2024年06月03日

『アニマル ぼくたちと動物のこと』

今週のゲストは、ユナイテッドピープル株式会社 代表取締役、
関根健次さんです。

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関根さんは、1976年神奈川県生まれ。
アメリカのベロイト大学経済学部を卒業され2002年に
ユナイテッドピープル株式会社を創業。映画の配給や制作を通じて、
世界で起きている紛争や気候変動による社会課題を
伝えていらっしゃいます。

この度6月1日より、渋谷・シアターイメージフォーラムにて
ユナイテッドピープル配給の映画『アニマル ぼくたちと動物のこと』
上映されています。(全国順次ロードショー)

こちらは、環境活動家で有名なグレタ・トゥーンベリさんと同世代の
16歳の男女2人が『このままいくと、自分たちも絶滅してしまうかもしれない』という危機感を覚え、環境問題について専門家の話を聞いたり、問題の原点となる場所を訪れたりと世界中を旅していくドキュメンタリー映画です。

主人公の二人は、フランス人の男の子ヴィプランと、イギリス人の女の子ベラ。この2人に、フランスの大ヒットドキュメンタリー映画
『TOMORROW パーマネントライフを探して』を制作した
シリル・ディオン監督が「世界を旅して、今何が起きているのか知りたくないか?」と声をかけました。

関根
「ただ一つ問題があって。ヨーロッパではフライトシェイムがあって。」

小黒
「あぁ、飛行機に乗るとCO2が。」

関根
「そうなんです、飛行機に乗るとすごく炭素を使うので、子どもたちは乗りたくなかったんです。でも監督が『君たちが旅をして、その姿を世界に発表するという環境に与える良い影響の方が大きい』と彼らを説得して。
だから映画の中でも2人が飛行機に乗ることについて『すごく偽善的だと思う、嫌だ』と言っているんですよね。」

小黒
「いいじゃない!」

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2024年05月29日

服の鉛筆

今週のゲストは株式会社ZEエナジー代表取締役社長、松下康平さんです。

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松下さんは被災地での復興に貢献する活動もされており、現在は福島県の浜通り地域で、バイオマス発電の建設を行いたいと考えているそう。

このような活動では、地域との連携が重要になってきますが、松下さんも
定期的に福島に行っていたそう。

小黒
「どうですか。県の人たちの理解もずいぶん深まりましたか?」

松下
「そうですね以前に比べるとだいぶ進んでると思います。
実際に福島県の大熊町ってところにインキュベーションセンターが
できまして、そこに全国の企業が事務所を借りて活動してるんですが
当社がそこの第1号で入居していまして。
そういう意味では福島県の復興のための場所に最初に我々が
進出して活動をやり始めたっていう感じですかね。」

また松下さんは他の企業との取り組みも行っており、
中には第32回 日本文具大賞サステナブル部門で優秀賞をとった
『服の鉛筆』があります。

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これは松下さんの地元、富山県の小矢部市にあるアパレルメーカーの、
繊維の切れ端を炭にして作られた鉛筆。
切れ端を炭化させて何かを作りたい、鉛筆にしたら面白いのではないか?と最初は冗談のつもりで始めたものだったそう。
この企画に、何社かが協力してくれて、実際に鉛筆を制作。

後にNHKの番組で完成した鉛筆を使って子どもたちが環境問題について勉強するというものにまで至ったそう。
今年商品化し、現在発売され始めています。

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2024年05月28日

廃棄物を炭化してエネルギーに!

今週のゲストは株式会社ZEエナジー代表取締役社長、松下康平さんです。

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地球温暖化防止や東日本大震災の原発の事故以降、
バイオマスエネルギーが注目されるようになりました。

植物由来のものは、全般的にバイオマスと称されており、木材や草を食べた牛の糞、農業残渣なども当てはまり、松下さん曰く日本全国で大量に発生している現状があります。

松下さんの会社 ZEエナジーでは、色々なものを炭に変える装置を開発しており、現在は上記のような色々なバイオマス廃棄物を炭にし、固めて石炭の代替燃料として販売しています。

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ZEエナジーで展開している炭化装置の中には、家庭から出るごみを炭にする装置もあります。

小黒
「それが日本全国の家庭にあれば、ゴミ出さないで、自分のところで
エネルギー作れちゃうっていう、そんな夢みたいな話なんですか?」

松下
「そうですね。まだ全然そこまでは実現できてないんですけど。
今はビルの中に入れられるような、小型のタイプのものを
開発できないかってことで、設計を進めています。」

なんとビルの中に入れるタイプのものは「あと2年ほどもあれば商品化できそう」ということ!

松下
「家庭用となると、かなりの台数作らなきゃいけないので、、、
何とか数年後ぐらいにできると嬉しいですね。」

小黒
「家庭用だったら家電メーカーと一緒に作ったりすればいいんじゃないの?問い合わせとかないの?」

松下
「そうですね、まだそういった問い合わせは無いですけど。でも今後出てきたら、うちは設計だけして大手さんに作ってもらってっていうのがいいかなと思ってます。」

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2024年05月27日

炭は土壌を浄化する!

