2021年12月30日
【Podcasting 第766回】藤巻亮太さん
今回のポッドキャスティングは、
12月27日〜12月30日放送分、
ミュージシャンの藤巻亮太さんです。
今回のポッドキャスティングは、
12月27日〜12月30日放送分、
ミュージシャンの藤巻亮太さんです。
ゲストは、ミュージシャンの藤巻亮太さん。
ご出身は山梨県で、ご実家は桃とぶどうを作る農家!
昨年はコロナ禍によりスケジュールに余裕ができたため、
実家の農業をお手伝いされました。
そこで、出荷までに手間暇をかけ果樹を作ることを体感し、
”食品ロス” について考えたそうで...
藤巻:やっぱり、食べ物って余っているわけではなく
スラムでは足りて無いですし。
この不釣り合いな状況は、問題だなと思いました。
小黒:農業をやって、SDGsでいうテーマに関する事で
他に思った事はありますか?
藤巻:父親や家業を継いだ弟と、農業について話すことが増えました。
本当に、異常気象がすごいじゃないですか!
僕たちが子供の頃からは考えられないようなゲリラ豪雨、台風の大型化...
そういうのが農業は直撃して、あっという間にやられてしまいますよね。
農業だけでなく、人間が住むということもつながりますし。
温暖化っていうのは、日々1人1人が考えて行動しないとまずいな、
と、色んな視点から思うようになりましたね。
小黒:その気づきは、楽曲に生かすことはないんですか?
藤巻:最初は”夢を叶えるんだ”とか、”君が好きだよ”とか
”愛ってなんだろう”とか、そういう所から始まっていて(笑)
まぁ普遍性はあるんですけど、やっぱり41歳なりの人生観がないと
おかしいな、とも思っているので、歌の中にも入れたいなと思っています。
まもなく2021年も終わり、新しい年を迎えます。
2022年は、『アルバムとしての作品作りをして、たくさんの人に届けたい』
と抱負も語っていただきました。
今年もLOHAS TALKにお付き合い下さり、有難うございました。
良いお年をお迎えください。
今夜の選曲:大晦日の歌 / レミオロメン
ミュージシャンの藤巻亮太さんをゲストにお迎えしています。
藤巻さんの写真集「Sightlines」には、ケニア、タンザニア、ウガンダ、ルワンダなど
アルピニストの野口健さんと旅した、アフリカでの写真も多く掲載されています。
ケニアのマサイマラ国立公園でヌーの川渡りを目の当たりにしたり、
東アフリカ最大の貧困街:キベラスラムを訪れるなど、
アフリカでの体験は、藤巻さんに多くの影響を与えたそう。
藤巻:広さの概念が変わりました。セスナから降りた時の風の匂いも覚えています。
草の匂いで、場所によっては獣のフンの匂いも。
人工物の無い、あの空間は、感じるものが多かったですね。
健さんに連れて行っていただいたキベラスラムでは、
世の中には、美しいA面とそうではないB面があって、
B面にこそ社会問題など、大事なものがあるよって。
小黒:キベラには、どれくらい滞在したの?
藤巻:訪問しただけなので、半日ほどなんです。そこでご飯を食べました。
スラムってひどいイメージだったんですけど
まぁ合ってる部分もありますけど、実際行ってみると皆が笑顔で驚きました。
スラムという言葉の持つイメージと幸福は別なんだなと感じました。
それと同時に、美しいイメージのサバンナでは、
写真を撮るために動物を追っている自分たちが、
そうでもない存在で、世知辛い感じがして。思い込みを壊す旅でしたね。
今夜の選曲:まほろば / 藤巻亮太
ミュージシャンの藤巻亮太さんをゲストにお迎えしています。
藤巻さんは、2016年に初となる写真集 「Sightlines」を発売されています。
ソロ活動開始とほぼ同時期に、世界各地を旅した際の写真集で
ヒマラヤ、アフリカ、アイスランド、アラスカの写真が納められています。
藤巻:小黒さんと共通の知人である、
アルピニストの野口健さんと出会ったことが大きいですね。
小黒;でもさ、普通ヒマラヤってさ...若い時から登山やってたの?
