2025年09月30日

ロハスなホテルとは?

今週のゲストはホテル評論家で旅行作家の瀧澤信秋さんです。

LINE_ALBUM_ホテル評論家・旅行作家の瀧澤信秋さん_250929_3.jpg

瀧澤さんは、年間300泊以上という現場経験から、現在のホテル業界が直面する大きな変化について語ってくださいました。まず、話題となったのはホテルの宿泊費高騰についてです。世界的に見て「安い」とされてきた日本のホテル料金ですが、近年は平均して以前の約1.5倍に上がっているということです。この高騰は、大都市や外国人旅行者に人気の観光地に集中している傾向が見られるそうです。

「やっぱ外国人が訪れるところが集中して料金が上がっていくということが言えますね。」

また、チェックインがスマホ一つで終わるなど、ホテルのDX化(自動化・無人化)が進んでいる現状にも触れました。しかし、瀧澤さんは、ホテルというサービスが持つ「ヒューマンウェア」、つまり対人サービスの醍醐味は失われず、今後は人の温かいサービスが改めて注目されていく可能性があるという見解を示されました。

そして、全国を巡る中で瀧澤さんが注目されているのが、この番組のテーマでもあるロハスをコンセプトにしたホテルです。全国チェーンのスーパーホテルは、「ナチュラル・オーガニック・スマートな体験」をコンセプトに掲げており、自然素材を壁に使用したり、眠りに特化した環境づくりに注力しているといいます。

「眠りとロハスってすごく密接な関係があったりするのかなと思ってですね。そうするとスーパーホテルさんの取り組みというのはとても面白いなと僕は前から注目はしていますね。」

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年09月29日

印象深かったホテルは?

今週のゲストはホテル評論家で旅行作家の瀧澤信秋さんです。

LINE_ALBUM_ホテル評論家・旅行作家の瀧澤信秋さん_250929_2.jpg

瀧澤さんは1971年生まれ。ホテル評論家、ジャーナリストとして、利用者目線を重視した徹底的な現場取材で多岐にわたる宿泊施設を評論し、各メディアでご活躍されています。前回来ていただいた時と変わらず、現在も年間300泊以上という驚異的なホテルライフを送っていらっしゃるそう!

その瀧澤さんが今年特に印象深かった滞在先として挙げたのは、
北海道石狩市にあるスウェーデンヒルズのヴィラホテル。
客室数や効率を重視した一般的なホテルの考え方とは全く無縁の、
大草原の中にヴィラが3棟だけあるという意外性に富んだ立地と雰囲気に感動されたそうです。

「本当に自然と一体になって心から体全てを洗濯をしてくれるみたいな感じでしたね感動しました。」

また、瀧澤さんは20年以上の活動のなかで、日本のホテル業界の大きな変化を肌で感じていらっしゃいます。特に2014〜2015年頃からのインバウンド(訪日外国人旅行者)の活況に伴い需要が高まり、シティホテルやビジネスホテルといった従来のカテゴリーとは異なる「個性的なホテル」が増加したということです。競合が激化するなかで、ホテルは「他にないこと」を追求し、異なる要素が「クロスオーバー」した形態が生まれているそう。

例えば新しいジャンルとしては、従来の年収や年代ではなく、趣味や趣向といった観点で客層をセグメントする「ライフスタイルホテル」が台頭しています。例えば、ロック音楽好きや環境をコンセプトにしたホテルなどがあるそう!

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年09月25日

スポーツ新聞の生き残り戦略とプロ化が生むスポーツの未来

今週のゲストはノンフィクション作家の黒井克行さんです。
今回は日本のスポーツメディアの現状と、これから伸びるスポーツについて興味深い話を伺いました。
日本には朝日、読売、日経などの一般紙に対抗して多くのスポーツ新聞が存在しますが、その生き残りの秘訣は応援するチームによる差別化にあるといいます。
例えば阪神タイガースが活躍した今年、地元大阪のデイリースポーツは大きな事件があっても阪神が1面になることがあります。また報知新聞は読売系で巨人を重点的に取り上げ、巨人の担当記者も他社が1〜2人に対し、5〜6人と多く配置しているそうです。
またこれから伸びるスポーツの要素として、黒井さんはプロ化の重要性を挙げます。
野球は既にプロ野球があり、サッカーも1993年のJリーグ発足でプロ化され大きく伸びました。バスケットボールも現在人気が高まっており、以前はNHKのスポーツニュースでBリーグの結果が一瞬で終わっていたものが、プロ化により放映時間も増え、裾野が広がっているということです。

