会社BACH代表で、
ブックディレクターの幅允孝さんをお迎えしています。

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幅「BACHは、本を選んでお金をいただくという
珍しい仕事をしていますので、目の前の仕事なんとか
懸命にやっていたらいつの間にか15年経っていたという感じです。
ただ、昔に比べて、売り場というより図書館の仕事が増えてきましたね。
公共図書館……あと、企業図書館、病院図書館とか、
そういう本を読める場所、
環境も含めて提案させていただくことが増えてきました。

本の中身も大事だと思うんですけど、
選んだ本をどういう風に差し出すのかもとっても重要で。
いい本だったとしても、昔はそこに置いておけば
読んでくれたかもしれない。
でも、時間の奪い合いが激しい今は、
没入に時間がかかってしまうような本を、
手にとって読むまでになるのは難しいです。

本棚のしつらえとか、家具とか環境…
最近でいうと、床材とかも関わってくるんです。
例えば、公共図書館で新刊図書のコーナーは、
床のタイルをちょっと硬めにすると回転率が速くなったりします。
哲学とか心理学の本は、潜り込むのに時間がかかるので、
そういうところのカーペットはちょっと毛足を長くするんです。
3ミリ長くすることで、滞留時間が変わったり。
…そういうのを、人に協力してもらって
ストップウォッチで測って実験したりしてます。
最終的には気が付いたら読んでいたという環境を作りたいので、
そういうところまで、こだわらざるをえなくなった。
昔はいい本ですって、批評だったり関連だったりを
伝えればよかったんでしょうけど、
今は中々、本を手にとってくれないんです。」

今夜の選曲… ROLL ON CHARLES STREET / ROLAND ALPHONSO

| 20:00 | カテゴリー:ゲストトーク


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