2023年05月03日

代替食と、機内食についてのお話…伺います。

世界の台所探検家の岡根谷実里さんをお迎えし
ています。

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最新著書「世界の食卓から社会が見える」の中で、
小黒が注目したのは最近流行りの代替食について。
岡根谷さんが代替食に思うこととは?

岡根谷「疑問だったんです。
面白いし食べることはあるんですけど、何で肉に
似せてしまうのか。大豆は大豆のまま食べれば
いいのにって。
でも、歴史を見てみると仏教では昔から“もどき“
という思想があって、湯葉で魚みたいなものを
作ってみたり。
そういうルーツを探っていったら今起こっている
代替肉というものも理解できるんじゃないかなって、
思ってベトナムのお寺の台所に行きました。
そこでわかったのは、お坊さんたちはもどき料理を
食べていませんでした。月に何回か、精進料理を
食べる信者さんのために、抵抗なく、物足りなく
ならないように肉っぽいものが生まれていたんです。」

さらに、機内食についても調べられた岡根谷さん。
「機内食に見るフード・ダイバーシティ」というタイトルで、
「世界の食卓から社会が見える」に掲載されています。
旅のお供の楽しみとして、選ぶことのできる機内食。
その料理の選び方の類似点について、調べられました。
中東系の航空会社だと、基本的にハラル対応がなされていたり、
ヴィーガン対応はヨーロッパよりもアジアの航空会社の方が、
細やかな対応をしていたり……機内で制約のある中で、
食に関する制約や戒律があり、社会を見ることができると
いいます。

▼岡根谷さんの最新著書「世界の食卓から社会が見える」が
大和書房から発売されています。
https://www.daiwashobo.co.jp/book/b621780.html

今夜の選曲… Seventh String / Makaya McCraven

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月02日

ブルガリアヨーグルトは伝統食ではない!?最新著書「世界の食卓から社会が見える 」のお話を伺います。

世界の台所探検家の岡根谷実里さんをお迎えし
ています。

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岡根谷さんは2017年から、クックパッド株式会社に勤務
その傍ら、世界の台所探検をスタート。
2021年には、独立し「世界の台所探検家」として
活動されています。
これまで、訪れた国は20ヵ国、台所の数100世帯ほど。
そんな活動の様子が、最新著書「世界の食卓から社会が見える」に
掲載されています。

岡根谷「この本は私が訪れた世界の家庭と台所から
見えてくる政治・教育・宗教・伝統・民俗などを
深掘りして描いています。
特に、私みたいに中学高校でもう少し社会科を
勉強しておけばよかったな〜って人に読んでほしい
と思ってます。
身近な食というものからこれだけ世界の大きな動きに
繋がっていて、何気ない食事でも深掘りすると
ものすごい大きな蠢きがあることを感じていただけたら。」

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小黒「この本の冒頭で『ブルガリアヨーグルトは
本当に伝統食か』…って掴みが素晴らしいなって。」

岡根谷「食と政治というタイトルの第1章では、
ブルガリアのヨーグルトを例に挙げています。
イメージがすごいあるんですが、実はそこには
社会主義の時代背景があって。
ブルガリアはソ連の衛星国として、
社会主義の時代があり、その中で、肉よりも
生産効率の高い食物を皆平等に分け与える必要が
ありました。故にヨーグルトが政治的に評価された
という側面もあったんです。」

他にも興味深いお話が書かれている岡根谷さんの
最新著書「世界の食卓から社会が見える」は
大和書房から発売されています。
https://www.daiwashobo.co.jp/book/b621780.html

今夜の選曲… The Fours / Makaya McCraven

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月01日

世界の台所”探検家”になったきっかけとは?

世界の台所探検家の岡根谷実里さんをお迎えします。
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1989年長野県生まれ、東京大学大学院
工学系研究科修士修了後、クックパッド株式会社に
勤務し独立。世界各地の家庭の台所を巡り、
「世界の台所探検家」として料理を通して見える
暮らしや社会を発信されていらっしゃいます。

岡根谷さんには2年前にも番組にリモートでご出演いただきました。
その際は、コロナ禍の真っ只中。その期間、海外への
渡航もできなかったのでは?