「プロ化することによって企業からのお金が絡む。そしたらスポーツのスポンサーも付く。それだけ広報活動もある。そういうような背景っていうのも大いに関係すると思うんです」

またユニークなスポーツとして、eスポーツに注目しているといいます。ゲームソフト会社がスポンサーとなり、大会では大きなお金が動くこと、世界中にプレイヤーが存在することから、オリンピック種目になる可能性もあると分析します。
一方で、AIが様々な分野に進出する中でも、スポーツは人間が体を動かす基本的な活動であり、人間本来の能力を発揮する場として、今後も重要な役割を果たし続けるだろうと展望を語りました。

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年09月23日

オリンピックが夏開催の理由

今週のゲストはノンフィクション作家の黒井克行さんです。
今回は、なぜオリンピックがいつも夏に開催されるのか、
そしてケニア出身のマラソン選手が強い本当の理由について興味深い話を伺いました。

オリンピックの夏開催には、スポーツとお金の関係が深く関わっているといいます。
オリンピックのスポンサーはアメリカの三大ネットワークの一つNBCの放映権料が支えており、アメリカの4大スポーツ(野球、アメリカンフットボール、アイスホッケー、バスケットボール)の閑散期である夏に開催することで、視聴率を確保する狙いがあるということです。他のスポーツとバッティングしないよう、意図的に夏のスケジュールが組まれているのです。

またケニア出身のマラソン選手の強さについて、多くの人が「赤道直下で暑いから暑さに強い」と考えがちですが、実際は違う。ケニアの首都ナイロビは標高1600メートルにあり、普段からその高地で生活することで自然と心肺機能が発達し、長距離に適した体が生まれながらにして作られているということ。

小黒
「暑さと湿度って全然ちがうもんね」

黒井
「ケニアは湿度が全くないから、日陰に入ると全然涼めるんですよ。東京で日陰に入ったって全然涼めませんよね」

また高校野球について...
『沖縄が今年優勝したことは、暑さに強いのが有利に働いたの?』という質問に対し、黒井さんは必ずしもそうではないと答えます。どの地域の選手も甲子園の暑さに備えた対策を行っているため、出身地の気候による有利不利はそれほどないということです。

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年09月22日

猛暑が変える甲子園のかちわり氷

今週のゲストはノンフィクション作家の黒井克行さんです。
黒井さんは、早稲田大学を卒業後、出版社勤務を経て、スポーツや政治経済などのノンフィクション作家として活躍、著書には『工藤公康プロフェッショナルの矜持』や『指導者の条件』などがあります。

今回は猛暑とスポーツの関係について興味深い話を伺いました。
今年の夏の甲子園では、名物の『かちわり氷』にも異変が起きたといいます。六甲山系の水脈から作られ、2日間じっくりと凍らせた氷は、通常なかなか溶けないのが特徴です。しかし例年以上の猛暑により、売り子さんが持って回る間にも早く溶けてしまい、20分程度で売り切らなければならない状況になったということです。

またオリンピックのメインスタジアムとして使用され、世界陸上の会場でもあった新国立競技場は暑さ対策が施された設計になっています。
すり鉢状の構造で熱がこもりやすい中、日本の伝統的な家屋の工夫を取り入れた素材を使い、風通しを良くして熱を逃がす仕組みが作られています。

東京オリンピックでマラソンが札幌開催になったことについて、黒井さんは残念だったと振り返ります。
「東京の35度と大阪の35度と名古屋の35度と札幌の35度、みんな違うんですよ。東京の場合は、ビルの風とかビル抜きとか、エアコンの熱とか、それが場所場所で違うんです」

マラソン関係者は4年間かけて東京のコースを科学的に研究し、
どこをどう走るか、何時頃にピークが来るかまで分析していただけに、
開催地変更は大きな痛手だったということです。

