2022年03月10日

大船渡に移住して感じる、復興の現状

岩手県大船渡市にある
三陸BMXスタジアム・運営スタッフの福山北斗さんを
ゲストにお迎えしています。


*リモートでのご出演です。

三陸BMXスタジアムでは、
プロテクターヘルメット、自転車などのレンタルもしており、
親子でもBMX楽しむ人も増えているそう。

東日本大震災から11年、福山さんが大船渡に移住されて6年。
福山さんは移住後、大船渡でご結婚され、お子さんもいらっしゃいます。

復興の軌跡について、改めて伺いました。

福山「瓦礫が残った状態のこの街を見てきて、
   建物や環境はきれいに整ってきているな、と感じます。
   ただ、一方で少子化や人口流出が顕著だなとも感じています。
   本当の意味での復興は、まだまだ続けていかないといけないと思います。
   自分が首都圏から移住した後、京都にいた親友も移住してきたり、
   友達も移住してきています。」

小黒「コースを作ったことで、大船渡にも貢献できて、
   子供たちにも夢を与えて、素晴らしいなと思いました。」

福山「オープンした時からコロナ禍なので、コロナ禍が終わったら
   今まで出来なかった大きい大会で集客して、
   ここを見たことないくらいの人で埋めてみたいな、と思っています!」

今夜の選曲:WALK AWAY RENEE / LEFT BANKE

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2022年03月09日

BMX未経験から、運営スタッフになるまで。

岩手県大船渡市にある
三陸BMXスタジアム・運営スタッフの福山北斗さんは、
もともと大学でラグビー選手をしていました。

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*リモートでのご出演です。

お父様と一緒に、三陸BMXスタジアムでコースを作ることになった際には
BMXも未経験だったため、埼玉県秩父市にある施設に行かれたそう。

福山「押しかけみたいな形で、ここで働かせて欲しいと責任者の方にお願いして
   その翌年から2年間、働かせていただきました。
   秩父で働いていた時にお客さんで来ていた、プロライダーの子を誘って、
   一緒に、大船渡に移住してもらいました。」

小黒「将来、大船渡がオリンピック選手を生む場所になる可能性も
   大いにありそうですね!」

福山「それを願っています!頑張って育成に力を入れています。」

完全に民間として運営している三陸BMXスタジアム
コースを作るにあたり、転倒につながる石を全て除去するのは、
すべてスタッフの手作業だったそう。

福山「さらに、コロナ禍だったので、関東から10名ほどお手伝いを
   お願いしていたんですけど、造成中に緊急事態宣言が出てしまって。
   実質、僕と一緒に移住したプロライダーと、あと数名で作りました。」

今夜の選曲:I FOUGHT THE LAW / BOBBY FULLER

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2022年03月08日

岩手県大船渡市に移住したきっかけとは。

福山北斗さんが運営スタッフをされている
岩手県大船渡市にある三陸BMXスタジアムは、
廃校になった小学校を利用した施設です。

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*リモートでのご出演です。

現在三陸BMXスタジアムとして生まれ変わっている甫嶺小学校ですが、廃校になる際、
地域活性に従事されていた福山さんのお父様のところに、
廃校の利活用に関する相談があったのだとか。

福山「三陸の豊かな景観を活かして、今までにない施設を作れないか、と
   父が考えた時に、幅広い年齢が楽しめる自転車が良いのではないか、
   ということで、BMXに辿り着きました。」

小黒「福山さん東京生まれですから、お父様も東京で暮らしてたんですよね?
   なぜ、地域活性のお仕事をされるようになったんですか?」

福山「父はもともとNTTで働いていたんですけど、
   (地域活性に従事し始めたのは)東日本大震災がきっかけでした。
   震災後数日で岩手に行って、wi-fi環境などの整備をしていました。
   その後、その年から、大船渡で地域活性の活動を始めていて
   自分自身も毎年大船渡で、父の活動を見ていました。」

福山さん自身は、大学時代はラグビー選手でしたが
身体の故障で今後について悩んでいた時期に、
お父様から現在の職について相談があり、移住を決意したのだとか。

岩手県大船渡市にある三陸BMXスタジアムは、
レースコースと室内パーク両方を兼ね備えており、日本有数の大きさ。
現在では、4歳〜50代くらいまで幅広い世代が利用しているそう。

今夜の選曲:SHE'S ABOUT A MOVER / SIR DOUGLAS QUINTET

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2022年03月07日

五輪で一躍注目を浴びた競技、BMXとは?

