2022年11月14日
2022.11.13 O.A. INPEX THE LYRICS
人の心を動かす歌詞。そこには世相や時代の価値観を映しだされるといわれています。
様々なジャンルで活躍する著名人たちが心打たれた歌詞をピックアップしご紹介した、
J-WAVE SELECTION INPEX THE LYRICS。
前半にお迎えしたゲストはピーター・バラカンさん。
持参していただいたレコードに針を落としながら、お話を伺いました。
「詞の世界を大きく変えた人物」として挙げたのはボブ・ディラン。
「ボブ・ディランを聞いたのは12才ぐらい。
ラジオ番組でビートルズの誰かがラジオで大絶賛しているのを聴いて、
どうしてもレコードが欲しくなって、
めずらしく父親にLPを買うお金を出してもらったんです。すごい衝撃でした。」
「特に、"TALKING BLUES"は、もうラップですよ。
第三次世界大戦について歌っていて、皮肉が効いていて。
戦争というより、人々の行動を面白おかしく、
12歳でも充分にその面白さが伝わってきましたね。」
そんなディランがあるインタビューで
「アメリカで最高の詩人」と挙げていたのがスモーキー・ロビンソンなんだとか。
「少し大袈裟な表現をしていたかもしれない。
ディランはインタビュアーたちを茶化すようなことを言ってたんです。
みんなが意外に思うようなことを言うのが好きだったから。
けど、本当に、歌も詩作りも素晴らしいと思います。」
番組後半でお迎えしたのは、数々のヒット曲で知られる
作詞家・音楽プロデューサー、いしわたり淳治さん。
「今の音楽のリズムを重視した言葉の乗せ方は、
今後のスタンダードになっていくんじゃないかと思います。
日本もリズムを重視していくようになってきて、これから先、
世界を視野に入れていく時、このリズムの要素は外せないと思います。」
そんないしわたりさんが大絶賛したのは
松任谷由実さんの「Hello, my friend」。
「歌の立ち上がりの瞬間、大きなテーマになっているのは、
主人公がどういう状況に置かれているかという説明なんです。
これをいかに最短距離でできるか。」
「短い文字数で状況設定を綺麗に立ち上げる、この初速にびっくりする。
すごいなあと思います。」
「ディズニー映画も状況説明がものすごくうまい!
子供がわかるように、主人公が置かれている状況がダイジェストで描くのはすごすぎる!」とか。
そんないしわたりさんが手がけた
King&Princeの最新曲「ツキヨミ」も数々の作詞テクニックが光る一曲。
是非、歌詞に注目して聞いてみてください。
タイムフリーは11月20日までお聴きいただけます。
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