2024年12月26日

こどもたちの考えるしめ飾り

今週のゲストはグラフィックデザイナーで、しめ飾り研究家の森須磨子さんです。

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森さんの最新著書『しめかざり探訪記』
本の中には、森さんが母校でしめ飾り講座を行った話も掲載されています。

しめ飾りについて解説する中で、藁の部分を実際にみてみよう!と、森さんが装飾を外したところ、子供たちに驚かれたそう!

「そんなことしていいの!?って。しめ飾りにそこまで興味が無かったはずの子供たちが、"そんなことをしちゃいけない、すごく神聖なものなのだ"という感覚が、子供にもあるんだなって思いましたね。」

しめ飾りの作り手の高齢化など、しめ飾りの数が減少しています。
消えそう、でも消えないということについて、森さんは「みんなの中に、どこか消してはいけないのではないか」という気持ちがあるのではないかと考察していました。

「しめ飾りって、自分が大切にしているものにつけるわけですよね。そういう意識があるので、何か大切なものという意識がみんなの中にあるのかなと。また、お正月に節目をつけたいという感覚は、誰しもあると思うので、その一つのツールとして、しめ飾りという選択肢があればいいのかなと。」

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2024年12月24日

表紙の工夫とは?

今週のゲストはグラフィックデザイナーで、しめ飾り研究家の森須磨子さんです。

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森さんの著書『しめかざり探訪記』が工作舎より発売されています。
こちらは日本各地のしめ飾りを訪ね歩く旅のエッセイとなっています。

表紙になっている写真は、森さんのおばあさまのお家のしめ飾りだそう。

小黒
「なんか、顔に見えるね。」


「まさに、引っかかって欲しいところに気付いてくれてうれしいんですけど!香って、なんだか人の目が行ってしまうとおもって選んだんです。
あと、街中で探訪しているんだっていうことを気付いてもらいたくて。この写真を選びました!」

また、現在のしめ飾り事情について伺いました。

しめ飾りを作っている方々の高齢化が進んでいるということ、ですがその人たちにとって「しめ飾りを作る」ということは、日常すぎて、特別文化的に大切なものだという意識が無いそう。

「当然のようにやってきたから、消えていくことに悲しさはあるだろうけど、絶対残さなきゃという感じでもない。家々でひっそり繋がってきたしめ飾りっていうのは、本当に激減してると思います。」

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2024年12月23日

しめ飾りのお話、伺います!

今週のゲストはグラフィックデザイナーで、しめ飾り研究家の森須磨子さんです。

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1970年香川県生まれ。武蔵野美術大学院造形研究科を修了され、
同大学助手を経て独立。グラフィックデザインの仕事を続けながら、
日本各地へしめ飾り探訪を続けていらっしゃいます。

最新著書『しめかざり探訪記』を出版されています。
森さんのしめかざり巡り探訪は20年!探訪している時期は、しめ飾りの登場する大晦日の前3日と、後3日。

noteのリンクはこちら

大晦日前には、露天などで売っているものを、大晦日後には、飾られているしめ飾りを探して歩いているそう!

しめ飾りの基礎知識を教えていただきました。
森さん曰くお正月に飾るわら細工は、地方・時代によって名称が色々だそう。森さんはそれらを便宜上"しめ飾り"と総称して呼んでいるとのこと。

なぜ飾るのか、という点についてはしめ縄の考え方と同じ。
神社などにもあるしめ縄は、張り巡らせた内側が邪気の入らない空間とされています。
同様の意味で、お正月に家にしめ縄を張ると、家の中が清浄になり年神様が安心して降りてきてくださる、ということで、しめ縄を張っていましたが、江戸時代などになると、俳句の本などに『飾り縄』という単語が出てきます。
そのため「しめ飾り」は大昔からあったわけではなく、しめ縄から、しめ飾りのような形になり、縄を張り巡らせたと同じ力を持つという意味合いで飾っているとのこと。

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2024年12月19日

Hotozeroの新たな試み

今週のゲストは、株式会社hotozero代表の花岡正樹さんです。
リモートでのご出演です

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2010年に『定年進学のすすめ』を出版された花岡さん。
2024年までの14年間で、学びを取り巻く環境や人々の意識には、どのような変化があったのか伺ったところ、、、
花岡さんはコロナ禍やオンライン教育の発展により、オンラインの公開講座が増えたと感じているそう。
配信によってどこにいても、いつでも学びを受けられるようになったことからも、大学の知と社会の距離は近づいたのではないかと仰っていました。