今週のゲストは、岩手県大船渡市にある
三陸BMXスタジアム・運営スタッフの福山北斗さん。

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*リモートでのご出演です。

福山さんは、1995年東京都生まれ。
2015年より、岩手県大船渡市に移住され、
2019年に合同会社TXF(Tohoku Extreme Factory)を設立。
本格的BMXレースコース、三陸BMXスタジアムの運営と
地域活性に尽力されていらっしゃいます。

五輪競技種目になり注目を集めている、BMXは、
Bicycle Motocross の略で、20インチのタイヤ形状の自転車と
その自転車で行う競技のことです。

福山「大きく分けると、レースとフリースタイルの2つにわかれます。
   5m〜8mくらいのスタートヒルから、8人で同時にスタートして
   大小さまざまなコブをジャンプしたりロールしたりします。
   レースでは速さを、フリースタイルではフィギュアスケートのように
   技を採点して競う競技です。」

小黒「日本国内ではどのくらいコースがありますか?」

福山「日本の競技人口は、レースの方だと大会に出る方は700名程度で
   フリースタイルの方が、数千はいると思います。
   競技施設といっても、レースとフリースタイルで異なりますが、
   レースだと公式戦ができるのは、10ヶ所程度です。」

福山さんがスタッフとして運営されている 三陸BMXスタジアムは、
三陸ICから10分ほどの、三陸鉄道リアス線の甫嶺駅目の前。
廃校になった小学校を施設として使用されています。

今夜の選曲:PSYCHOTIC REACTION / COUNT FIVE

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2022年03月03日

畳文化を残すための、新たな発想たち

有限会社 鏡畳店 代表取締役CEO:鏡芳昭さんをゲストにお迎えしています。

鏡畳店オンラインストア

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*リモートでのご出演です

乳児のお昼寝やオムツ交換が出来る『畳マット』や、
全国でも1軒だけの食用い草を作る農家さんから
仕入れて作った、『い草パスタ』など、畳を普及させるため
さまざまな商品を開発されています。

その中でも、畳屋道場株式会社の「いぐさロール」は
第11回ロハスデザイン大賞の大賞を受賞をされています。

鏡「もともと、山形にある東北芸術工科大学の学生が
  卒業制作で畳の素材を使って卒業制作をしたい、という事で
  いろんなアイディアを持ってきてくれて、
  その中に”畳を丸くする”ものがありました。
  そこから着想を得て、商品化していきました」

小黒「いぐさロールに使われているのが、廃棄処分のい草というのも
   大きな得点になったかと思います。
   発案してくれた若者は、どうしてますか?」

鏡「発案してくれた彼は、結婚を機に関東に行ってしました(笑)
  なかなか職人とデザイナーという両輪は難しいのかな、と思います。」

現在では、2017年以降アメリカなど海外からの畳依頼もあり
外国人の職人も今後は期待できそう、とのこと!

さらに現在は、畳の起源が家具だったいうことから
現代の暮らしに合った『家具のように導入できる畳』を試作中だそうです。
新しい畳文化に期待が高まります。

今夜の選曲:FALLING OF THE RAIN / BILLY JOEL

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2022年03月02日

顔の見える『正直たたみ』と『畳屋道場』

有限会社 鏡畳店 代表取締役CEO:鏡芳昭さんは、
『正直たたみ』を販売しています。

鏡畳店オンラインストア

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*リモートでのご出演です

『正直たたみ』とは、い草農家から畳表(いわゆる、ゴザ)を直接仕入れ、
畳を作って販売するというコンセプトのブランドです。

鏡「畳は、農業と密接に関わっていて、より良い環境で
  手間暇かけて育てた い草 を畳にするという工程が大事だと思っています。
  私も、畳を販売して30年以上になりますが、20代〜30代前半は、
  何を基準に良し悪しを判断するか分からなかったんです。
  でも、産地、現場に行き、田植えから収穫までお手伝いする事で
  やっと い草 の機能性、良し悪しがわかりました。
  農家さんの思いを、私たちから、
  お客さんに伝える役割があるとそこで強く思いました。
  そこで、”お互いの顔の見える” 仕組みを作れないかと考えました。」

