2023年05月22日

個展「瑞祥zui-shou -時の連なり-」について伺います。

彫刻家の西島雄志さんをお迎えしています。

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1969年神奈川県生まれ。東京芸術大学大学院
美術研究科・彫刻専攻を修了後、彫刻家として
数々の立体作品、インスタレーションを発表し、
国内外で活躍されていらっしゃいます。
現在、初の大型個展「瑞祥zui-shou -時の連なり-」が
銀座のポーラミュージアム・アネックスで開催中です。

まず、今回の個展タイトル“瑞祥”に込められた
意味について伺いました。

西島「瑞祥って言葉の意味は良いことの前触れ、
と言った意味です。すごく世の中で、心の悪化を
体験してしまいマイナスの方に焦点を当てること
が増えてきていて、、、もっと希望とか、良いこと
について焦点を当てて作品化していく方が、自分と
周りに対してもいい働きかけができるんじゃない
かと思うんです。」

西島さんの作品は、太さが1ミリほどの銅線を
ラジオペンチを使って巻いていきます。
それをつなぎ合わせて動物などの作品を
作られています。
収録中も、銅線を巻きながらお話し
されていました。

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↑収録中もラジオペンチを使って
いくつも部品を作られていました。

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↑西島さんが銅線を巻いて作った部品がこちら

西島「本当にそれが割とコンセプトというか
何かをしながら巻いていくっていうことは、
自分の時間を集めていくということを
しているんです。普段ちょっとした時間で
巻いています。今回の個展も在廊しながら
巻いています。」

▼西島さんの個展「瑞祥zui-shou -時の連なり-」は
銀座のポーラミュージアム・アネックスで開催中。

【アクセス】
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線 銀座駅 A9番出口徒歩6分
東京メトロ有楽町線 銀座一丁目駅 7番出口すぐ
JR有楽町駅 京橋口改札徒歩5分

東京都中央区銀座1-7-7ポーラ銀座ビル3階

今夜の選曲… Saturnine / Go Go Penguin

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月18日

良き仲間との出会い、そして、今後の展望について伺います。

今週のゲストは、環境活動家の露木しいなさんです
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小黒「口紅…SHIINA organicの開発は
チームでやってると思うんですが、
何人ぐらいでここまでたどり着いたんですか。」

露木「ずっと定期的にコアなチームっていうのは、
今3人ぐらいです。私がこの商品開発から
ブランディングを担当していて、
あとはデザイナーさんと、戦略を一緒に考えてくれる人が
今いるっていう感じで、みんな女性です。
あと、ずっと関わってきてるっていうわけではないんですが
クラウドファンディングを開始する前までの盛り上げ期間で
関わってくださってる方が、今15人ぐらい。」

そうした仲間の皆さんは露木さんがInstagramであの募集して
います。露木さんの環境問題に関する情報発信を見て、興味を
持った方々が集まっています。
最後に今後の展望について伺いました。

露木「国内外で環境系の活動されてる方って横の繋がりが結構あるんです。
もっと協力できることあるんじゃないのっていうふうに
思っているので、まさに国境を越えて繋がりたいですね。」

今夜の選曲…In Too Deep / jacob collier

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月17日

オーガニックにこだわった口紅の開発のお話、伺います。

今週のゲストは、環境活動家の露木しいなさんです
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露木さんは、グリーンスクールバリに在学中、
口紅の研究をされています。実は環境問題に
興味を持ち始める前に、化粧品の研究を始められて
いました。
そのきっかけは、2歳下の妹さんの肌が弱く化粧品で
肌が荒れてしまった経験があったこと。

露木「日本で売られていてナチュラルって書いてある
化粧品なのになんで肌が荒れてしまうのかを考えて、
言葉の定義を調べてみたんです。
ナチュラルって書いてるぐらいだから何かルールがあって
化粧品に付けられてるのかなと思ったら、実は別に
ルールとかもない。
目の前にいる妹が肌荒れをしてしまっているのであれば
もう、自分で作ろうということで、グリーンスクールの
理科室の端っこで研究をさせてもらって、
そこからもの作りの中で、人にとって優しいもの。
つまり環境に優しいっていうわけではないとわかりました。
だから、物が作られる生産過程と、そして使い終わった後の
この容器の廃棄の問題もそうなんですけど、人だけじゃなく
地球環境にもめちゃくちゃ影響があるっていうことを
どんどん知っていって、そこから環境問題にもかなり深く入って
行きました。」