最後に、Hotozeroの新たな試みについて伺いました。
いま進めているというプロジェクトが『大学人と企業人で楽しむ共創プロジェクト』

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こちらは、大学人と企業人が、それぞれの視点で『大学』を捉えなおす、
大学と産官民のマッチング・ネットワークづくりのイベントとなっています。

11月末から始まっており、来年の春まで開催するということ。
是非、こちらのサイトから日時等をチェックしてみてください!

staff| 21:00 | カテゴリー:

2024年12月18日

フクロウナビとは

今週のゲストは、株式会社hotozero代表の花岡正樹さんです。
リモートでのご出演です

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Hotozeroでは、2022年からウェブメディア「フクロウナビ」を運営しています。

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研究内容を紹介するウェブメディアは各大学でも展開されているそう。
ですが、各大学だけでは、月に数本しか記事が出せなかったり、大きい大学では研究内容が多岐にわたることで分野の違う記事が出ることなどから、ファンが増えないという課題があるということ。

そのため、フクロウナビは、面白い記事をすべて集めてユーザーの興味で記事を改めてナビゲーションできるようなサイトになっています。

またhotozeroでは、教育・研究機関の広報コンサルティングや、コンテンツ開発業務も担っており、なかには同志社女子大学とコラボした「ひとつぶラジオ」というコンテンツなどもあります!

また花岡さんは2010年に花伝社より『定年進学のすすめ』という本を出されています。
「定年進学」とは、花岡さんが作った造語!

本を執筆された2010年は、団塊の世代の退職のピークが終わるくらいのタイミングだったということ。定年世代が退職をするタイミングで、大学に行きなおしてみるのはどうか?という提案をした本となっています。

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2024年12月17日

ほとゼロ図鑑とは⁉

今週のゲストは、株式会社hotozero代表の花岡正樹さんです。
リモートでのご出演です

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ホトゼロが 運営しているウェブメディア『ほとんど0円大学』は、
学術系イベントのレポートや告知、研究者インタビューなどが掲載されています。

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連載記事で特に人気があるのが『珍獣図鑑』シリーズ。

ナマコやアリなど、生物の研究者に"研究している生物の事""なぜその生物に興味あるのか、どこに惹かれたのか"などが、一生物ごとに記事にまとめられています。

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ちなみに特に反響があった記事には「キイロシリアゲアリ」だということ!

また珍獣図鑑以外にも『ホトゼロ図鑑』シリーズを展開しており...
例えば大学から生まれた商品をまとめた『大学発商品図鑑』
お酒やレトルトカレーが多いということ!

また色々な大学の博物館をまとめた『大学ミュージアム図鑑』
花岡さん曰く、大学に興味はるけど、どこから手を付けたらよいのか分からない人にお勧めだということ!

ユニークな大学として埼玉にある、日本工業大学の
『日本工業大学工業技術博物館』をご紹介いただきました。

ショーケースの中に資料が並べられているような、一般的な博物館ではなく、広い倉庫のような場所に、今も動ける状態で工作機械が400点以上並べられているということ!
また、建物の中には蒸気機関車も置かれており、不定期で動かされるということ!テーマパークのような博物館だと仰っていました。

staff| 21:00 | カテゴリー:

2024年12月16日

大学は面白い人ばかりが集まる場所!

今週のゲストは、株式会社hotozero代表の花岡正樹さんです。
リモートでのご出演です

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花岡さんは1981年、奈良県生まれ。立命館大学を卒業後、株式会社エトレに入社。2019年8月に、グループ企業として株式会社hotozeroを設立。主に大学などの、教育・研究機関の広報支援に携わり、ウェブマガジン「ほとんど0円大学」編集長や書籍の執筆など、大学の魅力を社会に広く伝える活動をされていらっしゃいます。

代表を務められている、株式会社hotozeroは、株式会社エトレからの
分社という形で設立されました。

花岡さんが最初に入られたエトレは広告の製作会社。ある時、同じ部署で働いていた人が大学でキャリア教育を教える先生になることに。
その人から"一人だけでは箔が付かないから、書籍を書きたい!"と言われ、花岡さんも一緒になって制作に携わったそう。その後大学をテーマにした本を定期的に作るようになり、大学の面白さにも魅了されて生き、広告を作るだけでなく、自分達でも発信していきたいと考え、分社させ、株式会社hotozeroとして始動したということです。

「研究者の方って、すごく面白くて極端な言い方をすると一生涯かけてそのテーマを突き詰めている人たちがいると。大学の研究室って、面白い人たちがたくさん集まっているんですよ。それをあまり皆さん知らないことが本当にもったいないなと。」

staff| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2024年12月11日

12人の若者と北極を歩く!

