2013年02月05日

あらためて、動的平衡とは?

生物学者の福岡伸一さんをゲストに、
丸の内MCフォレストで行われた公開収録の模様をお送りしています。

「生命とは何か」を読み解いていくなかで、福岡さんの
ベストセラーとなった著書「動的平衡」があります。動的平衡とは…
よく挨拶で「おかわりなく」といいますが、
実は分子レベルで見ると「おかわりありまくりですね」と
挨拶をしなくてはならないくらい、かわりまくり!
私たちは絶え間の無い合成と分解のなかにあって、これが動的平衡。
fukuokamc_tue1.JPG

「モノを食べるとはどういうことなのかを」考えたのが
ルドルフ・シェーンハイマー。
すごい発見をしたのに今は忘れ去られてしまっています。
福岡さんはシェーンハイマーの行った実験から動的平衡という
コンセプトをつかみ、彼に光を当てないといけないと思たんだそう。
その実験というのが、マウスがチーズを食べた後チーズはどこへ?
分子や原子レベルで実証。

doutekiheikou_1.jpg 
doutekiheikou_2.jpg
チーズとマウスも    ⇒   分子レベルで見るとツブツブの集まり
doutekiheikou_3.jpg 
doutekiheikou_4.jpg
チーズの原子に印 ⇒ 体の中に入った原子は排出されず体の一部に残った
doutekiheikou_5.jpg 
doutekiheikou_6.jpg
マウスの体重は変わらない ⇒ 新しいものを入れて古いものを出す原理
doutekiheikou_7.jpg 
doutekiheikou_8.jpg
マウスに見えてもとどまっているのではなく流れが流れているだけ。

ぐるぐるまわっていて、その流れを止めないために

食べ続けなくてはいけないだけなんです。

だから、私たちの細胞の中身は「おかわりありませんね」ではなく、

「おかわりありまくり!」でそっくり入れ替わっているのです。


今夜の選曲: GROON / KING CRIMSON

| 20:48 | カテゴリー:ゲストトーク


バックナンバー

カテゴリー