露木さんが製作された口紅はちょうど5月1日から
クラウドファンディングを開始しています。
SHIINA Organicという名前でスタートしたこの商品。
どんな意図で作られたのかお話いただきました。
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露木「差込型タイプの口紅で、国内で初めて国際基準の
コスモスオーガニック認証を取得させていただいたもの
になります。
このコスモスオーガニック認証が世界で今一番流通
しているオーガニック認証と言われていてコスメだけ
じゃなくて食べ物とかにもつけられるものです。
100%自然由来のものであるし、使っている原材料も、
オーガニックの認証がついているものを使っていたり、
容器にも環境に配慮したり、詰め替えができるんです。
肝心な口紅の中身、使ってる油は今回3種類あります。
口紅の色のワインレッドとコーラルとオレンジプラン
それぞれによって若干原材料の量が違うんですけど、
キャスターオイルっていう油と、あとオリーブオイルが
一番多いです。」

小黒「それであなたの肌荒れしやすい妹さんは使ってみて
大丈夫でしたか?」

露木「大丈夫でした。めっちゃいいねみたいな感じで
言ってもらえています。妹はワインレッドが今大好きで
使ってもらえているので、一番最初のきっかけがそれだった
からこそ、もうそれが何より私は嬉しいんです。」

▼SHIINA Organicのクラウドファンディングの情報はこちら
https://camp-fire.jp/projects/view/669037

今夜の選曲…Butterfly / jacob collier

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月16日

気候変動のタイムリミットというお話、伺います。

今週のゲストは、環境活動家の露木しいなさんです
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露木さんは、小中学生や高校生に気候変動の
思いを届ける講演をされています。
2020年から講演を始めて、これまで訪れた
学校は約220校、約3万2000人ほどの生徒へ
お話を届けられてきました。

露木「反応は学校によって本当に様々です。
例えば、逗子の方にある小学校は、講演を
させてもらってから、すぐにその小学校5年生の
1クラスで毎日給食で使っているストローを
学校の裏庭に入っていた佐貫を使って、
熱湯消毒とかして、自分たちでマイストローを
作ったんですよ。
そこからそのストローをクラスのみんなに配って、
1週間これをやったらこれぐらいのね、
プラスチックストローを使わない選択ができました
っていうのを報告してくれたことがありました。」

講演では世界の気候変動のタイムリミットのお話も
されています。この話をする露木さんの思いとは?

露木「気候変動とか環境問題って10年後20年後
じゃなく、なんで今こんなに話をしてるのかっていうと
やっぱり今やらなきゃいけないからなんですよね。
どれぐらい危機的な問題なのかっていうのが、
やっぱなかなか数字化されない。
いつかすればいいのかなっていうような雰囲気に
なってしまう。だけど一応、世界にはClimate Clock
……二酸化炭素排出量をもとに、地球の限界と言われる
平均温度の1.5度上昇がどのぐらいのスピードで
起こってしまうのかっていうのを数値化した時計です。」

時間にしてあと7年。
露木さん曰く、その数字を希望と感じるのか。
それを諦め、何もやらないのかは全然捉え方によって違う。
今後長く生きていく身としては、
諦めたくないと仰られました。

今夜の選曲…Count the People / jacob collier

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月15日

世界一エコな学校「Green School Bali」…そこでの学びとは?

今週のゲストは、環境活動家の露木しいなさんです
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露木さんは2001年横浜生まれ、高校3年間を
インドネシアのグリーンスクールバリで過ごし
2019年に卒業。慶應義塾大学環境情報学部に入学。
2018年、国連の気候変動枠組み条約終結国会議
……COP24に参加。翌年にはCOP25にも参加。
現在、大学を休学し、全国の学校で気候変動についての
講演会を行っていらっしゃいます。

露木さんが環境に興味を持ったのは、
グリーンスクールバリへの高校3年間の留学が
きっかけだったと言います。

露木「壁がなくて、もうとにかく何この建物って、
まず一番最初の印象が、こんな学校あるのっていう。
自分は結構直感人間なので、その写真を見たときに、
もうこの学校は自分のためにあると思ってしまった
ぐらいピンときて、そこから行くことになりました。」

グリーンスクールバリはカナダ人のジョン・ハーディ氏が
映画「不都合な真実」を見て、行動を起こそうと思い、
自身のジュエリーブランドを売ったお金で
創立した学校です。
露木さんの在学中にも42カ国もの国からの生徒さんが
集まっていたと言います。

