2025年11月18日

暗黒期を乗り越えて見つけたPRの極意

今週のゲストは株式会社Quest代表の黒田剛さんです。

黒田さんにとって、芳林堂書店外商部での新規営業マン時代は、ご自身の著書で「人生の暗黒期」だったと振り返るほどの苦難の時期だったそうです。人当たりは良かったものの、割引率やサービスで他店に劣る中で新規契約が全く取れず、行けば断られるという状況が1年間も続いたといいます。

この暗黒期を抜け出すために、黒田さんは飛び込み営業をやめ、ビジネス書を読み漁るという行動に出ました。そこで出会った『IBMがなぜ世界一の会社になったのか』という本に、現在のPRの原点となる教えを見つけたそうです。

「自分の商品を説明するんじゃなくて、まずお客さんが何に困ってるか聞きなさいと。」

この教えを実行し、契約の有無に関わらず、とにかくお客さんの「お困りごと」を聞いて回ったところ共通の悩みが浮き彫りになりました。そこで、その悩みを解決する提案をした結果、年間20〜30件もの新規契約を獲得できるようになったそうです!

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2025年11月17日

「本屋になりたくなかった」

今週のゲストは株式会社Quest代表の黒田剛さんです。

黒田さんは1975年千葉県生まれ。芳林堂書店外商部、講談社でのPR担当を経て2017年に独立し、現在は多くの出版社で書籍PRを手がけています。今年はご自身の著書『非効率思考』を出版されました!

ご実家が本屋だった黒田さん、お母様は「伝説のセールスウーマン」だったそう!美術全集や辞典など、人に強く勧めないと売れない商品を販売する名人でした。その原動力は、損得ではなく、純粋な「本への愛」だったと黒田さんは語ります。 「私は本じゃなきゃ駄目なのって言うんですよ。やっぱ本が大好きで好きだからそれを伝えたいんだっていう話はしてましたよね。」

子どもの頃から本に囲まれて育ったものの黒田さん自身は幼いころ「本屋にだけはならない」と思っていたということ。大学卒業後、一度はフラフラしていたものの、親の勧めもあり書店の研修学校へ。その後、芳林堂書店の外商部に入り、図書館や学校を相手に教科書販売や新規営業に励むことになります。本屋になりたくなかったはずの黒田さんが、書店、出版社PR、そして独立と、一貫して本に関わる道を歩んでいるのは、ご自身も気づかないうちに、本を「伝える」という情熱を継承されていたからかもしれません。

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2025年11月13日

サーキュラー・エコノミーを広める活動

今週のゲストは花岡金属商会の花岡俊さんです。

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ホテル向けのカトラリーのリサイクル、リユース、リメイクを広めていきたい。

花岡金属商会は、小学生のサーキュラーエコノミーへの教育を兼ねたプログラムの実施を試みています。各家庭で使っていないスプーンを持ち寄り、新潟県燕市の工場でメッキ加工し、その過程を教室とつないでZOOMで見学するという内容。その後、完成品は介護施設などに寄贈し、小学生と施設の高齢者をZOOMでつなぐ交流も計画しているそう!

このプログラムにより職人さんが子供たちとの触れ合いを通じて仕事にやりがいを感じられること、地理的な距離を超えた交流が可能になります!ただ、メッキ費用などの課題があり、協賛企業を募集しているとのこと。

今後のチャレンジとして、「日本の製造業の支えになりたい」と花岡さん。世界的に再生資源化率を高めたものづくりが求められる中、リサイクル業と製造業の連携を加速させたいとのこと!

また、小回りの利く提案型の営業を続けたい、多くの仲間となる会社と組んで活動を広げたいという思いもおっしゃっていました。

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2025年11月12日

「めっき加工」で洋食器の再生を

今週のゲストは花岡金属商会の花岡俊さんです。

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ホテルのレストランや結婚式場で使用されているカトラリー。
これらのカトラリーは高品質の素材で作られていますが、傷がついたり変色したりすると、通常は廃棄されてしまいます。

花岡さんの会社では、これらの使用済みカトラリーを買い取り、新潟県燕市にあるカトラリー専門のメッキ工場で再研磨・再メッキ加工を行い、新品同様の状態に再生する取り組みを行っています!

この再生プロセスにより、ホテルは古いカトラリーを提供するだけで、ピカピカに再生されたものが戻ってくるうえ、大きな経費をかけずに済むというメリットが...!また、元々のロゴマークも保持されるため、老舗ホテルのファンにとっても価値があるとのこと!

メッキには、「金メッキ」、「銀メッキ」、「ピンクゴールドメッキ」の3種類があります。特にピンクゴールドメッキ(金と銅の合金)は最も強い抗菌力を持っているそう...!