藤巻:音楽しかやってないですよ。
健さんと最初八ヶ岳行ったら後、次ヒマラヤでした(笑)
思い切って連れてっていただきました。2010年くらいですね。
ちゃんと高山病になりました。
当時、エベレスト街道でベースキャンプから
カラパタール(標高5644m)にチャレンジされました。
なんと、山頂で歌えるかも?と期待を持ちギターを持って行ったのだとか!
藤巻:健さんがビデオ回してくれたんですけど、マイナス15度くらいだったんで
僕の手がかじかんじゃって、何回も失敗してたら
今度は健さんの手がどんどんダメになって、怒られました(笑)
藤巻さんと野口さんとの出会いは、仕事での対談。
その対談をきっかけに、ヒマラヤ2回、アフリカ3回と、
多くの旅を共にされてきています。
今夜の選曲:マスターキー / 藤巻亮太
今週のゲストは、ミュージシャンの藤巻亮太さん。
藤巻さんは、1980年生まれ。山梨県笛吹市出身。
2003年にレミオロメンの一員としてメジャーデビューされ
数々のヒット曲を送り出しました。
2012年にソロ活動を開始し、2018年からは自らが主催する
野外音楽フェス『Mt.FUJIMAKI』を開催するなど、
精力的に活動を続けていらっしゃいます。
昨年にひきつづき、新型コロナウイルスの影響を受けた音楽界。
藤巻さんは ”昨年ほどは翻弄されずに音楽活動ができた”と今年を振り返ります。
藤巻:『Mt.FUJIMAKI』は、もともとは地元の山梨を
盛り上げたいとおもって始めたんですけど、現地開催が出来ず、
昨年は中止で、今年は悔しいのでせめてオンラインでやりました。
その時は、県の方が協力して色んな映像を提供くれたんで、
オンラインの中でもふんだんに使えました。
今週、藤巻さんのコンサートが開催予定。
『The Premium Concert 2021』東京・紀尾井ホールにて。
▼詳細はこちらから
紀尾井ホールは、クラシックでよく使用される有名なホールで、
藤巻さんにとっては2度目の会場となります。
楽器はピアノ、コントラバス、弦カルテットで編成されており、
今までとは違う、新たな音色で名曲を聴くことができそうです。
今夜の選曲: 粉雪 / 藤巻亮太
今回のポッドキャスティングは、
12月20日〜12月23日放送分、
男性ソプラノ歌手・ソプラニスタの岡本知高さんです。
今週のゲストは、男性ソプラノ歌手、ソプラニスタの
岡本知高さんをお迎えしています。
小黒:岡本さんはソプラニスタ…女性ソプラノの
音域を出せるソプラノ歌手なのですが、
今、日本にこのソプラニスタはどのくらい
いらっしゃるんですか?
岡本さん:日本だと、ソプラニスタを名乗って
いらっしゃる方は2人か、3人くらいだと思います。
ただ、このソプラニスタという声を持っている方は
大抵の場合、裏声でソプラノの音域を出しています。
ところが、僕の場合は普段喋っている、地の声が
元々高いんですね。ですから僕の場合は、天性の
ソプラニスタと呼んでいただいています。
僕には兄も姉もいるんですが、2人とも
一般的なテノールとソプラノなんですけども、
弟の僕だけ突然変異が起きましたね。
小黒:オペラというと、イタリアが主流だと
思うんですが、実際に現地で勉強された
岡本さんから見て、オペラに対する理解
というのは広がっているんですか?
岡本さん:どうでしょうね…古い文化という
イメージもありますので難しいところです。
今は、プッチーニやヴェルディの作品が
イタリアでは盛んで、元々、イタリアで
発祥したオペラというのは、
古い時代に遡れば、男性ソプラノや
男性アルトという高い声のパートや
レパートリーがあるんです。
僕が勉強しに行ったフランスという国は
古い文化を重んじるところがあったので、
イタリアオペラの発祥を勉強するのに
パリがとてもあっていたんです。
小黒:日本ではクラシックやオペラが
まだまだ難しいイメージがついていますが、
岡本さんが活動していく中でより楽しんで
もらうためにどんなことを気にして
いらっしゃるんですか?