今週のゲストは、北極冒険家の 荻田泰永さんです。

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荻田さんの最新著書『君はなぜ北極を歩かないのか』(産業編集センター)が発売中ですが、改めて、2019年に行った北極圏を目指す冒険ウォークを企画したきっかけを伺いました。

「次は何をしようか、何をするべきなんだろうということを考えた時に、20年前の自分の最初のきっかけが頭によぎって、そろそろ自分もやっていいかなと。」

これまで自分自身の挑戦に力を入れてきた荻田さん、次は誰かに挑戦の場を提供する番ではないかと思いつき、実行したということ。

特別なメンバー募集は行わず、自ら触発され荻田さんにコンタクトをとってきたという12人が集まったということで、全員が素人でした。

2019年の冒険ウォークから5年を経て書籍化。この5年がちょうどよかったと荻田さんおっしゃっていました。

「旅から近すぎると、まだ言語化できないっていうか。旅を通して感じたことが、まだ言葉に落ちてこなかったような気がするんです。逆に10年経っちゃうと忘れちゃいますしね。5年という時間があると、旅を別の視点から眺められると思うんです。」

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2024年12月10日

冒険ってなんだろう?

今週のゲストは、北極冒険家の 荻田泰永さんです。

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荻田さんの冒険の原点は、冒険家" 大場満郎"さんとの出会いがきっかけ。
大場さんは80年代、90年代に活躍された冒険家で、1997年には、北極点をロシアから北極点経由でカナダまで単独徒歩で横断したという記録もある方です。

荻田さんは、大学を中退しエネルギーだけを抱えていた時期に、テレビに映る大場さんに出会い「来年若者を連れて北極を歩こうと思っているんです」という言葉をきいて、大場さんに手紙を出し、そこに参加したのが、はじまりでした。

荻田さんの最新著書『君はなぜ北極を歩かないのか』が産業編集センターより発売されています。こちらは2019年に荻田さんが『北極圏を目指す冒険ウォーク』を企画し20代の若者12人と、カナダ北極圏600kmを1ヶ月かけて踏破した、徒歩冒険の記録です。

荻田さんのHPには、幾度となく「なぜ北極に行くのか」とありましたが、
今回は「...なぜ北極を歩かないのか」。

荻田さんはずっと『冒険ってなんだろう?』ということを考えてきました。

「冒険という言葉だけ分解すれば、危険を冒すっていうことですけど、別に危険を冒しに行ってるつもりもないし、当然危険なんですけど、ただ危険がなければ冒険にはならない。危険だからこそ、ものすごく主体的に物事を考えるようになるし、そこから得られるものってすごく貴重なものがたくさんあると思うんです。」

荻田さんは日本の社会に帰ってきて、見渡してみると"どうして危ないのに、そんなことするの?"と問われたり、みんながリスクを怖がっているように感じたそう。

「世の中の人も自分の立場でできるちょっとした冒険というか、要はチャレンジがあるはずなので、、、そういうことをみんながやってほしいなって思いがあるわけですよ。だから"なんで冒険しないの?"っていう問いかけの気持ちもありますね」

staff| 21:00 | カテゴリー:

2024年12月09日

無補給単独徒歩の難しさ

今週のゲストは、北極冒険家の 荻田泰永さんです。

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荻田さんは、1977年生まれ。カナダ北極圏やグリーンランド、北極海を
中心に、主に単独徒歩による冒険を行い、2000年より2019年までの
20年間で、16回も北極に行き、北極圏各地をおよそ10,000km移動した
日本唯一の北極冒険家です。2018年に「植村直己冒険賞」も受賞されて
いらっしゃいます。

荻田さんの冒険の記録を見ると、2000年からは、ほぼ毎年北極圏に行っていたことに。
この冒険、ほとんどが一人で行っていらっしゃいます。

また2018年に日本人初となる、南極点無補給単独徒歩到達を成功!
日数では50日、距離としては1130キロだったということ。

実は『無補給単独徒歩』としては、2012年、2014年の2回、北極点到達への挑戦をされていますが、どちらも途中撤退...理由は「時間切れ」でした。

というのもその名の通り、無補給スタイルは、途中で外部から物資補給を受けないスタイルです。

「物資補給っていうのは、延長戦がいくらでも効くんですよ。来てもらえば、持ってきてもらった分また動ける。無補給というのは、それが無いので、初めに用意した日数しか動けないっていうことですね。」

