2015年06月15日

映画化された小説「あん」を書くきっかけとは?

歌う道化師としても活動されている
作家のドリアン助川さんさん。

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ステージに立つ上で、恥ずかしさを隠すために、
道化師の格好をするようになったのだとか。

2013年にポプラ社から発売された
ドリアン助川さんの小説「あん」が、
河瀨直美監督により映画化されて、現在公開中です。
映画『あん』オフィシャルサイト

日本では、1996年に「らい予防法」が廃止され、
ハンセン病にかかった経歴をもつ人々が、
絶対隔離から解放されました。

そんな中、ある深夜の生放送で、
「社会の役にたっていないと、生きている意味が無い」
という事を、考える機会が。
「障がいを持ち生きる人、隔離されていた人たちは、
生きている意味はないということですか?」という質問も。

生放送でその質問に意見する勇気がなく、
だったら、作家である自分は、自分なりの答えを
ハンセン病の元患者さんを主人公にした小説で書こう、
と決意したのだとか。そこからおよそ20年。
やっと形になったのが、小説「あん」。

小説を書くにあたり、ハンセン病を取材をしていくうちに、
手記や歌集を読み、そのあまりの壮絶さに、
自分なんかが書いちゃいけない、と思っていたそう。

そんな時に、歌う道化師としてのステージに
ハンセン病の元患者さん3名が、お客さんとして
ステージに来て下さったのだとか。
そこで、自分の思いを伝えると、
「療養所へ是非お越し下さい」と言って下さったそう。

偏見を持たずにきちんと話せるのだろうか、という
不安を抱きながら、ドリアン助川さんは、1人で療養所へ。
そして、これがきっかけとなり、関係を築き上げ
ようやく書く事が出来るようになったそうです。

今夜の選曲 : 水彩の月 / 秦基博

staff| 20:48 | カテゴリー:ゲストトーク

2015年06月12日

6月15日から6月19日は

作家のドリアン助川さんをお迎えします。

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映画化された小説「あん」にまつわるお話を中心に
たっぷりと伺います。
映画『あん』オフィシャルサイト

■プロフィール■
1962年東京生まれ、早稲田大学第一文学部卒業後、
放送作家を経て、1990年「叫ぶ詩人の会」を結成し、
97年に活動休止。現在は、作家、詩人としての活動のほか、
歌う道化師としてのパフォーマンスも行なっていらっしゃいます。

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2015年06月12日

先生イチオシ!今読むべき本とは?

生物学者の福岡伸一さんが選ぶ「今読むべき本」は、
カズオ・イシグロ先生の新作「忘れられた巨人」。

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カズオ・イシグロ先生は、アメリカでの知名度は抜群。
3月にニューヨークでトークショーを行い、どの回も超満員。
質問を受け付けるとマイクの前に行列が出来たとか!

カズオ・イシグロ先生は、
いつも記憶の意味を問い直す作品を書いています。
代表作「わたしを離さないで」は、
臓器提供のためだけに育てられた子供達の話で、
子供時代の良き記憶が極限状態を支えるというもの。

新作「忘れられた巨人」では、夫婦の記憶がテーマ!
記憶を共有しているはずなのに、覚えている内容は
異なっており、"それでも夫婦で居られるのか"というもの。
舞台はイギリスの中世となっています。

福岡先生は、帰国し、青山学院大学に戻られました。
分離融合の総合文化政策学部で、生物学を基礎に、
この社会の問題を考えるというのが福岡先生の授業内容。

今年は、「中絶の問題」を生徒と共に考えているのだとか。
日本では年間30万件ほどの中絶が行われています。
この命が生きていれば、日本の人口減少はありません。
そこで、中絶の歴史や、現在の技術を知り、
命を途中で止めてしまう事の是非を考えているのだとか。

今夜の選曲 : IN THE COOL, COOL. COOL OF THE EVENING
      / ROSEMARY CLOONEY

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2015年06月11日

空気を読む日本と、待っていても何も始まらないアメリカ

ゲストは、生物学者の福岡伸一さん

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アメリカの人口は現在では3億に増加、
一方で日本は人口減少に悩まされています。

なぜそんなにアメリカには活力があるのか、というと、
アメリカの移民には、ほどんど全員仕事があるからだと
感じると福岡先生。
例えば、郵便物や宅配を管理し住人に直接渡す仕事や、
出されたゴミを分別する仕事など、
日本には無い仕事が沢山あります。