岡本さん:やっぱり僕らっていうのは
どんなジャンルでも好きか、嫌いかで
判断されると思うんです。
僕自身はオペラだけじゃなく、ポップスや
ロックとオペラの声をミックスさせた
ものが好きなので、その間を取っていく…。
ヨーロッパのものと日本語の歌をミックス
させるような…これって、日本人が
得意な分野だと思うんですよね。
例えば、僕が美空ひばりさんを歌うと、
オリジナルの感じとはまた違った
よりクラシカルな新しい世界が描けると
思うのでそういったチョイスのものを
選んでいますね。
ーー岡本知高さんの最新アルバム
『Anthem』は
ユニバーサルミュージックから発売中です。
今夜の選曲… Again (歌劇《イーゴリ公》 "ダッタン人の踊り") / 岡本知高
今週のゲストは、男性ソプラノ歌手、ソプラニスタの
岡本知高さんをお迎えしています。
小黒:岡本さんが大学時代から
ライフワークとして取り組んでいるのが
学校訪問コンサートということですが…
派手な衣装で行かれるんですか?
岡本さん:もちろんです!
ド派手なでかい衣装で体育館を
練り歩き体育館で歌っています。
ただ、コロナ禍なので今はステージ
で歌うだけになってしまっています。
小黒:具体的なプログラムはどんな
構成になっているんですか?
岡本さん:例えば僕が好きな日本語の歌…
さだまさしさんの「一期一会」という曲が
あるんですが、この曲は人には幸せ不幸せが
あるよねと歌っています。でも、背中合わせで
すぐそばにあるんじゃないか…という風に
子供達にどう思う?という問いかけだったり、
歌詞をちゃんと伝えたいですね。
あとは、半分おしゃべりしているので、
子供達に私は歌を好きな人です!
と名刺を渡しに行っているような感覚ですね。
コロナの前は最後にみんなで一緒に歌う、
ということをしていたんですが、
今はその学校の校歌を僕が歌っています。
みんなすごく喜んでくれるんです。
小黒:岡本さんが大学時代から
ライフワークとして取り組んでいるのが
学校訪問コンサートということですが…
派手な衣装で行かれるんですか?
岡本さん:もちろんです!
ド派手なでかい衣装で体育館を
練り歩き体育館で歌っています。
ただ、コロナ禍なので今はステージ
で歌うだけになってしまっています。
小黒:具体的なプログラムはどんな
構成になっているんですか?
岡本さん:例えば僕が好きな日本語の歌…
さだまさしさんの「一期一会」という曲が
あるんですが、この曲は人には幸せ不幸せが
あるよねと歌っています。でも、背中合わせで
すぐそばにあるんじゃないか…という風に
子供達にどう思う?という問いかけだったり、
歌詞をちゃんと伝えたいですね。
あとは、半分おしゃべりしているので、
子供達に私は歌を好きな人です!
と名刺を渡しに行っているような感覚ですね。
コロナの前は最後にみんなで一緒に歌う、
ということをしていたんですが、
今はその学校の校歌を僕が歌っています。
みんなすごく喜んでくれるんです。
岡本さん:みなさん、僕がステージに上がると
キョトンとしているんですけど、声を聞いたら
みんなワーっ!と盛り上がって…
小学一年生とかはまだ聞いてもわからないかな
とか思うんですけど、泣いてる子供達とかも
いて…お腹痛いのかな?とか思うんですけど、
隣の子がその子の背中を摩ったりしていて。
後から聞いたら『なぜかわからないけど涙が
出てきたんだ』って言ってくれたそうなんですよ。
そんな風景を見ながら歌うと僕自身も泣きそうに
なりますね。
ーー岡本知高さんの最新アルバム
『Anthem』は
ユニバーサルミュージックから発売中です。
今夜の選曲… 幸せのちから / 岡本知高
今週のゲストは、男性ソプラノ歌手、ソプラニスタの
岡本知高さんをお迎えしています。
ーー岡本さんが最新アルバム『Anthem』に
こめた想いとは?
