2023年12月28日

今、読むべき本

今週のゲストは、生物学者の福岡伸一さんです。

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例年福岡先生をお招きし、今読むべき本を教えていただいています。

『坂本図書』
坂本さんを追悼する意味で選んだという1冊です。

こちらは坂本龍一さんが、これまで読んできた本約20冊を取り上げ、
坂本さんがどういうときにどう読んだかっていう読書歴本。
イスラム文化研究者の井筒俊彦や、日本の哲学者である九鬼修造、
西田哲学を作った西崎太郎を読み解いた福岡さんの著書、
マルクス論で注目されてる斎藤幸平の本など、古いものから新しいものまで、様々なものが取り上げられています。

そして現在、福岡先生と坂本龍一さんとの対談を収めた一冊
『音楽と生命』(集英社)

また、福岡さんの著書
『森羅万象 我々はどこから来て、どこへ行くのか』(扶桑社)が
発売中です。

最後に福岡先生に2024年についてお伺いしました。

 「いやもうちょっとですね、心身疲労困憊なんで
  来年は少しインプットするようなおこもり期間にしたいなと
  思ってるんですが、万博も進行していくので、
  そう簡単に隠遁生活はできないなっていうジレンマにあります。」

 「ぜひ願ってることは、やっぱり岡本太郎が人類の進歩と調和って
  いうけど、進歩も調和もしてないじゃないかという、
  そっから50年たった今もですね、戦争が勃発してるし、
  大国が対立してるし、停滞と混乱ですよね、進歩と調和ではなくて、
  ですから2024年は少しはですね、
  平穏な年になってほしいなと思います。」


今夜の選曲… 20220214 / 坂本龍一

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月27日

生成AI、チャットGPT

今週のゲストは、生物学者の福岡伸一さんです。

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今年は、生成AIのニュースを度々耳にしました。
これまでのAIは、基本文法や、言語の構造を教える事で、
自然な言語を話せるようにしていました。
ところが、新たに登場した“オープンChatGPT”は、ある言語の前後には
どのような単語が来るのか、という事を大量に学習し、何千万通り、
何億通りもAIが勉強したことで、自然に喋れるようになりました。

福岡さん曰くこのことは
“人間しか作れないはずの言語が、そんなに大したものではなかった”
という事を表しているそう。

かつてはは言語学者チョムスキー(1928-)が
<人間の頭の中には基本文法があり、
それに基づき、あらゆる言語が作られてる>
というモデル論を唱えていました。
しかし今回の生成AIではそのようなモデルが全く無く、量を学習すれば、
最適化によって言語は成り立つという風になりました。

 「我々作家にとってはですね、非常に脅威で、
  私はこれまで60冊ぐらい本書いたんですけど。
  それを全部AIに学ばせて、福岡伸一風にエッセイを
  書いてくださいと、これとこれが今週のキーワードなんで、と
  与えたら、私より上手いぐらいの、それ風のものを書いてくるに
  間違いないので、いろんな連載に今追われていますから、
  そういう風にしたらいいかもしれないな、なんて夢想してます。」

今夜の選曲…20220404 / 坂本龍一

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月26日

ロゴスからピシュスへ

今週のゲストは、生物学者の福岡伸一さんです。

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福岡先生と坂本龍一さんは、それぞれ音楽/生物学という異なるジャンルに
身を置いていますが、“ロゴスからピュシス”へという点で共通しています。

ロゴスとは言語・デジタルのことで、ピュシスは本来の自然の
そのままのあり方という意味です。

坂本さんは、YMOという形で世に出て、音符一つを分解し再構成する
デジタル音楽で一世を風靡しました。その後メロディアスな方向へ進み、
それでも飽き足らず、自然音・ノイズといった“本来の自然の音こそが
音楽だ”という方向へ進んでいきました。

福岡さん曰くこれこそが“ロゴスからピュシスへの人生行路”

また福岡さんも、当初は生命にとって究極のデジタル情報である“遺伝子”を研究していましたが、これだけでは生命が生きているという“動的”な
部分が分からないと気づき“動的平衡の生命論”へパラダイムシフトしています。