自分で計画を立てて、食料などは全部自分で引きながらもっていくということでした。

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2024年12月05日

自宅で開催『ポルトガル食堂』

今週のゲスト、ライター、ポルトガル料理研究家の馬田草織さんです。

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馬田さんはご自宅で
『ポルトガル食堂』というお料理会を定期的に主催しています。

馬田さん自身が、誰かと一緒に自分の教わってきたポルトガル料理とワインを楽しむ会をやりたい!と考え、SNSで人を集めるようになったことがきっかけだということ、10年ほど続いている会です。

1回8名、毎月月末に2日間開催しているということ。
次回の開催は12月20日ですが、
大人気で既に定員に達してしまってるということ!

ですが、学芸大学にあるcounterbooksという場所で、
12月14日、イベントを行うということ。

ご興味のある方は是非、counterbooks の Instagramアカウントで、
情報を得る、もしくはダイレクトメールなど、連絡をとってみてください。

馬田さん、お忙しいところありがとうございました!

staff| 21:00 | カテゴリー:

2024年12月04日

第一印象は、、、静かで人が全然いない場所!

今週のゲスト、ライター、ポルトガル料理研究家の馬田草織さんです。

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馬田さんが最初にポルトガルを訪れたのは大学生の時。
イタリア、スペインをまわり、最後に、ポルトガルのリスボン大学に留学していた友人に会いに訪れたということ。

「最後にリスボンについたら、静かで人が全然いないことにびっくりして!(笑)ただ、スーパーで買い物をしたとき、パンとチーズが売っていたんですけど。どこの国夜も安い。でもすごく質が良くて、自分の口に合ったんです!」

パンもチーズもワインもが自分の口に合った!ということだけが、インパクトに残っていたという馬田さん。
編集者から独立しようと思った時、ふと当時訪れたポルトガルを思い出し、取材にいったことが、ポルトガル料理研究家の一歩となったそうです。

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2024年12月03日

『ホルモン大航海時代』

今週のゲスト、ライター、ポルトガル料理研究家の馬田草織さんです。

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馬田さんのもう一つの最新著書
『ホルモン大航海時代 ポルトガルと日本で見つけた自分のための鱈腹レシピ23』がTAC出版より販売されています。

このホルモンは、お肉ではなく、人間が誰しも持っているホルモンのことです。
現在思春期真っ只中の娘さんと、更年期真っ只中の馬田さんで、まさにホルモン大航海時代だとおっしゃっていました。

エッセイ22本と、ほぼ1人前のレシピ23品が紹介されており、またレシピ本ということで、開いて見やすいコデックス装で製本されています。

馬田さんにおすすめのレシピを一つお伺いしたところ「納豆蕎麦炒め」ということ。
こちらは、子育ても仕事も大忙しだった時期に作られたレシピだとおっしゃっていました。

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2024年12月02日

塾前じゃないごはん

今週のゲスト、ライター、ポルトガル料理研究家の馬田草織さんです。

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馬田さんは1970年、東京都生まれ。上智大学文学部教育学科卒業後、出版社に勤務し2005年に独立。ポルトガルの食や文化に魅了され、家庭料理からレストラン、ワイナリーなど幅広く取材活動をされています。

馬田さんの最新著書『塾前じゃないごはん』がオレンジページより発売中です。

こちらは、現在高校1年生の娘さんが受験生で、塾に行っていた際、
Instagramにハッシュタグをつけて #塾前ごはん をつけてあげていたことがきっかけでした。

現在、子供たちの通う塾は、19時や20時から22時頃までの授業が普通ということで、学校から帰ってきて、塾に行くまでにご飯を食べる必要があります。このご飯が「塾前ごはん」、塾が無く、ゆっくりと食べられるごはんが「塾前じゃないごはん」(普通の夕飯)です。

また『塾前じゃないごはん』には、馬田さんの食事に対する基本理念についても、触れられています。

きっかけは、1967年に出版された松田道雄さんの著書『育児の百科』でした。
50ねん以上前に書かれた本ですが、今にもつながる、育児に関する母親の悩みを多々とりあげていたということで、特に食事、好き嫌いについて、馬田さんは痺れたと話していました。

「人の迷惑にならない限りは、好きなものを好きなように食べればいいんだ、食卓は揉め事の多い家庭生活のクッションみたいな役割を果たすべき場所だってあって、好き嫌いせず綺麗に全部食べなさいとかは、言う必要ないですよっていうことを書いてたんですよ。」

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