岡根谷「そうですね。久々に出かけたのが、
2021年10月にメキシコに行きました。
そこから去年は4回くらい渡航しています。」

岡根谷さんは、東京大学の社会基盤学科。
進んだきっかけは、昔から途上国に関わる仕事で、
知らない国に携わり続ける…そのために技術を
学ぼうと思っていたといいます。
その後、クックパッド株式会社に勤務されます。

岡根谷「技術系の会社も受けたのですが、
なかなか上手くいかなかったのもありましたし。
大学院時代にケニアにインターンシップをしていて、
人の生活が良くなる面と、人の生活が壊されていく
面もあることを知りました。人が自分自身の生き方を
作れることをしたいと思ったら、そこに料理との出会いが
ありました。」

▼岡根谷さんの最新著書「世界の食卓から社会が見える」が
大和書房から発売されています。
https://www.daiwashobo.co.jp/book/b621780.html

今夜の選曲… So Ubuji / Makaya McCraven

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年04月27日

寺院が抱えている問題と、メッセージの発信というお話、伺います。

曹洞宗種月山耕雲院副住職の河口智賢さんをお迎えしています。
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お坊さんたちの全国規模のつながりというのは、
各宗派の青年会などで繋がりあい同世代で問題提起を
していると言います。近年では、宗派を超えて
の交流もあるそうです。

女性進出をお寺の世界でも進めていこうということで、
男性が9割という曹洞宗では、女性が活躍できる仕組みが
必要だと河口さんは言います。

河口「映画『典座』では、曹洞宗の尼僧で高僧の青山老師
という方にご出演いただいて、尼僧さんからの視点で
お話もいただいてます。」

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河口「仏教界では、私たちのような若い世代からも
意見を出していこうという動きは進めています。
仏教やお寺は何千年という歴史の中で紡がれてきた
もので、必要がなければ社会からとうの昔に
なくなっていると思うんです。
それが残っているということは、何かしら必要である
だと思います。
その本質は変えずに、現代社会に合わせたメッセージを
伝えていく必要があると考えていて、オンライン、SNSを
使ってお釈迦様の言葉や、道元禅師の言葉を現代語訳して
発信するよう心がけています。」

今夜の選曲… WALKERS / 細野晴臣

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年04月26日

「寺ワーク」そして、「サ禅」とは?

曹洞宗種月山耕雲院副住職の河口智賢さんをお迎えしています。
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他にも耕雲院で始めたユニークな取り組みの一つに、
「寺ワーク」があります。
オンライン座禅会を開くにあたって、お寺に敷設した
Wi-fi環境を使い、お寺というスペースで非日常的な
体験をしながら働いてもらう取り組みです。
これには、山梨県の移住推進事業を後押しする考えも。

他にも行われているのが坐禅ならぬ『サ禅』
サウナ+坐禅という組み合わせで

河口「テントサウナをお寺の境内に立てて、
サウナに入ってもらい、本堂で坐禅をしてもらい、
身も心も“整えて”もらうものです。
サウナに入った後には、作ったプールに
富士山からの湧水を使った水道水を張って、
そちらに入っていただきます。
これまで、3、4回開催しています。」

この後、ゴールデンウィークの5月4日に、
開催されるとのこと。
詳細は応募HPをご覧ください。
https://sauna-link.com/sazen/2022/08/20/20230504_sazen/?fbclid=IwAR0IxnnExXM-sX8bKLrICTxJshtA5iWHVRVohXvO3xta59us0teeZ01IwCA

今夜の選曲… GARCON / 細野晴臣

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年04月25日

「つる食堂」と「オンライン座禅会」について

曹洞宗種月山耕雲院副住職の河口智賢さんをお迎えしています。
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耕雲院では、様々なプロジェクトが進められています。
その中の一つが「つる食堂」です。

河口「2016年に地元の大学生と一緒に始めた
子ども食堂です。ただ、でも子ども食堂っていう
ワードを使うと貧困のイメージがすごく強くて、
そういう子供たちを救いたいと思っていても、
来づらいなと思ったんです。じゃあ、誰でも
来ていいよというふうにして、みんなが集まって
コミュニティを作ろうと始めたものです。」