これがいいのか、悪いのかは別にしても、このように、
様々な場所に働くためのスロットがある事によって、
多くの人がアメリカの民として働き、納税し、
活力が増しているのだとか。
これが日本とアメリカの違いだ、と福岡先生はおっしゃいます。

福岡先生の新著「変わらないために変わり続ける」
これは、「(大きく)変わってしまわないために、
(常に少しだけ)変わり続ける(必要がある)」という意味で、
生物にも、組織にも、町にもいえる事なのだとか。

福岡先生は、ニューヨークの生活で、
日本はいかに皆が均質で同調圧力が強いか、
「空気」が大切にされているのかという事を感じ、
一方でアメリカの、意見しないと動かない、
待っていても何も起こらない社会にストレスを感じながらも
自由の起源を感じたそう。
そんな日米の文化を比較した内容にもなっているそうです。

今夜の選曲 : LET'S FALL IN LOVE / VIC DAMONE

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2015年06月10日

念願!ニューヨークでのフェルメール展!

ニューヨークでもフェルメール好きを貫いた
生物学者の福岡伸一先生

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2月にソーホー地区のオープンハウスギャラリーにて、
念願の「リ・クリエイト フェルメール」を開催しました。
最新技術で、正確に再現した37点のフェルメールの作品を
年代順にならべ展示されました。

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© フェルメール・センター銀座

特に福岡先生が嬉しかったというのは、
個人でフェルメールの絵画をお持ちの
ニューヨーク在住のカプランさんが来場してくれた事。
なんと、福岡先生は「リ・クリエイト フェルメール」の
招待状をお送りしていたのだとか!

カプランさんは、実際にリクリエイト展を
鑑賞し、「オタクぶり(enthusiasm)に感動します」と
言って下さったのだそうです。
そして、福岡先生は、彼が持っている本物の画の
リ・クリエイトをプレゼントしたとのこと!
さらに、福岡先生の著書「フェルメール 光の王国」
英訳してアメリカで出されました。

「フェルメール 光の王国展」は、6/30(火)まで、
東京・銀座の永井画廊で開催されています。
画が年代順に並べられている事で、
「文脈として、フェルメールを見る」ことができます。
フェルメール 光の王国展 詳細はこちら

今夜の選曲 : MANHATTAN / ELLA FITZGERALD

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2015年06月09日

研究で最も大事な事は、諦めない事。

生物学者の福岡伸一さんは、25年ほど前に
「GP2遺伝子」を発見されました。

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当時は、研究者にとって遺伝子を探すのが
至上命令だったとか。その後、「ヒトゲノム計画」が出来、
遺伝子の全データが網羅され、
遺伝子を探していた研究者たちがしていた研究は、
ほんの1ページになってしまったのだとか。

福岡先生がGP2遺伝子を発見した時、
「何か重大な役割を果たしているに違いない」と考え、
GP2遺伝子を働かなくした、遺伝子欠陥マウスを
膨大な費用と年月をかけ作ったそう。
しかしそのマウスには、何の異常が起こらず、
GP2遺伝子は何をしているのかは不明、という結果に。

その結果が、「動的平衡」= "生物は何か欠陥が現れても、
バランスを取るための補完をする事ができる"という
という生命の大事なポイントに気付くきっかけにもなったそう。

そして最近になって、GP2遺伝子が何をしているのかが
徐々に解明されてきました。消化管におけるGP2は、
どんな腸内細菌が居るかを確認し、
消化管の情報を体内に伝達するという、
"警察官"のような役割をしているのだそう。
これは、学術雑誌「Nature」にも取り上げられました。

福岡先生は、研究で大事なのは、諦めない事だと話します。
「どんなつまらない現象でも、ずっと同じ事を続ける。
 するとそこに何か発見が出てくるんです」と。

今夜の選曲 : THE LADY IS A TRAMP / DELLA REESE

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2015年06月08日

脳の解明よりも、腸の研究がトレンド?!

生物学者の福岡伸一先生をお招きしています。

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世界の研究者の中で、脳の解明よりも
健康のカギとされる「腸=消化管」に注目するのがトレンド。

私たちの消化管の中には、腸内細菌が住み着いています。
身体の細胞は数十兆個あると言われていますが、
腸内細菌の数はその3倍以上なのだとか!

