2025年05月14日

熱中症対策!予防と備えとは?

今週のゲストは、日本気象協会 「熱中症ゼロへ」プロジェクト リーダーの泉澤里帆さんです。

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毎年『例年より暑い夏!』という言葉を耳にしますが、、実際近年の温度変化として、2023年、2024年と2年連続で統計開始以降、過去最も暑い夏となっているそう。
また最高気温が35度以上の猛暑日の積算日数を比較すると...
1971年~1980年の間には「11日」、2015年~2024年では「112日」と10倍以上に増加という衝撃的なデータになっています。

このように暑い時期の長期化で気になるのが、災害時の熱中症対策。
泉澤さんは「ライフラインの停止による室温上昇や、飲食を控えることによる脱水が懸念されます」と指摘しています。
そのため、備蓄品としては、ノンカフェインの飲料、塩分補給グッズ、通気性・速乾性に優れた衣服、冷却グッズなどの準備が効果的だということ。
特にカフェインやアルコールは利尿作用があるため避けるべきとのこと。

また大阪・関西万博の開催などから、今年も多くの外国人観光客の来日が予想されます。
プロジェクトが2020年に行った調査では、2017年~2019年の夏に訪日経験のある外国人200名のうち、98%が熱中症を知っていると回答。また約57%が「日本で熱中症とみられる症状を経験している」という結果が出ているそうです。

また夏が近づくと、携帯扇風機を持っている人を多く目にしますが、、実際の効果はどうなのか?ということも聞いてみました。
「猛暑時に使うと、熱風を回すことになり効果を感じにくい場合も。ただ冷たいタオルや保冷剤と併用して使うと気化熱で効果的」と実用的なアドバイスをいただきました。
冷却グッズについては「首・脇の下・足の付け根など太い血管が通っている場所を冷やすのは効果的」とのこと。
熱中症対策の知識を、わかりやすく教えていただきました。

熱中症対策について、いろいろな情報を取り扱っている『熱中症ゼロへプロジェクト』HPもぜひ一度ご覧になってみてください!
https://www.netsuzero.jp/

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2025年05月12日

熱中症予防を推進する日本気象協会の取り組み

今週のゲストは、日本気象協会 「熱中症ゼロへ」プロジェクト リーダーの泉澤里帆さんです。

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泉澤さんは、青山学院大学卒業後、2017年に日本気象協会に入社。熱中症予防の普及啓発を行う「熱中症ゼロへ」プロジェクトのリーダーを担当。「熱中症は未然に防げる気象災害」をテーマに、熱中症に関する正しい知識と対策をより多くの方に知ってもらう活動を展開しています。

日本気象協会は、1950年に設立されており、民間の気象コンサルティング企業の先駆けとなっています。協会では天気予報だけでなく、環境や防災に関する調査解析や情報提供を行っており、一般財団法人ながら民間企業として気象データのビジネス活用を提案しています。
また気象庁とは別組織で、気象庁のデータを基に独自の情報を作成して提供しているとのこと。

そして泉澤さんがリーダーを務める「熱中症ゼロへプロジェクト」は2013年に発足。
以前から熱中症情報を発信はしていましたが、より具体的な対策や予防方法を伝えることを目的に、立ち上げられました。

そもそも、熱中症という言葉は、日射病、熱射病など様々な言い方があったものが2000年に統合されて使われるようになりました。
また意外にも「熱中症」に関して...2013年頃から行っている定例調査では、「熱中症を詳しく知っている」または「何となく知っている」という人は、90%以上いるという結果が出ています。

「割と熱中症という言葉と意識自体は、一般の方にもしっかりあったのかなというのは、そういった調査でも見えてはいるところなんですよね。」

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2025年05月01日

八十八夜当日!新茶をおいしく飲むには!古くなったお茶はどうすればよい?

