2015年03月29日
New Art Experience : PARASOPHIA 京都国際現代芸術祭 2015
レイチェル・チャンのナビゲートでお届けしたJ-WAVE SELECTION
「New Art Experience : PARASOPHIA 京都国際現代芸術祭 2015」、
お楽しみいただけましたか?
[PARASOPHIA アーティスティックディレクター 河本信治さん]
「私たちの日常にとても近いけれど、ちょっと違う。
みんな知ってそうで、実は知っていると思っていたけれど、
よく見ると、全然違うものだという発見がいっぱいあるような場にしたい」
そう語ってくれた河本さん。
ちなみにPARASOPHIAというネーミングは、
para(別の、逆の、対抗的な)と、sophia(智慧、知恵/女性の名前)にかけて、
“つながってはいるけれど、直接手はつないでいないチエコちゃん”
をイメージしているとか・・・
さらに、PARASOPHIA参加アーティストの中から3組のお話をご紹介しました。
[田中功起さん]
http://www.parasophia.jp/artists/koki_tanaka/
《一時的なスタディ:ワークショップ#1「1946年〜52年占領期と1970年人間と物質」》
「通常、歴史は単線的に過去から未来に向かって進んでいくと
思われているんですが、実は一つの場所に複数の歴史が交錯して含まれている。
通常つながっていない歴史同士をつなげて、別の歴史を見つけ出す。
そういう意味で、“Para History”のようなものを読み直そうとしているという感じです」
[やなぎみわさん]
http://www.parasophia.jp/artists/miwa_yanagi
《『日輪の翼』上演のための移動舞台車》2014 写真:沈昭良
「私の舞台車でやる公演の内容は、
中心と辺境ーこの2つの間にはどういった境目があるのか、
実際にそれは本当に境目があるものなのかという
一つのボーダーラインをテーマにしたもの。
京都でその舞台装置となる車両が展示されるというのは、
興味深いことだと思います」
[ドイツ出身のアーティスト・ユニット ヘフナー/ザックス]
http://www.parasophia.jp/artists/hoefner_sachs/
「作品の中ではいつも社会的本質を見つけたいと思っているので、
ポジティブやネガティブよりも、一見表面には表れていないものを
どうやって見つけていくかがテーマです。
そういったものを探さず、京都の美しい部分だけを作品化してしまうと、
アートや文化がただのデコレーションになってしまうので」
世界各地から、現代芸術の今を代表する全40組のアーティストが参加する
「PARASOPHIA : 京都国際現代芸術祭2015」。
京都市内の8つの会場で、5/10(日)まで開催中です。
PARASOPHIAの面白さは、表層的な芸術祭でなく、本質にあるといえるでしょう。
アーティスト達は、京都に滞在しその街を知ることで、
それぞれの作品につながるリサーチをし、
文化的深みのある京都という街を、創作の“素材”、そして“装置”としています。
そうやって生まれた作品たちと向き合って対話することで、
私たちにも、新しい京都・・そして世界が見えてくるかもしれませんね。
気になった方はぜひ、この春京都を訪れてみてはいかがでしょうか?
【PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015】
日程:2015年3月7日(土)-5月10日(日)
会場:京都市美術館、京都府京都文化博物館、京都芸術センター、
堀川団地(上長者町棟)、鴨川デルタ(出町柳)、河原町塩小路周辺、
大垣書店烏丸三条店、京都BAL
チケット:一般1800円、大学生1200円、70歳以上 1200円
http://www.parasophia.jp/