”作り手と使い手の思いが通う、正直なもの作りを” という思いを込め、
『正直たたみ』と名付けている、とのこと。


そんな鏡さんは、2007年に全国の畳屋に呼びかけ、
30代〜50代が集った『畳屋道場』を立ち上げています。

『畳屋道場』では、実際に畳の産地である熊本に足を運びますが、
密接な関係を作るため、『1軒の農家さんに、1人の畳屋さん』が
『3日間寝食を共にして作業をお手伝いする』 という研修をしています。

今夜の選曲:SHE’S GOT A WAY / BILLY JOEL

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2022年03月01日

減少が止まらない!国産イグサの危機的状況

有限会社 鏡畳店 代表取締役CEO:鏡芳昭さんは、
畳職人の交流と畳の普及に尽力されていらっしゃいます。

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*リモートでのご出演です

畳がない部屋で生活をする人も増えてきた近年。
鏡さんは、い草 を使った小物などを作成するなど、
少しでも畳に触れる機会を多くの人に提供し続けています。

鏡「子育て世代には、普通(90cm×180cm)の1/4サイズを作りまして
  そこでオムツ交換していただいたり、お昼寝してもらうなど
  手軽に、畳の香りや感触を楽しんでいただける製品を
  数年前から販売しています。」

鏡畳店オンラインストア

畳表(たたみおもて)に使われる原材料:イグサは、8割程度が中国産。
熊本県八代市の い草 生産農家は、1989年には約6800軒あったものの、
今年は、354軒まで減少するという危機に陥っています。

鏡「減少が止まらない状況です。熊本では、い草を12月に植えて、
  7月に収穫するんですが、ほぼ1年がかりで行います。
  い草を刈り取ったあとに米を植えますが、
  障害をなくすためなので、サブです。」

小黒「この畳、い草に関する危機ですけど、国は何もやってないんですか?
   やったほうが良さそうですよね?」

鏡「特には無いんですよね...
  何度か農水省などに陳情とかしましたけど、
  『他の農家さんも減っているから、い草だけに力を入れられない』
  と返答いただいてしまいました。
  畳文化というのは、日本のアイデンティティに関わる事だと思うので
  もっと伝わるといいな、と思っています。
  産業として残すには、全体的な底上げが必要です。」


今夜の選曲:YOU LOOK SO GOOD TO ME / BILLY JOEL

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2022年02月28日

日本の伝統文化! 畳の歴史

今週のゲストは、有限会社 鏡畳店 代表取締役CEO:鏡芳昭さん。

鏡畳店オンラインストア

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*リモートでのご出演です

鏡さんは、山形県寒河江市出身。
2008年に、鏡畳店の四代目社長に就任され、
全国の畳店との『畳屋道場』の設立や
熊本県八代市のい草生産農家が集まった
『和たたみの里・八代生産販売組合』を立ち上げるなど
畳職人の交流と畳の普及に尽力されていらっしゃいます。

鏡さんが四代目と務める鏡畳店は、創業106年。
山形県の中央部に位置する寒河江市は、月山の麓、内陸側にあります。

鏡「原料に関しては、冬場は育ちませんので、
  産地は暖かいところにあるんですけど、畳の需要があったことと、
  お米を作っていますので畳の芯材の稲藁が豊富だったんです。」

畳は日本古来からの伝統のもので、
諸説ありますが、もっとも古い”畳”の記録は、古事記とされています。

さらに、紀元前2000年ごろから、縄文土器の裏に
畳のような跡が残っているため、
儀式的なものに使用されていたのでは、とも言われています。

小黒「日本人って、家入る時に靴脱ぎますけど、その文化、
   そういう暮らしっていうのはいつ頃からしてたんですかね?」

鏡「推測でしかありませんが、八重畳(古事記に記載されたもの)というのは
  特別な人だけが座った、家具みたいなものです。
  お雛飾りで言うと、お内裏様が座っているところです。
  室町時代に、書院造りという建築洋式で
  初めて畳を部屋一面に敷き詰める、という事が行われました。」