岡本さん:このアルバムは僕にとって
「大人の応援歌」という意味合いを
持っています。
頑張って!と直接いうんじゃなくて、
何も言わずに背中を手で温めてあげるような
そういった内容にしたいなと思って
選曲しました。
アルバムのジャケットは、僕の故郷、
高知県の仁淀川という川です。
この川の青い色を「仁淀ブルー」と
象徴的な言い方をするんです。
オリンピックの時に来ていた衣装を
今回のアルバムのジャケットにして
いるんですが、衣装の方にも仁淀ブルーを
使わせていただいてます。
ーー岡本さんは高知県宿毛市のご出身で、
宿毛市の観光大使も務めていらっしゃいます。
岡本さん:高知県の人でも宿毛市って
高知県だったの?っていうくらい
なんですが、愛媛県との県境にある
港町で「ぶんたん」というミカンが
美味しいんです。
小黒:あと、アルバムのジャケットには
橋も映っていますが…
岡本さん:高知県には沈下橋が
随所にあります。川の大水が出たときに
川の底に沈む橋なんです。物がひっかから
ないように、沈下橋には欄干がありません。
年に、数件車が落下したという話を聞きますし、
子供たちはここから川に飛び込んで遊んでいます。
ーー岡本知高さんの最新アルバム
『Anthem』は
ユニバーサルミュージックから発売中です。
今夜の選曲… いのちの歌 / 岡本知高
今週のゲストは、男性ソプラノ歌手、ソプラニスタの
岡本知高さんをお迎えしています。
岡本さんは、1976年生まれ、高知県出身。
国立音楽大学声楽科を卒業後、フランスに留学し、
2002年に、パリ・プーランク音楽院を首席で修了され、
女性ソプラノの音域を持つ、男性ソプラノ歌手
「ソプラニスタ」として2003年にCDデビュー。
以後、国内外で活躍されていらっしゃいます。
ーー今年は、東京オリンピック2020閉会式で
「オリンピック賛歌」を歌われました。
世界中から絶賛されて注目を集めましたが、
今、振りかえっていかがですか?
岡本さん:皆さんがあんまり褒めてくださるんで、
この120キロの体が小さくなるほど恐縮して
あれは本当に僕だったのかな…と。
それくらい光栄の極みでしたね。
オリンピックを2週間くらい拝見していたので、
感動が胸の中にあったんです。
そのお陰もあって本番では
歌いやすかったですね。
ーー岡本さんの最新アルバム『Anthem』には
ラグビーワールドカップのテーマソング
『World In Union』が収録されています。
岡本さん:これまでたくさんの歌手が
歌い継いできた曲ですが、僕もこの曲の
歌詞にとても感銘を受けました。
人々の信仰や肌の色であるとか、
そう言ったものを乗り越えて、
また、ラグビーにまつわるんですが、
勝ち負けではなく人間が手を結んで
各国が集ってこその新しい世界だと、
歌っています。
ーー岡本知高さんの最新アルバム
『Anthem』は
ユニバーサルミュージックから発売中です。
本日お送りしたWorld in unionはYoutubeでも
お聞きいただけます。
今夜の選曲…World in Union / 岡本知高
今回のポッドキャスティングは、
12月13日〜12月16日放送分、
アミアズ株式会社 代表取締役社長:財間宣彰さんです。
SDGsに特化したファッションブランド『blue serge(ブルーサージ)』を立ち上げた、
アミアズ株式会社 代表取締役社長:財間宣彰さんをお迎えしています。
財間さんがさらに取り組んでいるのが、“アダプティブ・ファッション”です。
“アダプティブ・ファッション”とは、障がいのある人も簡単に着脱できる服のこと。
取り組んだ経緯について伺いました。
財間:SDGsについて勉強していく中で、
根底に“地球上の誰1人取り残さない”という
壮大なテーマがあります。このテーマに対して、
SDGsに特化し、トライしている我々が
どこまで出来ているのか考えた時、
障がいをお持ちの方々に対しては、
何1つ出来ていないな、と感じました。
まだ日本では、“アダプティブ・ファッション”が
確立されてませんので私どもがやる部分は、
ご本人様が着用・着脱しやすい、
介護・補助される方が着用・着脱させやすい、
という仕様にこだわり、衣料品ではなく
“心の弾むファッション”であること。
『green serge』として、“アダプティブ・ファッション”に
取り組んでいきたいな、と思っています。
着用・着脱しにくいと言われている
プルオーバーも、モニターさんの声を受け、
ファスナーなどを使用し、
比較的着用・着脱がしやすく工夫されています。
小黒:モニターさんから思わぬ声、とかありました?