子供100円、大人200円で参加できるつる食堂。
詳しい開催日などは運営に携わっている
都留文科大学つるっ子プロジェクト実行委員会の
インスタグラム
でご覧いただけます。

つる食堂を月に1度開催していく中で、
100人ほどの子供や大人の参加者、
そして、50人ほどの大学生のボランティアたち、
そうした人たちとの繋がりを持続的に
続けるために、NPO法人も立ち上げられました。

さらに、このコロナ禍で新しい取り組みも
耕(こう)雲院(うんいん)で始められています。
それが、オンライン座禅会です。

河口「コロナで始めたのですが、お寺もDX化を
進めようと思って、Zoomを使ってオンラインで
座禅を体験してもらう機会を作っています。
週に2回開催してまして。日曜の朝6時と
水曜の夜9時から開催しています。
座禅が30分ほど、その後、お経を一緒に読んで
法話をして1時間ほど。水曜日のものは、
座禅だけで20分のものになっています。」

▼オンライン座禅会の参加HPはこちら。
https://www.kounin2.com

今夜の選曲…WALKING VIBRATION / 細野晴臣

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年04月24日

「禅」の魅力を発信する活動…そして、映画『典座』制作のお話伺います。

曹洞宗種月山耕雲院副住職の河口智賢さんをお迎えしています。
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1978年山梨県生まれ。
駒澤大学卒業後、大本山總持寺で修行を積まれ、
全日本仏教青年会理事、全国曹洞宗青年会副会長を兼任。
現在は耕(こう)雲院(うんいん) 副住職として禅の魅力を発信すると共に、
仏事に止まらず学び場、遊び場としてお寺で様々なことに
取り組まれています。

耕雲院は山梨県都留市の富士吉田市側に位置しており、
富士山からの湧き水が湧いています。
お寺自体は1398年、室町時代に創建されています。

河口「禅というのはそもそも、削ぎ落としていく、
シンプル化、スリム化して本質を見つめていく
ということ。今の企業や社会に必要とされていると思います。
お寺は約77000寺あるのですが、中でも曹洞宗だけでも、
15000件くらいあるので、禅を海外でも『ZEN』として
認知されているのはありがたいことですね。」

河口さんが出演もされた映画『典座』が2019年に
公開され、第72回カンヌ映画祭で高い評価を得て、
マルセイユ映画祭でも観客賞を受賞されています。
https://www.sousei.gr.jp/tenzo/

今夜の選曲… RAINBOW ROAD / 細野晴臣

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年04月20日

教育の支援と継続の重要性

株式会社DOYA代表取締役社長・銅冶勇人さんをお迎えしています。
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銅冶さんが大事にしている教育支援についての思いを伺いました。

銅冶「アフリカでは教育を受けられないことで、子供が
できた時に教育が受けられない環境しか与えられない
負の連鎖があるということを感じました。
教育を提供することは簡単なんですが、継続することが
難しい。ずっとお金を投じ続ける仕組みは成り立つわけが
なくて。そもそも、学校がない地域に学校を建てても、
両親も学校に行ってなくて、子供達は元々働いている。
明日、明後日のお金をどうするって考えたら半年後には
誰も通っていないんです。
現地での教育の理解、その重要性が日本の当たり前とは
違うという乖離があるのかというのを分からないと
現地の教育の継続はできないと思います。」

小黒「学校作るのは大したお金をかけずにできるけど、
教える先生を連れてくるのが大変。先生も継続しないで
逃げちゃうんだよね。」

銅冶さんは公立の学校を建てることを目標にしています。
先生への給与を政府に負担してもらい、国管轄の学校を
作り、銅冶さんたちの運営から離れていっても、継続して
続いていく形を目指していると言います。


▶︎現在六本木ヒルズでは、FEILER CLEAR LABELと
CLOUDYのポップアップストアがオープンしています。

CLOUDYのガーナ人デザイナーが描いた
オリジナルテキスタイルが、ドイツの伝統工芸織物、
シュニール織で表現された限定商品も。
六本木ヒルズヒルサイド2F、ヒルズボックスで、
4月23日(日)まで開催されています。
https://cloudy-tokyo.com/information/feiler-clear-label-cloudy-/

今夜の選曲…Moziki / Staff Benda Bilili

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年04月19日

なぜアフリカに惹かれたのか……そのきっかけとは?