露木「グリーンスクールバリで学んだ一番は……
“行動するのに、大人になるまで待たなくていいんだな”と
学びました。
別に大人になってからじゃないと行動できないわけではない。
学生の間でもできることっていうのはたくさんあるっていうのを、
まさにこのグリーンスクールに行って、同世代の友達が
当たり前のように社会のために活動するっていうことを
していたので、これでいいんだって思えるようになって、
それが自分の当たり前になっていきました。」

今夜の選曲… All I Need / jacob collier

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月11日

電動キックボードの問題点とは

自転車活用推進研究会理事長の小林成基さんをお迎えします。

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最近よく見るこの電動キックボードについて、
小林さんはどのように考えられているのか、
伺いました。

小林「日本は本当にその時代に逆行したことを
やっちゃったなと思ってます。見直しはしばらくすると
行われると思いますけどね。
事故が多発していて禁止してる国も増えてきてるんです。
全世界的に、新しい乗り物が出てきたときにどうするか
というと、自転車と同じ扱いの乗り物、同じルールで
いいじゃないかってことで片付けてるんです。
日本だけそれができない。日本は自転車が歩道を
通ってもいいっていうルールがあるわけで
電動キックボードが歩道ガンガン走って行くと
歩行者が歩いていられなくなるんです。」

小林さんは、自転車専用のレーンがもっと広く
整備され、将来的に自転車やキックボードが
そこを走るようにと考えています。
また、電動キックボードに関して7月1日からは、
特定小型原動機付自転車というルールが施行されます。

小林「…これいかがなものかと思いますね。
やっぱりヘルメットの努力義務ぐらいはかけておかなきゃ。
ヘルメットがいらないけどモーターが付いてるものが
歩道を通っていいみたいなルールはやっぱおかしいし
自転車と同じに走らせるんだったら自転車と同じルールに
するべきですよね。」

今夜の選曲… Tighten Up / The Inspirations

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月10日

4月から始まった自転車ヘルメットの努力義務化について伺います。

自転車活用推進研究会理事長の小林成基さんをお迎えします。

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自転車に関わる大きな変化として、
今年の4月から自転車に乗る全ての人に
ヘルメットの着用が努力義務化されました。

小林「これは被るように努めなくてはならない
というものです。実は世界でもヘルメットの着用を
義務付けられている顕著な例はオーストラリアです。
ヨーロッパでも、そうした動きがあったりしたんですが、
全部否決されています。
決定的に違うのは自転車が走る町の状況が、自転車に
とってハッピーではないからなんです。
というのも自転車が転倒したときに、頭を保護するために
ヘルメットを予防的に着用しなさいというのが、
欧米です。これが、日本の場合車にはねられる可能性が
高いから被れと言われてます。
(日本には)ヘルメットを被らなくてもいいような、安全な、
環境づくりが必要なんです。」

実際にヘルメットの着用をする場合としない場合を
比較した際に、致死率は2.6倍もの違いが出てくる
と言います。(※警察庁調べ)
自転車事故で亡くなってしまう方は年間約400人、
東京都内で起こる交通事故の半分は自転車が
絡んだものであると言います。

小林「(月曜日に紹介した)フランスの
低速交通まちづくりなんかを見てみると、
車が速度を落とせば、問題が解決するということが
わかってきました。ヨーロッパでは、車の速度を
落とし自転車と一緒に走っても大丈夫なことに
なってきました。2008年にWHOが出した論文で
人身事故における致死率について統計を出していて
30キロ未満だと交通事故の死者があまり出ないんです。
人と車と自転車が交錯する都心では車が30キロ以下に
なるようなトレンドになっています。」

今夜の選曲… Hurt So Good / Susan Cadogan

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月09日

近年広がる、シェアサイクルの普及。

自転車活用推進研究会理事長の小林成基さんをお迎えします。

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自転車活用推進研究会は、その年に起こった
自転車の10大ニュースを発表されています。
昨年、2022年のニュースについて伺いました。

小林「トップは警察庁が15年ぶりに自転車利用
安全五則を見直してくれたことです。2007年に、
この安全五則を提唱した時は、自転車が歩道を
通ることもあるということが書かれていましたが、
歩道を通る前提の言葉が全部なくなって、
自転車は車輌として走るという原則になってます。」