財間:ファスナーって、スライダーの頭の溝に
金具をいれるじゃないですか。
その動作が困難だったりするんですよ。
そういったことで、ファスナーメーカーさんが
スライダートップをマグネットでつけるものや、
誘導のアタッチメントをスライダートップに
つけたりして改善させて頂いております。
今夜の選曲:GNIRI BALMA / OMAR SOSA & SECKOU KEITA
アミアズ株式会社 代表取締役社長:財間宣彰さんは、
今年、SDGsに特化したファッションブランド
『blue serge(ブルーサージ)』を、今年立ち上げられました。
環境負担に配慮したブランドを運営してる中、
新たに『black serge』という色違いのブランドも誕生しています。
財間:この1年は、百貨店などで期間限定で
出店させて頂いたんですが。
お客様に商品を販売するとなると、
ある程度の在庫のリスクが必要になってくるんですね。
ただ、リスクをしても、思いのほか
売れなかった商品というのは存在します。
その商品を廃棄には回しては意味がないので、
ダウントレンドになったものに対しても、
息を吹き返して販売できるように、
残った商品を全て、山形県の染工所で黒く染め直して
『black serge』というブランドロゴを付け直し、
『blue serge』店舗内で、販売をしています。
さらに、財間さんが副理事を勤める
『一般社団法人繊維育英会』では、
『APPA-WELL-(アパウェル)』という
タグを使ったプロジェクトをされています。
APPAREL & WELLNESSの造語で
名付けられたこのタグは『blue serge』の
全商品に付けられています。
財間:タグ自体に、100円の価値を付けて流通させています。
お買い上げいただいたお客様が、
寄付活動に参加した証明になる、というタグです。
すでに、新型コロナウイルスワクチン開発の大学や、
犬や猫の殺処分に反対する一般社団法人などに
寄付させて頂いています。今では、弊社の
お客さんであるアパレルブランドさんでも
このタグをつけて販売して頂いたり、
食品にタグをつけて頂いたり…100枚入りの
名刺にタグをつけて、1枚1円で寄付になったり。
名前に“アパレル”が入ってますが、
私が意図していなかった広がりが出ています。
『APPA-WELL-』の寄付先は、
固定されておらず、お客様の声で決めている、とのこと。
今夜の選曲: DROPS OF SUNRISE / OMAR SOSA & SECKOU KEITA
アミアズ株式会社 代表取締役社長:財間宣彰さんをお迎えしています。
従来、OEM業態のアミアズ株式会社ですが、
SDGsに特化したファッションブランド
『blue serge(ブルーサージ)』を、今年立ち上げています。
その立ち上げの経緯を財間さんに伺いました。
財間:もともと裏方の仕事だったんですが、
物作りのポジションだからこそ見える、業界の問題がたくさんありまして。
例えば、生地屋さんやブランドが来年の売れ行きを予想して
生地を作ったり、発注するんですが、市況が悪くて半分しか使えず…
という、廃棄する糸や生地を目の当たりにする事が物凄い多くて。
そこで、組織させて頂いている『一般社団法人繊維育英会』の中で、
SDGsに特化したファッションブランドを、アパレルのノウハウは無いですが
物作りや素材知識がありますし、“D2C(Direct to Consumer)”で
素人ながらスタートさせていただきました。
一説では、日本国内では【年間33億着の洋服が廃棄されている】
と言われています。
そのうち、リサイクルされている服は、たった10%程度。
30億着は、焼却や埋め立てされていることになります。
財間:我々、ファッション業界は、
『おしゃれ』『かわいい』『かっこいい』を優先するあまり
廃棄の問題に目を向けてない事が多くて。
1年で30億着の洋服を燃やすとなると、
地球の温度は上がります。
環境負担を考えたら、我々は無関係ではないです。
大量生産、大量消費、大量廃棄という循環を、
今、考え直すべきなのかな、と感じるところです。
今夜の選曲: 2020 VISIONS / OMAR SOSA & SECKOU KEITA