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年09月11日

今が一番輝いている人生を目指して

今週のゲストはプロトレイルランナーの井原知一さんです。

LINE_ALBUM_トレイルランナー 井原知一さん_250905_1.jpg

井原さんが挑戦を続けるバークレー・マラソンズは「悪魔のレース」と呼ばれています。
過去40年間で完走者はわずか21名。毎年40名が参加しますが、完走率は1%未満で、完走者が一人も出ない年もあるといいます。

「バークレー・マラソンズという大会は完走者を出させたくないというよりも、人間のできるかできないかの限界にその場があるんです」

陸上の棒高跳びのように、1986年の開始以来、毎年少しずつバーが上がり難しくなっているそう。
今年6回目の挑戦となった井原さんも「過去一番にバーが上がった年で難しい」と話していました。

ドキュメンタリーフィルム「メインクエスト」は、2023年のバークレーへの挑戦を記録した第1作がYouTubeで視聴可能です。
第2作は映画祭への出品後に公開予定で、2025年の挑戦も現在製作中とのこと!楽しみです!!

最後に今後の目標について尋ねると、井原さんは大会主催者ラズとの印象的なエピソードを語りました。

それは、ラズが杖をついた高齢の身体でアメリカ東海岸から西海岸まで歩くチャレンジをすると聞いた時のこと、
「僕がこのチャレンジを今することが、僕のウルトラランニングの人生の中で一番難しいことをやろうとしているんだ」という話をきいたそう。

この言葉に感銘を受けた井原さん。

「人間は衰えていくと若い頃と比べてどうしても衰えるという考えになってしまう中でも、
ラズという人は今が一番輝いているんだなと思って。僕もこの先60歳、70歳、80歳、90歳と
年を重ねていったときに、やっぱり自分がその年で一番輝いていたい」

今までにやったことのない挑戦を続けることで、自分自身を磨いていきたいと語っていらっしゃいました!!

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年09月10日

世界一過酷なレースに挑み続ける理由

今週のゲストはプロトレイルランナーの井原知一さんです。

LINE_ALBUM_トレイルランナー 井原知一さん_250905_11.jpg

井原さんはご自身のドキュメンタリーフィルム「メインクエスト」を公開されています。
この映画は、アメリカで「世界一過酷なウルトラマラソン」と呼ばれるバークレー・マラソンズへの挑戦を記録したもの。
2024年に第1作「メインクエスト~バークレーマラソンズに導かれし者たち~」、
今年は第2作「メインクエスト2~穢れなき負け犬の遠吠え~」を公開しました。

大会を主催しているのは「ラズ」という愛称を持つ方。
現在は杖をついたお腹の出たおじいさんですが、50年以上前からテネシー州の街中から山のトレイルまで走り尽くした伝説のトレイルランナーだといいます。

「通常のレースはWebサイトでエントリーしますが、バークレーにはそういったものが一切なくて、エントリー方法が不明というところから始まります」

エントリーするには過去の参加者からラズのメールアドレスを教えてもらい、
決められた時刻に「なぜバークレー・マラソンを走らなければならないか」というエッセイを送る必要があります。

またそのレースの過酷さは想像を絶します...!1周40キロのコースを5周、富士山だと7個分ほど...!
コースマーキングはなく、地図とコンパスのみで進み、GPSデバイスの使用も禁止。
15か所のチェックポイントでは岩や洞穴に隠された本から自分のゼッケン番号と同じページを破り取って証明とする独特のシステム。
制限時間は60時間という、まさに「獣に戻る」ようなレースです。

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年09月09日

挑戦を恐れず、心が踊ることから始めよう

今週のゲストはプロトレイルランナーの井原知一さんです。

LINE_ALBUM_トレイルランナー 井原知一さん_250905_2.jpg

井原さんは東京・高尾を拠点に「Tomo's Pit」というオンラインコーチング事業を展開されています。
このサービスは、各生徒さんの目標に合わせて毎日の練習メニューを作成し、
オンラインで指導するというもの。生徒さんは20代から70代まで幅広く、男性が6割、女性が4割という構成だそうです。

「初めて100マイルを走ってみたいという方もいれば、日本のトップレベルで競技している方、今後もっと長く走り続けたいという方まで、本当に様々ですね」

毎日走っているという井原さんが食事面で特に意識しているのは、
バランスの取れた食事と、走った後30分以内の栄養補給です。

「走って帰ってくると、コンビニでおにぎりとサラダチキンを買ったり、プロテインドリンクを飲んだりしています」

糖質とタンパク質をしっかり摂って、次の練習に備えることを大切にしているといいます。
ランニングやトレイルランに興味を持った初心者へのアドバイスも伺いました!