また、リメイクという形で、もともとシルバーのカトラリーだったものを一部ピンクゴールドにするといった提案を行っています。ブライダルなどで男性ゲストにはシルバー、女性ゲストにはピンクゴールドのセットを提供するなどの唯一無二のホテルプロデュース提案もしているとのこと。

これらの取り組みは環境にも優しく、SDGsに取り組む企業として評価されています!

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2025年11月11日

課題に長年向き合い続け、特許を取得!

今週のゲストは花岡金属商会の花岡俊さんです。

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金属リサイクルの専門家である花岡さんですが、大学時代は体育会の水泳部に所属していた、という意外な経歴の持ち主!

就職氷河期の中で進路に悩んでいた際、水泳部の監督から「OBに会社を経営している人がいる」と紹介されたことが、この業界に入るきっかけになったそうです。

当初は熱望した仕事ではなかったものの、その面白さに気づき、28歳で関東に拠点を移して独立を決意!

後に神奈川県で現在代表を務める花岡金属商会を立ち上げました。

花岡金属商会は、金属リサイクルに関する独自の特許技術を取得されています。

理系出身ではない花岡さんが特許を取れた秘訣は、お客さんの課題に長年向き合い続けた「素人発想」にあったといいます。

特許を取得した技術の対象となっている作業は、スマートフォンなどに使われるプリント基板の製造工程。

通常、メッキ作業で使う部品が使い捨てになり、コストがかかる上に、金属(銅メッキ)が樹脂に付着しているため処理が難しい、という二つの課題がありました。

この課題に対し、花岡さんは材料をチタンに変えるという提案をしました。
チタンは金属の特性で銅と剥がすことが可能なため、チタンは繰り返し使用でき、銅は不純物を含まない高い価値の資源として回収できるという画期的なリサイクルシステムを実現したそうです!

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2025年11月10日

金属リサイクルの最前線

今週のゲストは花岡金属商会の花岡俊さんです。

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花岡さんは1978年兵庫県西宮市生まれ。近畿大学を卒業後、貴金属やレアメタル原料を扱う問屋に就職。28歳の時に関東に拠点を移し、2016年4月に株式会社花岡金属商会を設立、「すべてを活かす」をテーマに掲げ、金属のリサイクルシステムに関する特許も取得されています。

神奈川県横須賀市を拠点とする花岡金属商会は、従業員5名ほどの少数精鋭の会社で、他の会社があまりやっていないことを突き詰めるような金属リサイクルを追求しています。

花岡さんが扱う「金属スクラップ」とは、製造工場で物を作る際に出てくる、製品にならなかった金属ロスなどのこと。これをゴミではなく資源として買い取る事業がメインだそうです。

日本の金属リサイクルの現状...使用済みの原料から再資源化される割合は

花岡さん曰く「世界全体で見ると、日本のリサイクルは12%ぐらいのシェアを持っている」とのこと。

高度経済成長時代は「作る方」が優先されてきたものの、現在はリサイクルを前提に物を作るフェーズに変わってきているとのこと。

貴重なレアメタル資源に乏しい日本にとって、リサイクルは極めて重要です。

「一番身近なものでいうと携帯電話ですねスマートフォン、スマートフォンの中には、金銀銅、パラジウム、この四つが主なんですけど...」

これらがスマートフォンの中に濃縮されて含まれており、充電する部分やデータを溜め込むハードディスクなど、レアメタルは欠かせない存在になっています。つまり私たちが普段使用している身近な製品にも、貴重な金属資源、いわゆる「都市鉱山」が眠っているのです...!

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2025年11月06日

快適な眠りのための「寝床内気候」

今週のゲストは寝具店Sleep inn(スリープイン)代表の中川裕介さんです。

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「日本睡眠教育機構認定の上級睡眠健康指導士」
という資格をお持ちの中川さん。

快適な睡眠のために一番大事なことは、

お布団と体の間の環境「寝床内気候」
理想的な温度は33度±1度、湿度は50%!

人は深い睡眠に入ると毛穴が開いて汗を出し、内臓や脳の温度を冷やすというプロセスが...!蒸れ感で途中で目が覚めてしまうことも。このため、寝具の通気性が重要であり、蒸れを防ぐことが快適な睡眠につながります。

アルコールを飲んだ後は汗をかきやすくなるため、蒸れ感の解消が大事になります。そのためには、やはり通気性の良い寝具が大事とのこと。天然素材(綿や羊毛など)が通気性に優れているとおっしゃっていました。

頭の温度は体温より低い約25度が適切で、「頭を冷やして足を温める」が大切。

夜ついつい保冷剤で頭を冷やしたりしてしまう小黒さんには...?
保冷剤を使って頭を冷やす方法については、保冷剤のビニール素材が蒸れの原因になり、冷えすぎると肩こりや首こりの原因になる可能性が...。代わりに足を温めることで頭が自然と冷えるとのこと。

足の温め方は、寒い時期には靴下で足を温めるものの、就寝直前には靴下を脱いで素足で寝ることが良いそう。これは手足からの放熱によって脳や内臓の温度を適切に調節するためです。