畳屋さんは、ピーク時には全国で1万8000軒あったと言われていますが、
現在は、畳全国で6000軒にまで減少しています。

今夜の選曲:YOU CAN MAKE ME FREE / BILLY JOEL

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2022年02月24日

これからは、動物『福祉』の時代へ

株式会社ミグノンプラン代表:友森玲子さんをゲストにお迎えしています。

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*リモートでのご出演です。

殺処分ゼロを目指す自治体も増え、
保護猫・保護犬という言葉を耳にする機会も増えてきています。

友森「ただ問題は、殺処分を全く無くす、絶対に生かす、という方向になると
   動物にとってはどうなんだろう...と。
   例えば、交通事故でひどい怪我を負い収容された子は、
   安楽死対象ですが、それが出来ないということになりますから
   その辺りの現場での線引きが本当難しいと思います。」

友森さんは、毎年9月、動物愛護週間に
『いぬねこなかまフェス』という音楽イベントも開催しています。
さまざまなアーティストを通じて、
少しでも動物愛護を知ってもらう機会を大事にされているそうです。

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友森さんは、ペットサロンと動物病院を併設した
『ミグノンプラン』を運営し、
動物保護・譲渡活動をされています。

友森「私が保護活動を始めた、14〜15年前から随分状況が変わりまして、
   今は保護動物の高齢化が進んでいて、昔みたいにたくさん保護して譲渡、
   というのよりも、治療や見取りが増えてきています。
   従来のシェルターのあり方が古くなってきてるかな、と。
   今後は、『手放さないで最期まで飼ってください』という仕組みを
   お手伝いしていきたいのと、保護した動物が高齢で譲渡先がなくても
   快適に生活出来るような、新しいやり方を考えて
   作っていかないといけないな、と今は思っています。」

小黒「友森さんからお話伺っていると、
   ”動物愛護”の”愛護”も抵抗があるんじゃないですか?」

友森「そうですね。おっしゃる通りです。
   悪い気持ちで”愛護”とつけた訳ではないと思うんですが、
   人間側から一方的に施す、みたいな感覚がしてしまうので...
   『動物福祉』がフィットするかな、と思っています
   ただ、動物愛護の方が伝わりやすいので、私もまだ使っています。」

今夜の選曲:(COME 'ROUND HERE) I'M THE ONE YOU NEED / SMOKEY ROBINSON & THE MIRACLES

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2022年02月23日

世界から見る、日本の動物愛護環境の遅れ。

株式会社ミグノンプラン代表:友森玲子さんに、日本のペット事情について伺っています。

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*リモートでのご出演です。

現在、ペットショップと呼ばれる、
犬や猫を展示販売するお店は、世界ではかなり減っています。
そのため、日本に来る外国人観光客からは、
ショックと批判の声が出ることが常のようです。

友森「子犬や子猫を値段貼って、親から引き離し売ってるのは
   ものすごく野蛮な事で、見たく無い、という方も多いです。
   私たちは、子供の時から知っていますし、
   青果店の野菜と同じような感覚で見過ごしていますが、
   展示販売が制限される国も多いので、日本は残念ながら遅れています。」

5年に1度変わってきた動物愛護法では、
前々回に夜間の展示販売、インターネット通販が禁止になっています。
直近の法改正では、生後8週齢未満の子犬・子猫を
親から引き離しての販売が禁止となりました。

友森「どうしても、幼くて小さい動物を欲しがるので
   離乳したらすぐ親から離して売る流れだったですが、
   それがしづらくなるはずです。」

小黒「友森さんがこうしたい、という法はありますか?」

友森「毎回法改正のタイミングで、署名を集めているんですが、
   その要望書の中に入れていても通らないのが、
   『多頭飼育の届出制・制限』と『飼い主の免許制』です。
   飼育が難しそうな人が飼ってしまって、結局...ということが多いので
   命を預かるわけですから、講習や審査を受け、免許を取得してから
   動物を迎える方法になれば、
   もう少し不幸の連鎖が減るとずっと思っています。」

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ヨーロッパでは、ペットショップがなく、
基本的にはブリーダーから譲り受けます。
申し込みには、その犬種に対応した環境があるかなどを審査があったり、
飼育に関するレクチャーを受けなければならない、など
無知での飼育はありえないため、免許制に近い状態にあるとのこと。

今夜の選曲:OOO BABY BABY / SMOKEY ROBINSON & THE MIRACLES

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク


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