今週のゲストは、日本茶インストラクターの酒井知子さんです。

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本日5月1日は八十八夜!この時期に摘み採られた新茶を飲むと、長生きすると言われています。

新茶とは、摘んだばかりのお茶のこと。お茶を摘んで、その葉を蒸した後揉みながら乾燥させますが、そのあと保存するもの、出荷するものと2ルートに分かれます。ここですぐに出荷されるものを新茶と呼びます。

「春の間冬の間から春の間にかけて根から吸収された養分で、やっと芽吹いたところを積んだ一番茶とも呼ばれるんですけど、その一番フレッシュな状態で飲めるよっていうのが新茶です」

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またお茶の保存方法についても伺いました。
まずお茶にはパッケージに賞味期限が書いてあり、封を開けなければ常温でOK。
ただ一度開封すると酸化が進み、香りや味が変わってきます。
そのためできるだけ小さいパッケージで購入し、1ヶ月以内に冷蔵保存で飲むことで一番おいしく飲めるとアドバイスをいただきました。

また、茶葉がたくさんある!という時や暑い時期のおすすめの飲み方として、
水だし煎茶もおすすめいただきました。
1.茶葉を容器に入れる。1ℓ当たり10~20gがめやす。
2.お水を入れ、冷蔵庫で1時間以上置く。濃いめが好きな人は4時間~6時間。
寝る前に作っておくと朝にはできているので簡単!
3.飲む前に軽くひと混ぜして、容器の中の茶葉が落ち着いたら濾しながらグラスなどに注ぐ。

こちらは、Yahooの記事でも詳しく紹介されています!
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/eda3c14db59b80cd859162a5b966b5a530905c57

また知子さん主催の「TOMO88日本茶サロン」では、リアルでのワークショップを不定期開催中です!1回60分、4名までで一人4,000〜5,000円とのこと。
詳しい情報は知子さんのインスタグラムで確認できます。

知子さんですが、日本茶ナビゲーターTomokoとしてYahoo!ニュースエキスパートにて日本茶の情報記事を執筆されています!
関連の記事はコチラ...!ぜひお読みになってみてください!
新茶の季節に覚えておきたい「お茶の保存方法」美味しいうちに飲み切るコツ!

その茶葉まだ捨てないで!年末の大掃除で発掘された古い茶葉を活用するアイディア3選

4日間にわたり身近すぎてあまり気づけない日本茶の世界の奥深さを伺わせていただきました...!
ありがとうございました!

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2025年04月30日

なぜ鹿児島県が1位に?

今週のゲストは、日本茶インストラクターの酒井知子さんです。

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お茶に関する大きなニュースとして『初めて全国一位から陥落し、鹿児島県が首位に立った』というものがありました。

昨今AIやドローンを使った大規模な農業が展開されていることが多く...静岡県は山間部が多いことから、大きな機械が入れられない。
また収穫した葉っぱを麓に下ろすのも大変で、後継者不足...こういった状況の中、鹿児島県が収穫量・生産量を伸ばしたことで、昨年度の荒茶生産量の順位が塗り替えられたそう。


また、海外でも日本茶は注目されており、中でも抹茶が爆発的な人気。
「日本でお茶の先生が抹茶を買いたいと思ったときに買えなくなるほど」とのこと!

この抹茶人気、、すでに10年ほど前からだいぶ人気は高まっていたそうですが、特に北米で抹茶人気に火がついた理由は「健康にいいというイメージ」から。
「コーヒーはカフェインのせいで集中力がアップダウンする『カフェインクラッシュ』を嫌う人が、緑茶や抹茶に流れてきた」という分析も!
また抹茶はコーヒーよりカフェインが多いものの、脳をリラックスさせる働きを持つ、テアニンというアミノ酸の1種が含まれており、アメリカには緊張と緩和がいい感じに持続する」というデータもあるそうです。

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2025年04月29日

日本茶とは?和紅茶とは??

今週のゲストは、日本茶インストラクターの酒井知子さんです。

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そもそも「日本茶とは何か」という基本的な質問を投げかけたところ、、
ざっくりと日本の国内で採れたお茶、全てが日本茶になる!とのこと。

緑茶というのはカテゴリーの名前。発酵してないお茶で、採れた生の葉っぱを、発酵させずにつくった茶葉のこと。
また、とれた葉を酸化発酵させない緑の状態で蒸して、揉みながら乾燥させていったものが、煎茶になるそう。
つまり煎茶は、緑茶の一種です。