今週のゲストは、アミアズ株式会社 代表取締役社長:財間宣彰さん。
財間さんは、1974年 大阪府生まれ。
大学卒業後、繊維商社勤務を経て、2015年アミアズ株式会社を創業。
今年、SDGsに特化したファッションブランド
『blue serge(ブルーサージ)』を立ち上げていらっしゃいます。
アミアズ株式会社は、仲介業者として他社のアパレルブランドの製品を
自社工場で作り納品する = OEM業態を主体とした企業です。
そんな中、SDGsに対して提唱したい、という財間さんの思いから、
『blue serge(ブルーサージ)』が誕生しました。
まずは、独立の経緯について伺いました。
財間:大阪の大学を卒業して、大阪の貿易会社に勤務しました。
業務拡大で東京・西麻布に転籍して、同じ業務をしていた中、
大きな商社さんからお声がけ頂きまして、30歳前後で転職しました。
40歳前後には会社を作って頑張りたいという思いがあったので、
41歳の時に独立をさせていただきました。
小黒:日経新聞で見たんですが、
糸の編み機って、日本が世界で1番進んでいるんですか?
財間:そうですね。編み機というと、ニットやカットソーなんですが
ニットですと、和歌山県の島精機製作所さん。
B品が出来にくい編み方ですし、
3Dニット・無縫製ニットなどを機械も開発されています。
我々も運用させて頂いています。
日本では、世界のブランドでの製品を職人さんが作り上げることも多いものの、
まだまだ知られていない状況でもあるのだとか。
今夜の選曲: KHARIT / OMAR SOSA & SECKOU KEITA
写真家の繁延あづささんをお迎えしています。
現在発売されている最新著書「ニワトリと卵と、息子の思春期」の帯には
生物学者の福岡伸一さんのコメントが掲載されています。
そこには、『子供時代の五感の体験はかけがえのないもの。
巣立ち前の混乱期は通過儀礼です。』と書かれています。
さらに、雑誌:婦人の友で行われた、繁延さんと福岡伸一さんの対談では、
”オンラインでは、視覚・聴覚は出来ても、味覚・嗅覚・触覚は出来ない”
と書かれています。
この”五感体験”について伺いました。
繁延:そう言われれば、そうですね。
私も山で感じている事と同じですけれど、
写真の仕事も現場に行くことが仕事で、現場に行くというのは
すごく沢山の情報があると思っています。
息子に関しては、今回あえて私がそうした訳ではないんですが、
福岡さんのコメントもらえたので良かったです(笑)
小黒:ちなみに、ニワトリを絞めて食べる日のことも記載されてますが、
この締めるというのは、お子さんが行ったんですか?
絞めた後は、どう召し上がったんですか?
繁延:そうですね。息子と解体までは勉強したので、
そこまで息子がやって、料理は私がしました。
照り焼きや焼き鳥、骨があるところはおでんや出汁にしました。
絞めるという行為は、皆んな色々思ったかもしれないですが、
もともと、猪を食べたりしていたので、食べると言うことには
そこまで抵抗が無かったのかもしれないですね。
今日の夕飯は、娘がハンバーグ食べたいというので、
猪の肉でハンバーグにしようと思ってます。
繁延さん一家は、一般家庭と比較すると肉の購入はかなり少なくなり、
卵は購入することはないそうです。
著書の中でよく家出をしていた長男は、今では家出をしなくなり、
繁延さんと大人同士のように、ラジオを聞いて一緒に会話するまでに成長!
その代わり、次男との喧嘩が増えているとか...
お子さん2人の成長がこれからも楽しみですね。
今夜の選曲:CHICKEN / BOBBY MCFERRIN
写真家の繁延あづささんをお迎えしています。
※リモートでのご出演です。
――繁延さんの著書『山と獣と肉と皮』は、
猟師と一緒に山に入り、仕留めた獣を家で料理し食べる。
そんな暮らしの日々を綴ったノンフィクションです。
繁延さん:猟師さんそれぞれが猟場みたいなものを
持っていて、害獣駆除の意味もあるので、下の
畑を荒らされないように山に入っている形です。
私の場合は車で15分くらいの猟場に行っています。
猪や鹿、アナグマなんかがいますね。
小黒:猟師さんと一緒に動く時はどんな
スケジュールで動いていらっしゃるんですか?