本来、腸内細菌とは"寄生者"と呼ばれていました。
しかし、消化管の中の細菌の種類や役割は、
今まで消化管の中の酸素が少ないため、
消化管の微生物を摂取し培養する事が難しく、
解明されていませんでした。

ところが、近年、人間のゲノムが全て解明されたため、
排泄物の中から人間のゲノムを取り除く事で
腸内細菌のゲノムが残り、高速解析が可能になりました。

すると、「人によって、居住環境によって腸内細菌は異なる」
という事が判明しました!
例えば、日本人には海藻を分解出来る菌がいますが、
フランスではそのような菌を持った人はいません。

腸内細菌は、すべて生まれた後に決まります。
元々、胎児の腸には腸内細菌は備わっていません。
初めての他者との接触である産道を通ったときから、
腸の中に自らに適した細菌を持つようになり、
常に赤ちゃんの身体を刺激します。
この刺激によって、赤ちゃんの身体の免疫を鍛えるのだとか。

そのため、腸内フローラと健康の関係は、
世界で注目され、研究されているのだそうです。

最近では、健康な人の排泄物を、
腸内細菌のバランスが乱れた人の腸に入れ、
細菌を回復という治療法も注目され、一定の成果を上げています。

今夜の選曲 : YOU ARE THE SUNSHINE OF MY LIFE / LIZA MINNELLI

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2015年06月05日

6月8日から6月12日は

生物学者の福岡伸一さんをお迎えします。

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腸内細菌の働き、「変わらないために変わり続ける」とは、
たっぷりと伺います。

■プロフィール■
2013年4月からロックフェラー大学の客員教授として
ニューヨークに赴任され、ようやく帰国されました。
今週は、2年間のニューヨークでの研究などのお話伺います。

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2015年06月05日

もっと環境で儲けるには?

慶應義塾大学大学院 特任教授 小林光さんは、
日本紙パルプ商事
社外取締役でもいらっしゃいます。

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製造、消費、処分、リサイクルという流れを作り、
最適化していくのは、日本がすごく得意な分野です。
例えば、パルプ/紙は現在は殆どリサイクルでまわっており、
古紙は国際商品になっています。
このような商品の流れを作る事が出来れば、
環境で日本企業が儲ける事に繋がって行くのだとか。

小林さんは、世界で活動していくよりもまずは、
日本国内、例えば水俣などで、環境から地域経済発展をめざし、
世界に展開していきたい、とおっしゃいます。
良い見本を日本ベースに作るのもいいかな、とも。

大学では特任教授として、
大学院の授業や生徒への研究指導をされています。
様々な現場を生徒に提案し、生徒と一緒に直接現場に行く事も。

今夜の選曲 : ORANGE BLOSSOM SPECIAL / JOHNNY CASH

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2015年06月04日

気になる排出権と、世界から見た日本の国際交渉能力について。

慶應義塾大学大学院 特任教授 小林光さんを
ゲストにお迎えしています。

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2020年東京でも開催されるオリンピック・パラリンピックは、
ここ10年ほどで、環境の保全が開催の目的にもなっています。

一時期話題になった、温室効果ガスの「排出権」。
温暖化に対する取り組みのための国際条約:京都議定書では、
2008年〜2012年が1つのタームでした。
そして今年の年末には、2020年以降の新しい議定書が
パリで結ばれる予定となっています。
その議定書の元で各国対策を進め、
排出枠の国際取引が再び盛んに行われるとのこと。
さらに、炭素税も各国で今後進むため、
排出枠の値段が安くなる事はないでしょう、と小林さん。

新聞報道などを見ると、
「もっと元気よく環境の目標を掲げてもいいのかな」と
小林さんは感じるとの事。中国も経済成長のために
環境への留意を熱心にしていますし、
京都議定書では入らなかったアメリカも削減を掲げています。

日本人は国際交渉が得意かどうか、という話では、
「受け身に考えてしまうのではなく、皆が喜んで守る
国際社会のルールを提案出来るかどうかがポイントですね」
と小林さん。

今夜の選曲 : RING OF FIRE / JOHNNY CASH

staff| 20:48 | カテゴリー:ゲストトーク


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