「蒸すのが日本茶の煎茶の特徴ではあります。中国茶だったらここで炒って作ります」

さらに抹茶も緑茶の中の一つ。
採れた葉を蒸すところまでは一緒ですが、もまずに乾燥させ、葉の部分を石臼で挽いたものが抹茶になるそう。
(※厳密には、被覆栽培といい20日程度覆いをした日陰の中で伸びた芽を摘んだ葉が抹茶の原料となります)

そして近年注目されている「和紅茶」も、日本茶の一つ!
不発酵茶が緑茶、半発酵茶が烏龍茶、完全発酵茶が紅茶と、酸化発酵の度合いでカテゴリーが変わります。
番組では鹿児島県の有村製茶の「霧島紅茶」を実際に試飲させていただきました。
こちらはイギリスの賞もとっています!

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「海外で作られる紅茶と違うのは、日本の中で作られてきた品種だったり煎茶用の品種を使っていたというので、やっぱりどことなく和のテイストというかが残っていますね」

さまざまあるお茶ですが、その入れ方も種類によって異なります。
例えば、、紅茶やウーロン茶など、香りを楽しむお茶は高い温度で入れると香りが立つそう。また紅茶の場合は葉っぱがしっかりしているので、2分から3分ぐらいしっかり抽出するそう。

そして煎茶の場合は30秒~1分以内ほどの抽出でOK。
煎茶で旨みや、甘みを出したい場合は、低温で入れると良い!と教えていただきました。

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年04月28日

日本茶インストラクターとは?

今週のゲストは、日本茶インストラクターの酒井知子さんです。

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知子さんは、1977年、香川県の小豆島生まれ。都内の日本茶専門店での勤務経験や
茶道の経験を活かし、これまでワークショップやレッスンを多数開催。飲食店などの商品開発などにも携わっていらっしゃいます。また日本茶ナビゲーターTomokoとしてYahoo!ニュースエキスパートにて日本茶の情報記事を執筆。日本茶の魅力を国内外に伝えていらっしゃいます。

まず日本茶インストラクターとは、日本茶の普及を目指して25年ほど前に作られた資格。現在は5000名以上が全国で活動をしています。
この資格を取るためには試験があり、年に一度1次試験の筆記試験と2次試験の実技で合格した人だけが資格を取得できます。

ワインなどは飲んで産地をあてることがありますが。日本茶でも、5種類のお茶パックを触ったり匂いを嗅いだりして季節や収穫順を当てるものがあるとか!

さらに知子さんは今年新設された「日本茶シニアインストラクター」の資格も取得しています。これは「日本茶インストラクターの中で2年以上の活動経験がある者が受験できる」もので、筆記試験、論文、論文発表プレゼン、面接と段階を経て、合格率は約20%という難関です。
知子さん「もう一度受けろと言われるとちょっとお断りするかな」と笑いながらも、「いろいろ調べることを通してまた知識だったり情報だったりが得られて、私の中でアップデートできたのがすごく良かった」と振り返っていました。

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2025年04月23日

ラーメンどんぶり展「解剖」と「アーティスト丼」の魅力

今週のゲストは、学芸プロデューサーでライターの橋本麻里さんです

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現在21_21 DESIGN SIGHTで開催中の企画展「ラーメンどんぶり展」
「ラーメンと丼の解剖」コーナーについて解説いただきました。

「ラーメン丼は私たちにとって身近なものなのに、よく観察したことがなく、ラーメンのことばかり夢中になっている。その知ってるようで知らない丼が一体どういうものなのか、外側から中に向かって解剖するというのがこのパートです」

会場には「ラーメンどんぶりのコレクター」加賀保行さんから借りた250点もの、日本全国のラーメン店舗で使われているそれぞれのお店オリジナル丼が並び、北から南まで都道府県順に展示されています。

また、40組のアーティストやデザイナーが手がけたオリジナル丼も展示されています。
同じ形の白生地の丼に、それぞれの作家さんたちの絵柄を焼き付けているということ。
「アーティスト丼は皆さんいろいろな企みを持って書かれていまして、普通はラーメン屋さんの丼ではやらないような禁じ手も楽しそうに作られてますね」

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年04月22日

漫画から文化まで広がる「ラーメンどんぶり展」の魅力

今週のゲストは、学芸プロデューサーでライターの橋本麻里さんです。

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現在21_21 DESIGN SIGHTで開催中の企画展「ラーメンどんぶり展」