 「ロゴスからピュシスというある種の旅だったので
  2人の旅路がですね同型をしてると、
  1人は音楽で1人は生物学なんですけど、
  その辺がウマがあった理由なんじゃないかなと思うんですね。」


福岡さんは2024年に開催される大阪万博で、テーマ事業プロデューサーの1人として『いのち動的平衡館』というパビリオンを作ろうと
東奔西走しています。

 「テーマ感は、最先端医療とかテクノロジーやソリューションを
  見せるのではなくて、生命とは何かっていうフィロソフィーを
  見せようとしてるわけですね。」
 「やっぱり単なるテクノロジー信仰ではなくて、もう一度生命のね、
  エネルギーやあり方を考えるべきだという
  岡本太郎の思いを継いでですね私も生命の哲学を見せたいということですね。」

今夜の選曲… 20210310 / 坂本龍一

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月25日

2023年、坂本さんとの別れ

今週のゲストは、生物学者の福岡伸一さんです。

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福岡先生は青山学院大学教授、アメリカ、ロックフェラー大学客員教授で、
"生命とは何か"を動的平衡論から、問い直した著書を
数多く発表されています。

2023年も最終週に突入しましたが、
福岡先生にとってはどんな一年だったのでしょうか?

 「悲しい年でしたね。小黒さんに引き合わせてもらった
  坂本龍一さん高橋幸宏さんそれから伊集院静さん
  みんな旅立ってしまいましたし、大江健三郎もね、
  逝ってしまったので、何か身につまされましたね」

3月に亡くなった坂本龍一さんは、ニューヨークを拠点にしており、
ロックフェラー大学に行っていた福岡先生は、しばしば共にバーや
レストランで語り合う仲でした。

小黒
 「彼(坂本龍一)はどちらかというとさ、
  他人に対して攻撃的な人なんだけど、先生に対してはさ、
  本当になんかほっとする関係らしくて、先生愛されてましたね。」

福岡
 「坂本さんが攻撃的っていうのはね全然感じられなかったんですね、
  だからそういう面ではない、坂本さんの優しい面で
  接していただいてたなというふうに思いますね。」


今夜の選曲… 20220302~sarabande / 坂本龍一

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月21日

スマートミラーの活用 と 新たな仕組み

2023年12月8日に「横浜シンポジア」で開催されました。
「アクサ生命 健康経営シンポジウム」での番組公開収録の模様を
お届けしています。

今週のゲストは、
ミラーフィット株式会社・代表取締役社長の黄皓さんです。

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今週のお話にも多々出てきました、スマートミラーですが、
自宅で運動好きな人などが、鏡として購入しパーソナルトレーニングや
ライブ配信やVOD楽しむという使い方の他にユニークなものがあります。
それは、戸建賃貸やマンションと連携し、エアコンや家電という
標準装備の一つとして導入されている物件です。
住んでいる家の鏡から、いつでも健康にアクセスすることができ、
鏡から電気を点けたり、スマートIoTとしても利用できます。


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最後に、今後の展望について伺いました。

黄皓さんたちが現在課題としているのは
<運動したくない人をどうやったら運動したいと思うか、
運動したいけど続けられない人をどうしたらいいのか>という点。

現在、体重計に5秒乗ることで、身体の内側の栄養素や健康データが
22項目同期されるようになっているというアプリがあります。

ここに、スマホのアプリで普段から記録している睡眠時間や歩数といった情報をデータベース化し、AIを使って健康習慣や健康状態について評価。
必要な食事や運動を提案する、ポケットの中のパーソナルコンシェルジュを実現できるよう、大学教授と共同研究しているそう!