株式会社DOYA代表取締役社長・銅冶勇人さんをお迎えしています。
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銅冶さんがアフリカに興味を持ったきっかけとは?

銅冶「大学の卒業旅行で2度と行かない場所に
行こうと思って、ケニアのマサイ族に会いに行ったんです。
その時に、ナイロビのキベラスラムでも生活しました。
だんだん慣れてくるもので、ここで暮らす人たちと
何かを作っていきたいなと、芽生えたのがCLOUDYに
つながるきっかけですね。」

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小黒「キベラスラムで生活して、もう嫌だとならなかった
のはなんですか?」
銅冶「勝手な責任感もありましたが、これをみてみぬ振り
というのは自分はできなかったですね。」
小黒「僕はね、子供たちの笑顔。」
銅冶「最高ですよね。僕らよりよっぽど幸せの見つけ方は
上手ですね。」

高校大学とアメリカンフットボールをプレイされた
スポーツマンの銅冶さん。
現在、スポーツの面からもアフリカに関連した色々な企みが…。

銅冶「いつかガーナ代表のオフィシャルの何かを手掛けたい
ですね。サッカーや、意外と知られていないですが、
ボクシング…東京五輪でも1人銅メダリストが出ています。
スラムで育った人たちが、プロボクサーとして活躍している
ので、ブランドとしての提携も考えています。
また、日曜日だけ開催されている、足に障がいのある人向けの
スケートサッカーという競技の発展を願っていますね。」

▶︎現在六本木ヒルズでは、FEILER CLEAR LABELと
CLOUDYのポップアップストアがオープンしています。
CLOUDYのガーナ人デザイナーが描いた
オリジナルテキスタイルが、ドイツの伝統工芸織物、
シュニール織で表現された限定商品も。
六本木ヒルズヒルサイド2F、ヒルズボックスで、
4月23日(日)まで開催されています。
https://cloudy-tokyo.com/information/feiler-clear-label-cloudy-/

今夜の選曲…Staff Benda Bilili / Staff Benda Bilili

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年04月18日

人とお金とアクションの循環というお話、伺います。

株式会社DOYA代表取締役社長・銅冶勇人さんをお迎えしています。
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↑銅冶さんが持っているスマイルレポート。
商品の購買によってどのような支援が行われているのか
具体的に記載されています。

銅冶さんは株式会社で、アパレルブランド『CLOUDY』を
経営して収益を作りながら、その一部をNPO法人に還元。
また、NPOで労働する人、教育を受ける人たちの
機会を作っていくため学校や工場を建設。
人と、お金を循環していく、新しいビジネススタイルを
実現されています。

スタジオに持って来ていただいた商品のブランドタグには、
数字が書かれています。
これは、商品を買っていただいた時に書かれた数字分の
給食やサニタリーセットなどの支援が現地に届く
ということを表しています。
買うことがどんな支援になるのかを購入した人に感じて
欲しいと銅冶さんはいいます。

銅冶「日本のNPOに不透明な部分が多いなと思っているのと、
循環やサステナブルと言ってますがずっと寄付をもらっている
だけの状況にすごい違和感を感じて。
故にこの可視化と循環、継続的にお金を生み出す仕組みを
作ることが必要だと思っています。」

現在六本木ヒルズでは、FEILER CLEAR LABELと
CLOUDYのポップアップストアがオープンしています。
CLOUDYのガーナ人デザイナーが描いた
オリジナルテキスタイルが、ドイツの伝統工芸織物、
シュニール織で表現された限定商品も。

六本木ヒルズヒルサイド2F、ヒルズボックスで、
4月23日(日)まで開催中です。
https://cloudy-tokyo.com/information/feiler-clear-label-cloudy-/

今夜の選曲…Tonkara / Staff Benda Bilili

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク


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