会場入口には『ラーメン』と書かれた赤い大きなのれんが掛かっており、「安藤忠雄建築のラーメン屋ができたのか」と勘違いされることもあるとか。
入場すると最初に目に入るコーナーには『美味しんぼ』などラーメンが登場する漫画の一コマなどが、まとめられています。

「ラーメンそのものが非常にポピュラーな食べ物ですけれども、同時にポップカルチャーの中にもラーメンっていろんな形で表現されてきています。その時代時代にラーメンの取り上げ方とか社会の中での立ち位置ってのは違うわけですね」

また、会場にはラーメン屋のカウンターを模した立体物があり、座ると「お湯が沸いている音」「シナチクなどのトッピングをする音」などが聞こえるインスタレーションも展開。
その他、展示ではラーメンの起源や歴史も紹介、中国が起源で、所説あるそうですが...日本には近代以降に伝わったとされています。世界の即席麺市場のグラフも展示されており、ラーメン知識を網羅する形になっています!

staff| 21:00 | カテゴリー:

2025年04月21日

きっかけは、美濃焼から。

今週のゲストは、学芸プロデューサーでライターの橋本麻里さんです

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橋本さんは神奈川県のご出身、国際基督教大学教養学部を卒業され、草月出版に勤務の後、フリーの学芸プロデューサー・ライターとして雑誌の編集執筆の他、美術番組の解説、キュレーションコンサルティングなど多岐にわたり活躍されていらっしゃいます。

現在21_21 DESIGN SIGHTでは、橋本さんが展覧会ディレクターをつとめた
企画展「ラーメンどんぶり展」が開催中です。

この展示のきっかけは、この展示を一緒に企画しているグラフィックデザイナーの佐藤卓さんのもとに届いた、美濃焼のブランディングに関する相談からだったということ。
そこから、美濃焼の魅力を伝えられる展覧会を開くことになり、そこで橋本さんに声がかかったそう。
最初は、2014年の12月から2015年の1月にかけて銀座の松屋銀座デザインギャラリーで、現在よりも規模の小さい『美濃のラーメンどんぶり展』が開催されました。

橋本さん曰く、美濃焼の歴史について、現代に繋がるモノは7世紀頃から作られていますが、全国的に知られるようになったのは15世紀頃。茶の湯文化と共に広まり、様々な色合いや形の焼き物が作られたということ。

日本三大焼き物(有田焼、瀬戸焼、美濃焼)の中で、特に美濃焼は具体的なイメージが湧きにくいかもしれませんが、美濃焼は伝統工芸から大量生産品まで多岐にわたって展開されているため、家の食器棚にはたくさんの美濃焼が入っているのではないでしょうか?と仰っていました。

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2025年04月17日

「泰然とする山のように力強く美しいもの作りを」

今週のゲストは、株式会社TAIZAN 代表取締役の戸谷太一さんです。

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株式会社TAIZANの社名には深い意味が込められています。

「日本語にすると泰然とする山っていうところから来ていて、
山って、雨に打たれたり風に吹かれても、その場にどっしり佇んでいるじゃないですか。
長い年月をかけて、自然現象とともに経年変化していくっていうのが、山の美しさだと僕は思っていて。
そんな山のように力強く美しいもの作りをしたいっていうのが根底にあります。」

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TAIZANの中で、最も人気があるのが「KABUTO」というシリーズ。
収録にもお持ちいただいたものは、リュック兼トートバッグで、戸谷さん曰く『これから価値を上げていきたいシリーズ』とのこと。
商品は「日本橋の高島屋」か「移動式ギャラリー」で見ることができます。

最後に戸谷さんに、今後挑戦したいことを伺ったところ
「TAIZANという会社の中で、日本の美学とか技術伝統っていうものをしっかり次世代に承継して残していきたい」と語ります。

現在展開している、抹茶ブランド「JŌAN」や再生盆栽ブランド「WITHERS」
WABI-SABIブランド「TAIZAN」などをさらに展開していき、最後には世界を代表する会社にしていきたいと仰っていました。

staff| 21:00 | カテゴリー:


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