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「来年あたり、大きなリリースを皆さんにお出しできたら、、、」と話して
いらっしゃいました。

より手軽に、誰もが健康を考えられるようになりそうで、
とっても楽しみですね。

今夜の選曲… Everyday will be like a holiday / William Bell

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月20日

企業 と 人 と 健康経営

2023年12月8日に「横浜シンポジア」で開催されました。
「アクサ生命 健康経営シンポジウム」での番組公開収録の模様を
お届けしています。

今週のゲストは、
ミラーフィット株式会社・代表取締役社長の黄皓さんです。

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アクサ生命が実施した中小企業経営者アンケートによると、
人・物・金・情報のうち、最も重要な経営資源は何かと問われた質問に、8割の経営者が人と答えています。

現在経営している会社、トータルで250名ほどの社員を抱えている
黄皓さん自身も、会社経営を始めたことで
“最もコストがかかるものは人”という事に気が付きました。

 「もはや事業の悩みなんてほぼ人だったっていうぐらい、この6年間。
  人が健康でいること、人が定着していることを、
  人のパフォーマンスが高いっていうことは、概念的メリットではなく
  明らかな経済合理的メリットだと感じているので、
  そういった意味で健康経営を推進するっていうのは、
  合理的な判断かなとは思ってます。」

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黄皓さんが経営者として
従業員のモチベーションアップのために実践されていることは
<ビジョンや視座を下げないということ>

何のためにこの会社やっているのか、何十億もお金をかけて、
どこを目指していたのか、視座を下げないように
心がけていると話していました。

 「毎週自分が思ってることを1回15分でも20分でも伝える場を
  持つようにし始めて、視座が絶対に下がらないように、
  あいつ馬鹿なこと言ってんなって思われてもいいから、
  高いところの目線で喋るっていうのは、やってますね。」

今夜の選曲… Back door santa / Clarence carter

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月19日

「異なる勇気」と「ヴィジョン」を持って

2023年12月8日に「横浜シンポジア」で開催されました。
「アクサ生命 健康経営シンポジウム」での番組公開収録の模様を
お届けしています。

今週のゲストは、
ミラーフィット株式会社・代表取締役社長の黄皓さんです。

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黄皓さんは三菱商事に入社し、メキシコに駐在した時、、、
ビールの安さやストレスから暴飲暴食で太ってしまい、同時期に父も身体を壊したこともあり、健康とは身体で買えないと実感したそう。

その後会社を辞めて、日本に帰ってきて初めにしたことが
パーソナルトレーニング。この時に出された見積が高額すぎて驚愕し
“自分でジム開こう”と思った事が、フィットネス事業を始めたきっかけ
でした。

そんな黄皓さんのフィットネス事業、ミラーフィット株式会社は
資金調達を行いながら行っています。

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しかし投資家の元へ行くたびに多くの人に
「日本の運動参加率は3%、絶対浸透しないよ!」と
否定されてしまうそうです。

そんな困難の仲でも、VC(:ベンチャーキャピタル)を
口説き落とすための秘訣について伺いました。


「ビジョンですね。やっぱりVCさんも2タイプいまして、
経済合理性の高い投資をするVCさんと、夢に賭けたいという
VCさん2パターン私はいると思ってます。」
「当然経済合理性は投資なのでリターンが求められますが、大きな
VCさんっていうのは社会を変容させるようなサービスを
生み出すという、彼らなりのビジョンとか責任感を持ってらっしゃる
ので、我々みたいな数字はまだこれからだけど、その思いがあるなら、、、
これがあったら社会って変わるよねっていうところを
私が誰よりも信じて強く伝えるというのが、
一番の鍵かなとは思ってますね。」

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黄皓さんの著書
『異なる勇気』はKADOKAWAより、
『超完璧な伝え方』ダイヤモンド社より出版されています。

是非チェックしてみてください。

今夜の選曲… Silver bells / Booker T. & the M.G.'s

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月18日

鏡を使ったオンラインパーソナル・ジム

2023年12月8日に「横浜シンポジア」で開催されました。
「アクサ生命 健康経営シンポジウム」での番組公開収録の模様を
お届けしています。

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今週のゲストは、
ミラーフィット株式会社・代表取締役社長の黄皓さんです。

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黄皓さんは
早稲田大学卒業後、三菱商事株式会社勤務を経て、
家業であるShanghaiTransport ChinaLogistics International Co., Ltdの
代表に就任。国際物流の事業を経営しつつ、RILISIST株式会社を設立。
現在は全国で約20店舗のパーソナルジム兼セルフエステのサロンを経営。
2020年にはミラーフィット㈱を設立し、
新しい形のオンラインフィットネス事業を展開されていらっしゃいます。