今週のゲストは株式会社ZEエナジー代表取締役社長、松下康平さんです。

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松下さんは1972年富山県生まれ。明治大学農学部を卒業。
学生時代から炭の研究を経て、炭化装置の開発し、
株式会社ゼロエミッションを設立。
2008年ZEエナジーを創業され、炭で地球を綺麗にする会社として、
温暖化が進む中、環境問題の解決に向けた事業を展開しています。

松下さんが代表を務める『株式会社ZEエナジー』
さまざまな廃棄物を炭にしてリサイクルしたり、山から出る間伐材を
チップ化し、ガス発電するような事業など、エネルギーの地産地消事業に取り組んでいます。

民間企業だけでなく、地方自治体との取り組みも行っており、
現在は福島県で開発所を建設するにあたって、行政と連携して事業を進めているそう。

もともと『土壌菌』に興味があったという松下さん。
土の中に炭を入れると効果があるということを知り、そこからどんどんと炭の世界に入り込んでいったということです。

小黒
「炭は土壌を浄化するんですか?」

松下
「浄化だけでなく微生物の住処になって、土自体を活性化してくれるという。」

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2024年05月23日

5/23は世界カメの日‼

今週のゲストは、日本カメ自然誌研究会 代表の矢部隆さんです。

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本日5月23日は世界カメの日です。
こちらはアメリカの亀を保護する団体American Tortoise Rescueが制定した日となります。

亀といえば、日本の童話にたくさん出てきますが、世界でも愛されている動物です。
例えばギリシアのイソップ物語には『うさぎと亀』が。
またドイツの児童文学作家ミヒャエル・エンデの『モモ』に登場するカシオペイアや、『はてしない物語』に登場する太古の亀モーラなど、ドイツでは特に愛されているそうです。

「ウサギと亀はねあれ、ヘルマンリクガメとヤブノウサギの競争だったんですよね。種類までわかります(笑)」

亀は200年も生きるというその長寿な生態からも、研究に時間がかかります。

「やはり一代では無理ですから、僕は後を継いでもらえるよう、甲羅の縁に穴をあけて個体番号を付けて、骨に貫通させるような感じになるので、僕が死んだ後も研究ができるように。少しづつ亀の研究をしてくれる子をも育てています。」

矢部先生の今後の目標は、現在最も精度の高い『ニホンイシガメ』の研究と同様に、クサガメやスッポン、また沖縄のリュウキュウヤマガメなどについても研究を進め、それぞれの生態がどのように進化したのか、解き明かしたいということでした。

矢部先生、4日間ありがとうございました。

staff| 21:09 | カテゴリー:ゲストトーク

2024年05月22日

国際生物多様性の日

今週のゲストは、日本カメ自然誌研究会 代表の矢部隆さんです。

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本日、5月22日は国際生物多様性の日とされていますが、
現在世界ではこれまでにない速度で、多様性が喪失されています。

「やっぱり急速に減ってますよねこれはもう全部人間が直接間接に環境を変えてるからどんどん絶滅危惧種が増えてますね」

矢部さんの専門領域の『亀』についても、、、
ペット需要によってニホンイシガメが乱獲されたり、開発によって住処を追われたり、ペットで流通したクサガメが野外に話されることでクサガメとイシガメの交雑が進むなど、ニホンイシガメも急速に数を減らしています。

矢部さんは、環境省の外来種対策にも深くかかわっており、
令和3年度みどりの日、自然環境功労者環境大臣賞も受賞されています。

亀の外来種問題も深刻で、ニホンイシガメの減少の一端でもあります。
たとえば縁日などで販売されていたミドリガメが野生化し数を増やす。
また北米のカミツキガメがペットとして輸入され、野生化しかなり数を増やしているそうです。

課題を解決するためには、どのような対策が必要なのか伺いました。

「特にミドリガメ(アカミミガメ)は野生で増加しすぎて、
根絶は現状ほぼ不可能なんです。資金も限られているので、
在来種や希少種が残っている 場所や良い形で生態系が残っている
場所で、集中的にアカミミガメを駆除する。これも完全駆除は無理
なので、個体密度を低いレベルに抑えるという事を
続けていくしかないですね。」

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2024年05月21日

ニホンイシガメとは??

今週のゲストは、日本カメ自然誌研究会 代表の矢部隆さんです

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矢部先生は、日本固有種の『ニホンイシガメ』の研究で、
国内の淡水生カメ類の研究者として、初めて博士号を取得されたました。

ニホンイシガメは、日本の本州・九州・四国にしか自然分布していない固有種の亀です。姿の特徴は頭がほっそりとしていること。
川の下流域に生息するクサガメ・スッポンに対し、イシガメは山の方に生息しています!

