2016年08月31日
超革命的シンゴジラ講座、開講!
▼超革命的シンゴジラ講座、開講!
今週はSPARK100回目記念!
ということで、「シンゴジラ特集」を実施しました!
ゲストはシンゴジラ10000字レビューがバズッている
特撮マニアのバンドマン、オワリカラのタカハシヒョウリさん。
kzさんとの現役ミュージシャン2人で、
テンポ感やカット割りなど、
音楽的な観点で映画を考察していきました。
タカハシさんは科楽特奏隊という
特撮カバーバンドを組むほどの特撮マニア、
そしてエヴァファン。最速上映をど真ん中で見たという
「日本で一番シンゴジラを骨の髄まで楽しんでいる男」
タカハシヒョウリが語るシンゴジラ論、いかがでしたか?
▼シンゴジラは日本人にしか作れない
「庵野秀明はカット割りを
非常に大切にしている監督。
今回のシンゴジラも
身体的にビートを感じる事ができるような
テンポ感のある作りになっていんですよ。
ほとんどミュージシャン的な
感覚で撮っているということですよね。
リズムで撮っている」
「アニメ的な感覚なんですよね。
フレーム単位でしか見ていない。」
「庵野秀明が師と仰ぐ富野由悠季は
『中抜きの天才』と呼ばれているんですよ。
富野さん含め、日本アニメは手塚治虫以降、
『いかにコマを抜いて動いているように見せるか』
という
異色の技術に特化して進化してきたんです。
この技術のおかげで、
シンゴジラにはグルーヴ感が出ている。
日本人にしか撮れない映画なんです。」
▼ミニマルミュージックのような映画
「アニメっていらないところが省略されたり、
独特なテンポがりますよね。
20〜30代の人間が、
違和感なく見られる映画だな、と」
「すごいスピード感ですよね。
ある意味ミニマルミュージックに近い。
意味の分からない言葉を高速で繰り返されると
意識が高揚していくっていう(笑)」
▼特撮ファンから見るシンゴジラの新しさ
「今回リアリズムという観点でいうと、
今までのゴジラシリーズと違って、
通常兵器しか出てこないですよね」
「実際日本に配備されている兵器ないし、
今後配備予定の兵器しか出てこないんです。
今までの怪獣映画も
自衛隊が出てきて攻撃するんですが、
毎回『ダメだ、効果がない!撤退しろ!』
って言いますけど、
そもそも毎回全然当たってないんだよ(笑)」
「僕も見返してみましたけど、
1割ぐらいしかあたってない」
「むしろ流れ弾で街に被害が出てるだろっていう(笑)
あんなでかい的に
なんで当たんないんだよって思ってたんです。
今回は一発も外さないという。
そこが新しいですよね。」
「それでいて全然効かないっていうね。」
▼「庵野作品は努力が勝つんです」
「最終的に凍らせて終わらせる
っていうのが日本ぽいな、と」
「武力でなく、最後は団結で勝つというのが
庵野さんらしい子供っぽさなんですよ。」
「というと?」
「「みんなで力を合わせれば勝てる」って、
少しリアリティがないじゃないですか」
「確かにそうですね」
「それって庵野さんの持ち味で、庵野さんって
すごくマニアックなものを積み重ねたり、
リアルなことをやるんですけど、
結局最後は気合いが勝つんです」
「(大爆笑)」
「エヴァも『動け!動けー!』っていったら
動くじゃないですか。
あそこに理論はないんですね。
やっぱり最後は気合いっていうのが
トップを狙え以降のやり方なんです。」
「確かに庵野さん、そうですね」
「庵野さんって
理想が現実を超える話をやるんですよ。
俺たちって現実が理想に勝つ話じゃ
盛り上がれないじゃないですか。
最後は論理や常識を心が越えていく
っていう話をやるっていうところが、
いいんですよ。」
▼石原さとみは主演女優賞モノ
「僕は石原さとみさんこそMVPだと思います」
「あれがなかったらシリアスな
ポリティカルフィクションで終わってますよね」
「そうそう。
アニメと特撮をつなぐ存在なんです。
ある意味一番煙たがられるキャラですよね、
それを一つのエンタメに昇華した。
石原さとみがダメだったから、
この映画は駄作だった』
という人はいないんです。
ここが彼女の功績で、
主演女優賞モノだと思います。」
いかがでしたでしょうか、、、?
一部抜粋でした。
この他はネタバレなど含みますので、
割愛させていただきます!!
オワリカラのタカハシヒョウリさん、
本当にありがとうございました!!