また『バチェラー・ジャパン』4代目バチェラーでも知られています。
今回は“健康事業”についてのお話を伺います。

現在約20店舗のジム“KARADA BESTA” を経営している黄皓さん。
主な利用者は、26歳から32歳の働く世代が多く、月3万円で毎日
パーソナルトレーニング、個室でのセルフエステ、ミラーフィットによる有酸素運動が受け放題というサービスを展開しています。
このサービスには黄皓さんの“パーソナルトレーニング自体が高価格帯で、サービスを受け辛いという点を民主化したい”という思いが込められています。

お話に出てきたミラーフィットとは、オンラインによるフィットネス。
そこで開発されたのが、スマートミラーデバイスです。

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 「私オンラインフィットネスを広げていく過程で
  携帯やパソコンという方法もあったんですが、
  画面がちっちゃくて見づらいとか、横画面で全身が映らないっていう
  問題があったので、これ何か別のものを代用できないかなと
  考えたところ、3000年前から鏡だけは反射っていう能力だけで
  人間が使ってきた不思議なハードウェアで、、、
  この鏡の中にディスプレイを埋め込みまして」

こちらのデバイスでは、ヨガ・ストレッチ・ダンスなどのVOD動画が
約500本観ることができる機能があります。

またリアルタイムでトレーナーとチャットをしながらレッスンを受ける事や、予約することでマンツーマンのパーソナルトレーニングを受けることもできます!

 「全国に私のジムKARADA BESTAをくまなく届けることが難しいので、
  ジムが近くにある方はパーソナルと、このミラーフィットで使って
  いただけますし、地方にお住まいの方で、自宅で健康になりたいけど
  やる気が出ない、ジムに行きたいけどお子様がいて行けないって方も
  多いので。そういった方には、鏡を通して健康をお届けする
  ということをやってます。」

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月14日

民謡の現在地 と 今後の活動

今週のゲストは、民踊クルセイダーズ の 田中克海さんです。

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洋楽世代の田中さんにとって、出会った当初の”民謡”とは
名前も呼ばれない、なんだかダサい「終わった音楽」というネガティブなイメージがありました。
だからこそ、田中さん達が民謡の魅力に気が付きバンドを結成した時には
その名前に“民謡”を入れて、たくさん口に出すことによって、
“民謡”に対するイメージを新しくできるのではないかと考えたそうです。

民謡と長く過ごしてきた田中さん自身、周囲の反応の変化を
どう捉えているのでしょうか。

「最近は民謡っていう言葉に対して、周りもポジティブになってるし、
何か新しい何て言うんですかね、目線みたいなものが
入ってるのかなって思いますけどね。」


また”民謡”については、、、

「新しい切り口で民謡の良さとか、それこそ日本の民俗音楽が 
持っているね、なんか普遍的なものだとかそういったところに
スポットが当たるといいなと思っていますよね。」

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この度6年ぶりにリリースされたニューアルバム
『日本民謡珍道中』(英題:Tour of Japan)

■リリース記念イベントが開催されます!
開催日 /2023年12月23日(土)
開催場所/タワーレコード渋谷店

詳しくはコチラをご覧ください。

■また来年には新春リリース記念イベントが開催!
民謡クルセイダーズ
寿!「日本民謡珍道中 TOUR OF JAPAN」リリース記念新春パーティー!!
MINYO IS BACK IN TOWN 2024 AT COTTON CLUB

開催日 /2024年1月2日(火)、3日(水)
開催場所/COTTON CLUB
     東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルTOKIA 2F

詳しくはコチラをご覧ください。

今夜の選曲… ハイヤ節/ 民謡クルセイダーズ

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月13日

『ブリング・ミンヨー・バック!』

今週のゲストは、民踊クルセイダーズの 田中克海さんです。

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民謡クルセイダーズの活動を追ったドキュメンタリー映画
『ブリング・ミンヨー・バック!』が、9月から全国順次上映され、
今週末からも、再び上映されます。