他のニュースでは、自転車の取り締まりが強化になった
ことや、全国で増えている自転車を乗せられる電車…
サイクルトレインの取り組みについても
取り上げられました。

そして、近年多くの人が利用している『シェアサイクル』
小林さんは日本シェアサイクル協会を設立されました。

小林「自転車って、使っても大体15分くらいで、
使っていない時間に他の人が使うシステムが1960年代に
オランダのアムステルダムで、テストが始まりました。
2000年代に入ってICTが進んで誰がどこで使ったか
把握しやすくなったんですね。
東京の場合、素晴らしいのは世界で初めて電動アシスト
自転車をシェアサイクルに導入したんですよね。
世界の中でも山や坂が多い都市なので電動アシストが
とても役立つんです。運営はソフトバンクやドコモなど
通信会社なので、そういった事業者を集めて、駐輪場との
連携も含めて考えようということでシェアサイクル協会を
作りました。」

今夜の選曲… Words Of My Mouth / The Gatherers

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月08日

フランスの低速交通まちづくりの取り組みとは?

自転車活用推進研究会理事長の小林成基さんをお迎えします。

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1949年生まれ 奈良県出身、駒澤大学
文学部英米文学科を卒業後、コピーライター、
雑誌編集者などを経て、衆議院公設秘書や大臣秘書官など、
国会で20年間務めたのち、研究員として、廃棄物、
バイオマスなど環境行政に従事。
一方で、自転車の活用を推進し、2000年に
自転車活用推進研究会を創設。2006年に
NPO化されました。

まず、自転車活用推進研究会について伺いました。

小林「1999年2月に自転車活用推進議員連盟と
いうものが国会にできました。国会議員が議論するのに、
必要な研究や調査を提言する団体でした。
元々、12名だったのが今もう500名くらいが
参加しています。
最初は世界各国にあるのに日本にはなかった自転車を
活用する法律を作るべきだと、言って2016年に
作ることができました。」

5月12日(金)に「フランスの低速交通まちづくり」の
取組みをテーマにしたセミナーが開催されます。
場所はベルサール御成門タワー
参加の応募締め切りは明後日5月10日までとなっています。
オンラインでの配信もあるので、遠方の方でも
ご参加いただけます。

小林「フランスの中心街…パリなんかは特にそう
ですが、数本の幹線道路以外は全部30キロの
速度制限になっているんです。
車の使い方を見直すのと、歩行者最優先だという
ことが提唱されたんです。これはヨーロッパの
都市では当たり前になっていて、現実に事故も
減っています。一方の東京は、4、50キロで
走れてしまうんですよね…」

▼今夜の放送で紹介したセミナーの応募申し込みはこちらから。
https://www.jttri.or.jp/events/2023/seminar230512.html

今夜の選曲… Three Blind Mice / Max Romeo

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年05月04日

アフリカを救う魚、ティラピアとは?

世界の台所探検家の岡根谷実里さんをお迎えし
ています。

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アフリカの内陸国ボツワナで、とある料理を目にした
岡根谷さん。この魚には、アフリカを救う可能性が
秘められているのだとか。

岡根谷「ボツワナの家庭で最初に出てきたのが、魚の
丸揚げだったんです。内陸国でなんで魚が…と思って
いたのですが、それがティラピアという魚だったんです。
日本であまり一般的ではないのですが、世界で4番目に
消費量が多い魚なんです。
これは陸上養殖できて、途上国の食料問題を解決するという
風に言われています。」

最新著書の中では、肉食魚と草食魚についてのお話も。
海の中で暮らす魚は肉食魚が多く、オキアミなどの
動物性プランクトンや小魚を餌にします。
陸上養殖ができる淡水の魚…草食魚は穀物飼料などを
餌にしているので、肉食魚よりも資源効率が良くなります。
ティラピアのような淡水魚は、今後の食糧問題に良いのだと、
岡根谷さんはいいます。

小・中学校への講義も行なっている岡根谷さん。
最新著書「世界の食卓から社会が見える」は、
言わば、そのネタ帳!

岡根谷「講義だけでなく調理を入れたりすることもあります。
45分から90分といった時間になりますね。
ただ、結局その時間がどれだけ長くても私が教えられることって
あんまりなくて、楽しかったな、世界って面白いかもって
思ってもらえたらいいなと。」

岡根谷さんの最新著書「世界の食卓から社会が見える」は
大和書房から発売されています。
https://www.daiwashobo.co.jp/book/b621780.html

今夜の選曲… Lullaby / Makaya McCraven

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク


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