日本にはある程度個体数がいるそうですが、世界的に見たら局所的にしかいない、とても珍しい亀だということです!

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2024年05月20日

200年も生きる亀!

今週のゲストは、日本カメ自然誌研究会 代表の矢部隆さんです

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矢部さんは、1963年岡山県生まれ。
名古屋大学 理学部生物学科を卒業され、93年、東京都立大学にて、
理学博士号を取得。現在は愛知県動物愛護推進協議会 会長。
なごや生物多様性センターのセンター長、
紀伊半島 野生動物研究会評議員など、各種委員を務め、
カメの研究と、保護活動に尽力していらっしゃいます。

1998年に設立された、日本カメ自然誌研究会
これは、矢部さんが「亀を好きな人が集まって語り合える場所を作りたい!」と考えたことがきっかけでスタートしました。有志の間で構成されており、コンスタントに研究会や勉強会に参加している会員は20人ほどだそう。

亀と一言で表現されますが、矢部さん曰く学者によって分け方による議論もあるそうですが、ざっくりと350種類の亀がいるそう!

また鶴は1000年、亀は万年などと言われますが、長生きの亀の記録では200歳まで生きる個体もいるということ!

お父様が買ってきてくれた亀との出会いから、ずーっと亀を愛しているという矢部さん。
現在飼育している亀で、最も長寿な子は17歳の頃からの付き合いで、
45歳になるそうです!

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2024年05月15日

イムジン河、秘話

今週のゲストは作家、作詞家、編集者の松山猛さんです。

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今回は、ザ・フォーク・クルセダーズが1967年に発表した自主制作盤『ハレンチ』に収録されている「イムジン河」についての制作秘話を伺いました。

松山さんが中学生の頃は、朝鮮学校の生徒と日本の学校の生徒がしょっちゅう喧嘩をしていたそう。両方に友人が居た松山さんは、この問題を何とかしたいと考え、先生に相談に行きました。
そこでサッカーでの交流を提案され、その他流試合を申し込みに行く役目を松山さんが担いました。
イムジン河との出会いは、この朝鮮学校に行った時。
コーラス部が歌っていたメロディーを忘れられず、鼻歌で持ち帰り、知り合いの朝鮮系の子に確認したところ『それはイムジン河という歌だよ』と教えてもらったそうです。

「その子がね、兄弟がコーラス部だから次会うとき渡すよって、楽譜と朝鮮語辞典っていうのをくれてね。後で知ったんだけどその子、その辞典を一生懸命、新聞配達のバイトをして、買ってくれたらしいんだ。」

また実はこの「イムジン河」は当時は発売中止になっています。
それは、発売の際に作詞者・作曲者を入れていなかったためでした。
というのも、松山さんたちは勝手に民謡だと思っていましたが、しっかりと作者や作曲者が居たそうです。

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そんな曲ですが、日韓共同開催のワールドカップの際にまた再発されるようになりました。

松山
「韓共同開催のワールドカップの時に、テーマ曲を探してソニー系のアイダさんっていうディレクターの人が、ソウルに曲を探しに行って。」

小黒
「またサッカー!縁があるね。」

松山
「でもあまり良い曲は無くて、帰りがけに寄った小さいレコード屋で若い店員さんに“日本の方ですか?私日本語で歌える歌があるんです”って言って歌ったのがイムジン河だったの。」

小黒
「へえー!」

松山
「それでアイダさん、あー!これがあった!てソウルから帰ってきて僕にすぐに連絡をくれてね。」

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2024年05月14日

帰って来たヨッパライ 制作の背景

今週のゲストは作家、作詞家、編集者の松山猛さんです。

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松山さんが共に音楽を制作してきた、音楽家・加藤和彦の軌跡を辿った
音楽ドキュメンタリー映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』
5月31日より公開されます。

映画ではザ・フォーク・クルセダーズ結成秘話や
サディスティック・ミカ・バンドの海外公演、
またレコーディング風景など、貴重な映像と、関係者のインタビューで
構成されており、高橋幸宏さんの元気な姿も映されています。

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松山さんの作詞家デビューは、ザ・フォーク・クルセダーズの
「帰って来たヨッパライ」でした。

当時仕事をしていた松山さんが、帰宅する時間になると加藤さんがギターをもって松山さんのところにやってきていたそう。
2人で、ノートとギターをもって「こういうのはどう?」と意見を出し合いながら楽曲を作っていったそうです。
そして最初に出来上がったものが「帰って来たヨッパライ」でした。

「加藤はメロディー作れるし、猛は詩が書けるはずだから、2人で組んでやればいいって言ってくれたのは福井ミカで。言ってみれば、みかが
最初のプロデューサーだったね。」

またこの「帰って来たヨッパライ」は、人々が車に乗るようになったことで増えた、交通事故に警鐘を鳴らすつもりで書いた歌だったということです。

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