「やりたいと思ったら、ぜひ挑戦して失敗することを恐れず挑戦していただきたい。
 失敗を恐れてやらないよりも、失敗をして学んでいった方が人生豊かになると思います」

挑戦の形は人それぞれ。レースへの参加だけでなく、高尾山に行ってみたい、
富士山の頂上からの景色を見てみたいという目標でもいいそうです。

大切なのは「心が踊ること」。苦しい時があるからこそ楽しい、その理由がワクワクすることであれば、なおさらいいのだとお話していました。

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年09月08日

100マイル完走を人生の目標に掲げるプロトレイルランナー

今週のゲストはプロトレイルランナーの井原知一さんです。

LINE_ALBUM_トレイルランナー 井原知一さん_250905_1.jpg

1977年長野県生まれの井原さんは、社会人時代にトレイルランニングと出会い、
現在は東京の高尾を拠点に活動されています。
オンラインコーチング事業「Tomo's Pit」を展開しながら、
フィジカルアーティストとして『100mile,100times』「生涯で100マイル(160キロ)を100本完走」という壮大な目標を掲げて活動中です。

日本のトレイルランニング人口は約20万人、大会は大小合わせて400ほど開催されているといいます。
その中でプロトレイルランナーとして活動しているのはわずか10名ほど!

コースの距離は、キッズレース向けの1キロから、井原さんが主戦場とする100マイル(160キロ)
さらには井原さんが今年6月に完走した大シガイチというレースは435キロと、実に様々です!

「(大シガイチは)5日と6時間42分かかったんですけど、その中で取った睡眠が12時間でした」

30キロごとにサポートスタッフが車で食事を届け、
道中は行動食と沢の水で補給しながらの過酷な挑戦でした。

そんなトモさんがトレイルランニングを始めたきっかけは31歳の時。
当時体重98キロだった井原さんが、勤務先のスポーツ商社の企画で3か月間走り、
7キロの減量に成功!その後、先輩に誘われて参加した長野・斑尾のトレイルランニング大会への準備として
高尾山を走ったことが、この世界にのめり込むきっかけとなったそうです!

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年09月03日

体験型展示で感じる防災の可能性

今週のゲストはビジュアルデザインスタジオWOWのディレクター、大内裕史さんです。

LINE_ALBUM_WOW 大内裕史さん_250829_4.jpg


  • 企画展「そのとき、どうする?展」
  • には、来場者が実際に体験できる展示も準備されています。
    その一つが「そのとき、そのとき」という積み木の作品。
    大内さんによると、一見ただの積み木遊びの場所に見えますが、
    実は10分に1回テーブルが揺れる仕掛けになっているそうです。

    「床に水の波紋のような映像を映していて、10分間かけてテーブルにじわじわ波紋が広がってきます。
    これがテーブルに差し掛かるとテーブルが揺れるんです。揺れの強さはランダムで、
    倒れなかったり倒れてしまったり。その周りにいる人たちの心理って、
    すごく災害のときに似てませんか?「その時」があえて地震ですとも言ってないんですけど、
    人のこういう気持ちをあぶり出すような作品になっています」

    また展示の中でも、特にユニークな取り組みの一つが「災害救援鳩」のプロジェクト。
    大学院生の中嶌健さんが、高校生の頃から研究している取り組みで、
    電気が使えなくなったときの通信手段として鳩を活用するというものです。
    幼い頃から父親がレース鳩を飼っていた中嶌さんが、災害ニュースを見て思いついたアイデアだといいます。

    また、「災害の先にある希望のかたち」として、石巻工房のAスツールも展示されています。
    2011年の東日本大震災後、仮設住宅に住む人たちのために市民DIY工房として立ち上がった石巻工房は、
    今では都内のカフェやホテルでも導入される世界的なブランドに成長しました。