映画制作のきっかけは、2017年下北沢で開催されたライブ終わり、、、
「自分は映像を作っている、ドキュメンタリー映画が好きで、
音楽に関わるフィルムを作りたい、ぜひ民謡クルセイダーズを
撮らせてもらえないですか」と若い男女が声をかけてきてくれた事が
始まりです。

そこからライブを開催する毎に、海外に行く際にも監督が付き添い、
映像を撮り溜めていきました。
ただこの時点では、ドキュメンタリーにしたいとは考えつつも、
ゴールが決まっていませんでした。

しかし2019年のヨーロッパツアーの最中で、
スペインで音楽のドキュメンタリー映画に特化した映画祭がある、
ということを知り応募してみると、見事選出!

そこからクラウドファンディングで制作費を集め、
民謡クルセイダーズの映像だけでなく、久保田麻琴さんや
ピーター・バラカンさんなど音楽評論家にもインタビューを重ね、
完成させた作品です。

「森脇監督って言うんですけれども、森脇くんも若くて、
それまで民謡なんか全然知らなかったところに、
民クルを聞いてですね、なんかこれ面白いな、というようになって
自分なりに民謡を掘り下げていったようなところがあるので。
本当に民クルと同じような道筋で、民謡に触れていっている
ところだと思いますね。」


映画「BRING MINYO BACK!」では
コロンビアのバンドFrente Cumbieroや、
元ちとせさんとのコラボレーション、また民謡クルセイダーズ憧れの
東京キューバンボーイズとも共演されています。

・12月15日(金)には東京・池袋、新文芸坐
・12月16日(土)~12月22日(金)には横浜、横浜シネマリン

他、岡山・長野・愛知などで上映されます。
詳しくはコチラのHPをご覧ください。

今夜の選曲… 貝殻節 / 民謡クルセイダーズ

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月12日

新作「日本民謡珍道中」

今週のゲストは、民踊クルセイダーズの 田中克海さんです。

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今回は6年ぶりにリリースされたアルバム
『日本民謡珍道中』(英題:Tour of Japan)について伺いました。

6年前にリリースしたものは、シンプルなものでしたが、
当時から楽曲も増え、ヨーロッパツアーなども経たことで、
ファーストアルバムと比べるとだいぶカラフルな内容になっています。

また現在バンドメンバーは、コアメンバーが9人、
サポートメンバーも含めると総勢12名ということで、
ヨーロッパへ行くときはミニマムに、また会場の規模や場所に合わせて
メンバー構成を変えながら演奏しています。

ヨーロッパツアーでは観客からはどのような反応があったのでしょうか?

「大きなフェスに出させてもらうことが多かったんですけれども、
ノリ方もね、様々といいますか、やっぱりラテンチューンだとか、
ラテンコミュニティの方々なんかはね、本当にサルサダンスで
グイグイ踊ってくださったりとか、やっぱロックな好きな人がいたら
頭振ってね、ヘッドバンギングしてノッてもらったりとか、
もう本当にみんなが思い思いのスタイルで
楽しんでるっていうのがすごい印象的でしたね。」

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またヨーロッパで披露する際には、
しっかりと“民謡”という言葉について伝えているそうで…。

「MCで民謡って知ってるかと。日本のね、古いトラディショナルな
フォークソングなんだ、と。仕事歌だとか、お祭りの歌とか色んな
ものがあって、でも今日本ではこういった歌が、
普段聞かれなくなってると、僕たちはそういうものを
また取り戻したいんだみたいなことを毎回やるようにしてますね。」 

今回も、アルバム『日本民謡珍道中』からの1曲をオンエアしました。
今夜の選曲… 木曽節 / 民謡クルセイダーズ

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月11日

民踊クルセイダーズ結成の軌跡

今週のゲストは、民踊クルセイダーズの 田中克海さんです。

田中さんは、1971年岡山県生まれ。
90年代に東京都・福生に移り住み、音楽を探究。
海外のルーツミュージックを発端に、日本の民謡に興味を持ち、
2011年に、民謡歌手のフレディ塚本さんと民踊クルセイダーズを結成。
民謡をラテンビートと組み合わせた新しい形の音楽で、
国内外で人気となっています。