繁延さん:季節によって違うんですが朝、5時
6時くらい漁師の人と待ち合わせして、
山に入っておじさんが罠をかけたところを、
見回って行ってかかっていたら仕留める、
という形ですね。
小黒:『山と獣と肉と皮』は
ご自身にとってどのような本ですか?
繁延さん:やっぱり山の衝撃を伝え
たくて書いた本です。
山に入って1番の衝撃というのは殺す
ことだったんですね。殺すためには
暴力も振るうし、でも、人間の世界では
暴力を振るうのも悪いことなんですよね。
それが堂々とされている山の風景に
ハッとしたんですよね。
でも、考えてみれば人間は死肉を
食べるような鳥類でもないし、
死肉にたかるようなウジでもない。
人っていうのは必ず、殺した新鮮な
肉しか食べられない…。
そう思ったときに肉を食べることの
背景に暴力があるというのを初めて
知った気がしたんですよね。
その衝撃とそこにある命の感触…
狩りをした動物を持ち帰るときに
思っていたのは
“絶対美味しく食べる”という
ことだったんですよね。
自分が見てきてそう思ったところを
本という形にしたいと思っていました。
写真家の繁延あづささんをお迎えしています。
※リモートでのご出演です。
小黒:あとがきで繁延さんご自身が、
『こんな話が本になるの』って書いてて
僕も同感だったんです。
本にした編集者は立派だなと思いますが、
この本は息子さんは読まれたんですか?
繁延さん:原稿チェックをしてもらった
ので、「いいんじゃないの」って返って
きたんですが、その後で「自分は好き
じゃないけど」って言ってました。
やっぱりお母さんの目線で書かれている
ので、自分からみたらこうではない。
だけど、お母さんの本だから
これでいいんじゃないとのことでした。
小黒:息子さんが作った「にわとり飼育計画書」
これはどういったものだったんですか?
繁延さん:どんなふうにニワトリを飼育して
住宅地で飼うときにはどんな問題が起こって、
それをどうゆう解決をするのかというのが
書かれていました。大家さんにプレゼンを
するためにそうしたことをまとめていたんだと
思います。
お金が欲しいという動機の部分でいうと
私が元々お小遣いをあげていなかったという
よくない理由が先にあるんです。
ただ、そういう計画の中に自分の興味の
あることを織り交ぜて作り、思い描いて
やってみたくなったからこそ、
実行したんじゃないかとそういう気がしています。
小黒:卵が毎日採れるようになると、ご近所に
卵を売ることで、地域の人との繋がりができましたよね?
繁延さん:それまでも挨拶はするような地域
柄だったんですが、近所のお年寄りの
方々が通りかかって、懐かしいねって
言ったり、飼育のアドバイスをくれたり…
息子と2人で、私たちには新鮮な風景でも、
周りのみんなには懐かしいんだね…って、
そんな会話をしました。
写真家の繁延あづささんをお迎えしています。
※リモートでのご出演です。
――繁延さんは、兵庫県姫路市生まれ、
桑沢デザイン研究所を卒業。2011年、東京から
長崎市へ、家族で移住され、雑誌、広告写真とともに
出産や狩猟に関わる撮影、原稿執筆をされていらっしゃいます。
近著に、『山と獣と肉と皮』(亜紀書房)、
「ニワトリと卵と、 息子の思春期」(婦人之友社)があります。
小黒:最新著書「ニワトリと卵と、息子の思春期」は小学校6年生の
息子さんが「ゲーム機の代わりに、ニワトリを飼わせて」
と言ったところから始まるドキュメンタリーというか、
ノンフィクションというか…養鶏と家族の体験記
になっていますが、ご本人から本のご紹介をしていただけますか?