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2025年11月05日

能登のぬくもりをそっと感じる抱き枕「のとハグ」

今週のゲストは寝具店Sleep inn(スリープイン)代表の中川裕介さんです。

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この度、中川さんが新たに始めた企画商品

能登半島を抱きしめて眠る抱き枕「のとハグ」

2024 年の能登半島地震をきっかけに、「眠りを通じて能登を応援できる商品を」と考え誕生しました。能登半島をかたどった形には"抱きしめることで地域を身近に感じ、能登を忘れない" という願いが込められています。

長さは約70センチ。生地の伸縮性など色々と試行錯誤して出来上がったのが、この形、素材とのこと。フォルムは栓抜きのような形に見えますが、これは能登半島の形を忠実に表現したものになっています。

「能登ハグ」は、普通の抱き枕とは違い、体圧分散性に優れ、横向き寝を促進するという特徴があります。抱きしめることで肩や腰の負担を軽減でき、いびきの軽減にも効果があるようです。特に栓抜きの部分が骨盤をサポートする形状になっており、妊婦さんからも好評を得ているとのこと。思わぬ効果があったそうです。

「この気持ち良さは狙ってやったんですか?」と言われることもあるそうで...。
実際は、能登半島の形を抱き枕にしようということから始まったため、抱き心地や腰の安定などは、たまたまミラクルが起きたかなと、中川さんはおっしゃっていました。

生地に珪藻土が使用されているという「能登ハグ」。珪藻土は海のミネラルやプランクトンが腐って形成されるもので、湿気を吸収して吐き出す性質があり、寝具に最適な素材とのことです。

「能登ハグ」はホームページから購入できます。
価格は1万8000円+税です。ぜひ、チェックしてみてください!

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2025年11月04日

能登の現状と再生の寝袋「RE NERU」

今週のゲストは寝具店Sleep inn(スリープイン)代表の中川裕介さんです。

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中川さんは、1975年石川県生まれ。金沢市のIT系企業を経て、2008年から家業の
寝具店で従事する傍ら、日本睡眠教育機構認定の上級睡眠健康指導士の資格を取得。
2022年に「ねむりと暮らしに寄り添う」をコンセプトとしたお店『Sleep inn(スリープイン)』を開業されていらっしゃいます。

前回のご出演時にも伺った能登半島地震の被害状況について、
中川さんご本人から現状のご報告をいただきました。
現状、能登では行政が費用を負担する公費解体が約60%程度まで進んでいるものの、
町並みは変わりつつある状況とのことです。

特に問題となっているのは、高齢者の方の生活と医療体制です。
高齢化率の高い能登では、地震発生以降、2階に上がれないお客様が多く、
お世話をする人も不足しているといいます。
さらに、人口流出によって身近な人が転居し、高齢者の方が寂しい思いをされているという現状があるとのこと...。

そんな中、中川さんの寝具店が続けているのが、廃棄予定の羽毛布団を回収し、
避難所などで使える寝袋に作り替える「RE.NERU」というリサイクルプロジェクトです。

「これからは循環できるような素材、また我々販売する責任として、
 それを消費者の方に伝えていきたいなというふうに思っています。」

地震の災害廃棄物処理場で大量のお布団が放置されているのを目の当たりにし、
「売りっぱなしにしない」という販売責任と、循環できる素材を使うことの重要性を改めて強く感じたそうです。

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2025年10月30日

大人気!週めくりカレンダー

今週のゲストは葉っぱ切り絵アーティストのリトさんです。

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「本当にその日その日思いついたものを撮って出しっていう感じなんですよ。だから、明日何作ろうかも明日になってから考えることの方が多いです。」

リトさんは作品制作の際、あまり先のことを考えず、その日その日で思いついたものをつくるそう。また作品の解釈については、自分から解説やストーリーを付けるよりも見る人それぞれの感じ方を大切にしている、とおっしゃっていました。

海外での展開は、これまでの経験から作品展や出版など自分が望んだことは適切なタイミングで自然とオファーが来る、とリトさん。

「海外に出るっていうのも、無理して出るっていうよりは、必ずどっかで今だっていうタイミングが来ると思ってるんで、それまではもう一生懸命作るっていう。」

そんなリトさん、来年2026年のカレンダーが発売中です!
種類は卓上用と壁掛け用の2種類。通常のカレンダーは12枚ですが、リトさんのカレンダーは週めくり形式!使用後に捨てられるのがもったいないと考えたリトさん。カレンダーとしての役目を終えた後も作品集として楽しめるように...という思いから、週めくり形式が採用されたとのこと。


リトさんの作品や生き方に共感する人も多いようです。特に同じような発達障害を持つ人々や、発達障害のある子どもの親からの感謝の声が届いていることを明かしていました。

staff| 21:00 | カテゴリー:


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