ずっと音楽が好きだったという田中さんは、
日本の”はっぴいえんど”や”大滝詠一”さんなどが住み、
米軍ハウスでレコーディングなどをしたという、
音楽を作ってきた町『福生』に憧れて移住されました。

また当時、古いアメリカの音楽やラテン音楽が特に好きだった田中さん。
改めて日本に目を向けてみると、古い音楽を知らないことに気が付いたそう。

掘り下げてみると、美空ひばりや江利チエミなどの50年代、60年代ポップス歌手が、
ジャズやラテンをバックにアレンジしたポップな民謡をやっている音源に辿り着きました。

そこから、こういうものを現代風にできないか?と考え、
サム・クックやリズムアンドブルースを歌うのが好きで、
民謡も歌っていた音楽仲間のフレディ塚本さんに声をかけ
『民謡クルセイダーズ』を結成!

メンバー全員、音楽とは別の仕事もしており、
田中さんはデザイナー、フレディ塚本さんは造園屋で働いています。

”仕事をしながら空いた時間に歌う” という、まさに民謡のような
民謡クルセイダーズのニューアルバムが、6年ぶりにリリースされました。
題して『日本民謡珍道中』。

今週は、このアルバムから楽曲をオンエアします。

今夜の選曲… ソーラン節 / 民謡クルセイダーズ

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月07日

町のファンを作る「ふるさと納税」

ゲストは、PROTの天沼佑介さんです。

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4日間にわたって、天沼さんにふるさと納税について伺っていますが、
実は2023年10月からふるさと納税のルールが厳しくなりました。

これまではふるさと納税のルールとして
「お礼品は3割以内」「お礼品を含めた経費全体は50%に収める」という
ものがありましたが、10月からは、以前は含まれていなかった書類関係の部分などが50%に含まれるようになりました。
そのため、お礼品の見直しがされ、30%から20、25%に下げるという対応がされ、報道などでは「お得じゃなくなる」という表現がされています。

天沼さん
「ふるさと納税においてルールの守られていない返礼品などもあるため、そういった部分を均して、今後もこの制度を続けていくためのルール改正なのかなと考えています。」

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現在はフリーランスとして、活動されている天沼さん。
そこには、紋別市でできることは全てやったからこそ、紋別の環境では
できなかったことや、外に出ていく事でノウハウを教えて、
色々な町の「やる気はあるけど、伸びない・くすぶっている」という方々を伸ばしていきたい。という思いがあります。

またふるさと納税という事業について、
「寄付者の方々は、返礼品によってその町そのものを味わい、地域貢献も
してくれる、まるで親戚・マブダチのような存在。
まさに濃度の濃い関係人口なのかもしれないと考えている。
ふるさと納税は、町のファン作りだ。」と仰っていました。

その上で今後はふるさと納税という部分を生かしながら、
地方創生・地方貢献という部分にもシフトしていけたらと話していました。

今夜の選曲… Kinky Reggae/ Bob Marley & The Wailers

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月06日

地域格差 と 地方創生

ゲストは、PROTの天沼佑介さんです。

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お話を聞いているふるさと納税という制度について。
都市部の住民税の減収や、返礼品競争は本来の趣旨とは違うのではないか、といった、ネガティブな報道がされることもあります。

このことについて天沼さんは、
「ふるさと納税の趣旨の一つに”地方と大都市の格差是正”があると思っているため、正しいことなのではないか。」
「ふるさと納税という制度を活用して、町や産品のPRができる点が良いと思っている。」と話していました。

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紋別市の事業者の中には、天沼さんが世界で一番美味しいと思っている、
スモークの燻製を作る人がいます。
とてもこだわりを持っているということで、製材所からもらってきた
おがくずを使ってスモークを焚き、作業も手作業で行うということ。
天沼さんはこのスモークの中に、こだわりや思いが
煙と一緒にしみこんでいると思っていると考えています。

後に、このスモークは返礼品コンテストでグランプリを取り、評価され、
メディアでも取り上げられ、大人気になりました。
「ふるさと納税という部分で見つけてもらって全国に届いたという事で、とてもうれしかった。」と仰っていました。