繁延さん:息子が鶏を買いたいと言い出して、
親は大反対をしたんですけど、私の出張中に、
大家さんに許可を取ったり暴走するように
進んでいき、私の周りの人も協力するように
なって、しょうがなく飼い始めたんです。
最初は動物が好きだから飼いたいのかなと
思っていたら、ニワトリが卵を産むように
なって食べきれない量になったときに、
『売ろうかな』って言ってその時初めて
気づいたんですけど、お小遣いを稼ぐために
ニワトリを飼い始めた計画だったんです。
息子はシートン動物記とか椋鳩十とか
そういう本はすごく好きだったので、
野生動物に対する興味は元々ある子でした。
ただ、犬や猫を飼いたいと言われたことは
ありましたが、ニワトリを飼いたい
と言われた時は驚きでした。
小黒:実際にニワトリを飼い始めて、
今、何年になりましたか?
繁延さん:今、もう4年になります。
息子には家畜でも、娘にはペット…
可愛がる対象なんですよね。
私はそれまで一回もペットを飼ったことが
なかったので、初めてがニワトリに
なってしまったのですが、他の動物が
家にいるというのはすごく面白いな
と感じました。人間と似たところを
見つけたり、違う部分を探したり…
とても興味深いなと思います。
今回のポッドキャスティングは、
11月29日〜12月2日放送分、
株式会社TRIPLE-ef代表取締役・中島翔さんです。
株式会社TRIPLE-ef代表取締役・中島翔さんをお迎えしています。
小黒:中島さんがみている
美容師の未来っていうのはどんな
ものなんですか?
中島さん:東京や首都圏、主要都市では
華やかな場所という面があると思うん
ですが、そこで働く中でその地域に
素敵な取り組みをしている美容室が
たくさんあると思います。
そうした美容室を情報を発掘して
きちんと求職者に届けていくことが
必要になるのではと考えています。
なので、ローカルの中での働き方を
色々打ち出していく必要があるのかと
思っています。
――地元の高校生の課外授業で美容体験や、
長岡造形大学とも協働をされています。
学生たちへのアプローチも色々されていますが、
どんな思いで活動されているのでしょうか?
中島さん:長岡の方でやっているプロジェクトは
色々あるんですが、その中でも磯子区の
パズルを作ってもらって地域を触りながら、
地域のことを話していくコミュニケーションの
『磯子パルタ』という遊び道具を作っています。
今、お客様とも自分の住んでいる町がここに
あって〜みたいな話をしているんですが、
自分が住んでいる街のパズルを見ないで
作れなかったんですよね。意外と自分の
住んでいる区の形を知らない……
それはもったいないなと思ったんです。
小黒:磯子区と長岡ではずいぶん離れて
いるんですが、誰が縁を結んだんですか?
中島さん:実は「神奈川わかものシンクタンク」
の福本理事長がいろいろな大学で講師なども
していました。ちょうど長岡造形大学の
助教に就任したという縁で繋いでいただきました。
「神奈川わかものシンクタンク」と出会うまでは
美容師という技術職の中でいろいろな発想を
していたんですが、これをきっかけに外の世界と
大きく触れていったので、私の人生において起点に
なったところだと思っています。
株式会社TRIPLE-ef代表取締役・中島翔さんをお迎えしています。
小黒:中島さんのお家は、大正時代から
続く美容室ということで…
今、美容師の離職率は高いとのことですが、
その点どうお考えですか?
中島さん:やはり人気商売の面があるので、
技術と相手とのコミュニケーション能力などの
その人の魅力の問題があるんです。
あとは外的要因として、出産結婚や引越しなどで
女性の場合は労働時間が短くなってしまったり
長時間の立ち仕事が厳しくなってきたという
問題もあります。そうした多様な働き方を
受け入れる業界というのが整備されていない
というのがあります。
小黒:美容師の場合1人のお客さんにかける
時間というのはどのくらいなんですか?
中島さん:カットと白髪染めやカラーなどが
主なメニュー内容になりますが、一人当たり
2時間ほど滞在されます。そうなると
1日2、3人程度のお客様を担当することに
なると思います。
すごくお話にこられる方も多いので
心と体を整えに来る時間なのかなと
思いますね。