    「復興支援という形よりも、むしろそれをきっかけに事業として成長し続けているということも、
    防災という展覧会ではあるんですけど、その先っていうのも示せるかなと思って選んでいます」

    展覧会の中腹にあたる場所に設置されたこのスペースは、休憩場所としても機能し、
    これまでの歩みをまとめた映像と共に、明るい希望を感じさせる空間となっています...!

    staff| 21:00 | カテゴリー:

    2025年09月02日

    「問い」から考える防災の多様性

    今週のゲストはビジュアルデザインスタジオWOWのディレクター、大内裕史さんです。

    LINE_ALBUM_WOW 大内裕史さん_250829_3.jpg

    21_21 DESIGN SIGHTで11月3日まで開催中の企画展「そのとき、どうする?展」
    参加型の展覧会となっており、会場には10個の「問い」が用意されています。

    また問は「安全な場所ってどこ?」「十分な備えってどれくらい?」といった抽象的なものです。

    「最初はもう少し具体的な状況設定をしようとしていました。例えば『過去にないぐらいの大雨が起きて、どうする?』みたいな。
     ただ、状況設定してしまうとそれに対してのアクションを具体的に答えてしまうので、
     もう少し広く、その問いだけで、その人が普段思い込んでいるところもあぶり出されるといいなと思って、
     少しそういった問いにしています」

    最初の問い「安全な場所ってどこ?」では、災害の可視化としていくつものモニターが展示。
    東京直下型地震の被害想定をビジュアライズしたウェブサイトや、川の流域を地図にしたものなど、
    ほとんどがウェブでアクセスできる一般公開されているものとなっていました!

    また「十分な備えってどれくらい?」という問いに対するパブリックアンサーは「7日間」。
    かつて推奨されていた3日間から大幅に増えています。
    展示では実際の7日分の非常食が並べられていますが、これは食にこだわりのあるスタッフが
    「私ならこうする」という献立を作ったもので、実際には家族構成や食事回数によって必要量は変わるといいます。

    staff| 21:00 | カテゴリー:

    2025年09月01日

    防災をデザインの視点で考える企画展「そのとき、どうする?展」

    今週のゲストはビジュアルデザインスタジオWOWのディレクター、大内裕史さんです。

    LINE_ALBUM_WOW 大内裕史さん_250829_1.jpg

    大内さんはWOWでディレクターとして活動されており、TVCMやアプリケーション、ミュージックビデオなど
    メディアを問わない表現活動を得意とされています。
    また東北出身という背景から震災後は地域でのボランティア活動にも参加されています。

    9月1日は防災の日。現在、六本木の21_21 DESIGN SIGHTでは、
    WOWがディレクションする企画展「そのとき、どうする?展 -防災のこれからを見渡す-」が開催中です。
    この企画展の狙いについて、大内さんはこう説明します。

    「21_21 DESIGN SIGHTは日常の物事をテーマにしてデザインの視点で企画展を行う場所です。防災の知識や技術を一方的に伝えるというよりは、来ていただくお客様たちに『自分ならどうするか』『そのとき、みんなはどうするのか』という、自分ごととして考えてもらえるような展覧会を構成しています」

    展覧会では10個の「問い」を設けており、「安全な場所ってどこ?」「十分な備えってどれくらい?」といった
    防災にまつわる問いが、会場全体を見渡せるように展示!
    またサブタイトルの「防災のこれからを見渡す」には、
    様々な状況や可能性を広く見渡しておくという意味が込められています。

    大内さん自身も東日本大震災で家族が陸前高田市で被災し、家を失った経験を持っていらっしゃいます。
    そんな大内さんにとって防災とは「想像を超える状況だった。普段から準備してもしきれない部分があることを痛感した。無理なくでも続けられることでいいから、やっぱり備えておく必要がある」と話していらっしゃいました。

    防災の専門家ではないデザイナーたちが、デザインの視点から防災を考え直す。
    誰もが自分ごととして防災を考えるきっかけとなる企画展となっています!

    staff| 21:00 | カテゴリー:


    バックナンバー

    カテゴリー