紋別市は寄付額一位になりましたが、実は三年連続で寄付件数一位。
その件数は約100万件です!
「100万人の人に紋別市の産品が届いているということ、
ふるさと納税は、一番の地方創生だと思っている。」と話していました。

今夜の選曲… Stir It Up /Bob Marley & The Wailers

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月05日

ふるさと納税で「三方よし」

ゲストは、PROTの天沼佑介さんです。

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そもそもふるさと納税とは、生まれ故郷や応援したいと思う自治体に
寄付することで返礼品や税金の免除などが受けられる仕組み。
天沼さんに寄付者・返礼品事業者、自治体がそれぞれ嬉しい
三方良しということについて伺いました。

寄付者は、税額も控除され、返礼品として地元のものを味わう事ができる。
また使い道によっては、地域に貢献することもできます。

次に事業者は、ふるさと納税というきっかけが無ければ生まれなかった
販路を開拓することや、消費者との繋がりが持てるという点があります。

そして事業者は、集まった寄付によって住民サービスを手厚くしたり、
今までできなかった事業に着手することができます。

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実際に、集まった寄付金はどのようなことに使われているのでしょうか。
天沼さんが関わっていた紋別市では、
アザラシの保護活動に充てられています。
紋別市には、日本で唯一のアザラシ保護施設があります。
名前はアイヌ語で「アザラシ」を指す言葉を冠する「とっかりセンター」
ここでは漁師さんたちが漁をする中で、漁網に引っかかってしまったり、
親とはぐれてしまった子アザラシなどを保護して、怪我を治したり
育てたりして海に返すという活動をしています。

この施設の運用や、運営費用に、ふるさと納税の寄付金があてられているといことです。

またほかにも「小中学校の給食費無料」「高校卒業までの医療費の助成」
などが令和三年度から実施されており、ふるさと納税が無ければ
できなかったということです。

今夜の選曲… Rock it baby / Bob Marley & The Wailers

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク

2023年12月04日

ホタテ貝で納税寄付額を全国1位に

ゲストは、PROTの天沼佑介さんです。

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天沼さんは、北海道紋別市生まれ。札幌学院大学を卒業。
2014年に北海道紋別市役所に入庁。2016年にはふるさと納税業務を担当。2018年からは内閣府の創生推進事務局に出向し、
国家戦略特区などの業務に従事され、今年3月に紋別市を退庁。
現在はフリーランスとして活動されています。

天沼さんが、北海道紋別市役所で、ふるさと納税係長をしていた際、
担当当初は1億円だったものを、令和3年度には納税寄付額第一位、154億円にまで伸ばしました。

現在紋別市のふるさと納税の返礼品として人気なのは「ホタテ」ですが…
納税額1億円の時の主力商品はカニで、当時の返礼品に「ホタテ」は
ありませんでした。
またほかの地域も含めた返礼品で人気なのは蟹・ウニ・鰻といった
お得で贅沢なもの。
ホタテが大好きで、紋別市のオホーツクのホタテは、
流氷の中で育つため筋肉質で、甘味が強く「美味しい」と知っていた
天沼さんは「どうしてホタテが返礼品にないのか?」と
返礼品としてのホタテを扱ってくれる事業者を探して回り、、、
「いいよ、全然やるよ!」と実際にやってくれたところが、
現在返礼品一位になっています。

ホタテの返礼品は14,000円から。剥き身のものが冷凍で1キロ届きます。
天沼さんおすすめの食べ方は、お刺身で食べること。
とにかく甘味が強いということで、何もかけなくても美味しい!
ということです。

天沼さんは、納税額が増えた理由・秘訣について、
「私本当に運がいいなと思っていまして。よく運も実力のうちって
言いますけど、私、運だけが実力なのかなって思っていまして。
それぐらい本当にいろんな方々に助けられて、その記録が伸びたっていうかその寄付が集まったなと思っていて。」と話していました。

今夜の選曲… Midnight Ravers / Bob Marley & The Wailers

| 21:00 | カテゴリー:ゲストトーク


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